服装を整えると、もう夕方近くになっていた。A美が、
『勉強出来なかったね、明日うちの家に来ない?』と言って来た。少し難色を示すと、
『変な事はしないわよぅ、親も居るから安心して』と言った。明日の午後、○○駅に1時に会う約束をして、A美は去っていった・・・。
あたしは一人、部屋でぼーっとしていた。なんか、変な胸騒ぎがする。その時、兄が入って来た。友達帰ったのか?と聞くので、うんと答えた。
『おとなしそうな感じの子だな』と兄は言った。あたしも昨日までそう思っていた。あんな事をする子に見えなかった。
『お兄ちゃん・・・。』あたしは今日の事を兄に言いかけたが、やめた。A美の「二人だけの秘密」を裏切る事になるし・・・。
『・・・なんでもない・・ごめんね・・・』と言った。