女の子のように、きれいな顔。
髪の毛は、耳が隠れるくらい長くて,ボサボサのまま。
ちゃんと手入れをすればいいのにと思うけれど、それが、彼には格好いいら
しい。
色白の肌は、夫ではなく、わたしに似たのかもしれない。
とてもなめらかで、触り心地のいい肌。
まるで赤ちゃんみたい。
まだ、声変わりはしてなくて、鼻の詰まったようなしゃべり方をする。
線が細くて、どことなく頼りなげで、中性的な印象の強い男の子。
中学に入ってからも、男らしさや汗臭さを感じたことはなく、ずっと幼いま
まだと思いこんでいた。
だから・・・
裡に激しい劣情を秘めていると知ったとき、わたしは、心のどこかで、ほっ
としていた。

だいぶ伸びてきたユウの髪を、指に絡めて弄んでいたら、下から軽く乳首を
噛まれて、身体が震えた。
「メっ・・・」
窘めるように睨んでみたけれど、ユウは全然平気な顔。
ずっとわたしのおっぱいにご執心のまま、指でつまんだり、口にしてみた
り。
右と左、両方の乳首を何度も交互に噛まれて、我慢できなくなって、彼の頭
を抱え込んでいた。
唇を重ねて、舌を送り込もうとすると、すぐに「飲ませて。」とユウが切な
げな目を向ける。わたしは、彼の頬をそっと手にとり、乞われるままに、口
の中に溜めた唾液を、口移しで流し込んだ。
ユウが、喉を鳴らしながら飲んでくれる。
身体の上下を入れ替えて、今度は、ユウがわたしの口の中に送り込んでく
る。
たまらなく美味しくて、わたしも夢中になって嚥下した。
こんなこと、夫にさえもしてあげたことはない。
ユウだから、してあげられる。
大事な息子だから、どんなことでもしてあげられる。
澄んだ瞳が、まっすぐにわたしを見つめていた。
ひどく睫毛が長くて、きれいな顔だった。
きっと、この子にこんな風に見つめられたら、どんな女の子だって願いを聞
き入れてしまうだろう。
枕の横には、ピンクのウールで覆われた手錠。
それは、ついさっきまで、わたしの手首に掛けられていた。
ユウは、わたしを征服したくて仕方がない。
わたしを狂わせたくて仕方がない。
痛いほどに足を拡げられ、舌で弄ばれた。
大きなバイブレーターを奥まで押し込まれ、訳がわからなくなるほど狂わさ
れた。
「欲しい？」と、耳元で囁かれ、甘えるようにうなずいた。
ユウは、とてもゆっくりと動いて、わたしを狂わせ続けた。
すっかり大人びてしまって、彼は、わたしの反応を楽しむ余裕さえある。
もはや、立場はすっかり逆転して、わたしは彼にされるがままでしかない。
当たり前のように、わたしの中に注ぎ込み、終わると手錠を外して、そし
て、優しくキスをしてくれた。
満足したからといって、わたしをひとりになんかしない。
いつまでも身体を離そうとはしなくて、ずっと触り続けてくれる。
すぐに、背中を向けてしまう夫とは、全然違う。
夫は、まるで「お疲れ様」と言わんばかり。
ユウは違う。
いつまでもわたしを見てくれる。
ずっと、わたしの身体を愛しげに撫で続けてくれる。
嬉しくて、たまらない。
胸を併せながら、何度もユウの唇を求めてしまう。
太もものあたりに当たっていたユウのものが、また大きくなっていく。
手探りで探して、手のひらに包み込むと、彼の手も、わたしに触れてくる。
くすくすと笑いながら、ユウが「また欲しいの？」と、耳元で囁く。
答えなんか出なくて、わたしは甘えるように彼の首にしがみついた。
大きく足を拡げられ、入り口にあてられる。
「ちゃんと、欲しい、って言わないと、あげないよ。」
すごく意地悪で、品のない言葉。
何度も彼の硬くなったものが、入り口のところをすべっていった。
入ってきそうになると、すぐにまた戻ってしまう。
そんなことを何度となく繰り返されて、わたしは、泣いた。
「ちょうだい・・・お願いだから、頂戴・・・。」
意地悪をされた悔しさ。
征服されていく嬉しさ。
どちらが強くて泣いたのか、わたしにもわからない。
ゆっくりと入ってきて、ユウがわたしの頭を抱え込んでいく。
あどけない顔がわたしを見つめながら「可愛いよ、母さん・・・。」と囁い
てくれる。
嬉しくて、ただ嬉しくて、わたしは泣きながら彼の首にしがみつき、また唇
を求めていった。