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崩れていく私
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:女性向け官能小説
ルール: 女性目線のエロス、恋愛要素を含むなど、女性向けの小説をご投稿下さい
  
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1:崩れていく私
投稿者: (無名)
けたたましく鳴り続ける目覚まし時計のアラームに、布団から腕を伸ばして手を彷徨わせる。固いプラスチックの塊を捉えた手が、解除ボタンを叩く。どうして夜は、こんなにも早く明けるのか。
早見冴子は女の曲がり角を過ぎた36歳の身体をベッドの中で伸ばし、浴室へと向かった。

熱いシャワーで目を覚まし、洗面所の前で歯を磨く。何気なく自分の身体を確認し、まだ垂れることのない乳房を下から持ち上げて納得する。お腹周りやお尻も確認し、毎朝飽きることなくするこの習慣が自分が女であることの証明であり、安心材料になる。

下着も用意せずにいたから素っ裸で寝室に戻り、引き出しの中から清潔なショーツを手にする。
半分近くが無いのは洗濯機の中にあるからである。洗濯は週末に纏めて済ませる習慣は、独り暮らしをする女性ならではと言えるかもしれない。
面倒なのはショーツの汚れを手洗いしてからじゃないと、綺麗にならないことだ。経血はもちろんのこと、おりもの汚れは簡単には落ちてくれない。

下着を上下セットで購入してもショーツの寿命はそう長くなく、消費を考えれば下だけ余分に購入しておく些細な金銭的苦労は、男には分からないだろう。隣の引き出しを引いて、ある事実に気付いた冴子は溜息をつく。まだ使おうと思えばそうできたのに、数セットを処分していたのだ。普段使いの下着は使用頻度の多さから痛みも早く、誰に見せるわけでもないからもう少し我慢して使用していれば良かったと、後悔しても遅かった。

今日はこれを着ていこうと決めた服を、やっぱり身に着けたいもの。それは下着の存在を浮かび上がらせる類であり、ベージュの下着を身に着けるのでなければ、インナーをトップスの下に身に着けなければならない。その普段使いの下着を処分してしまっては話にならず、通常のブラジャーの上にインナーを着ればいいのだけれど、タンクトップは洗濯機の中。キャミソールも洗濯機の中。
薄手のブラウスをインナーにしてシャツを着るのも良いけれど、着たい服を着ていけない不満が消えない。まったく女は面倒臭いと、我ながら嫌になる。

それならと一着だけ捨てずにとっておいた黒色のブラトップのキャミソールを、着ればいい。そう思い直したものの、ブラカップが取れかかっているから着心地が悪く、処分対象にしていたのだ。
脱い直そうにも生地が薄すぎて糸が表に出るので出来ず、いっそのことカップを取り去ってただのキャミソールにしようか迷っていたのだ。それも上手くいけばの話だったけれど、カップが取れかかるくらいだから良い製品ではなかった。

意外にも上手に取れて、嬉しくてそのまま身に着けて見る冴子。捨てるのを迷っていた理由は、肌に当たるこの着心地が気に入っていたから。ただブラトップの機能が失われては乳首の形が露骨に浮き上がり、部屋着にするか厚着をする季節じゃないと外に着て出るのを躊躇わせる。こうと決めたら頑固な冴子は、少し強引に都合よく考える。

胸はCカップ、そんなに目立ちはしないはず。
シーアシャツを合わせて透け感コーディにすれば乳首の響きは分からないし、揺れだって巨乳女に比べれば目立ちはしないはず………と。
頑固な性格が自分を客観視をさせず、これが間違いの元なる。




デニム生地のワイドパンツ、身体にフィットするただのキャミソール化した黒色のインナー、透け感のあるネイビーのシャツを合わせて冴子は出勤した。

胸の揺れは気になるけれど、ふわりとしたシャツが身体を覆い隠してくれる。そう勘違いしている冴子を、すれ違う男性の視線が突き刺さる。薄いヴェールの中に、支えのない乳房が不自然な揺れ動きを見せるのだから男性は気付かないはずがないのだ。それを冴子はいつもより視線を感じるのは、涼しげでちょっとセクシーに見えるに違いないこのオシャレが、男性の目を引くのだと都合よく思い込んでいた。

それを何回も経験するのだから、女として気分が悪いわけがない。それはブラトップを身に着けた日とそのキャミソールを着た日の区別がつかなくなるほど気分が高揚し、駅に向かう足が軽くなるのだった。

ここまで変な男に接近されなかったのは、ただの運に過ぎない。電車の中だって男に凝視されるのはそのファッションではなく、砕けたオシャレで開いたシャツの前から見える、キャミソールに形が浮き出た乳首を見られていたというのに、冴子は気付かなかった。

さすがの冴子も座る目の前の男性に、いつまでも視線を浴びていて少し気になり始めていた。いくら何でも露骨に見られ過ぎて、吊り革を握りながら窓の外に向けていた視線を、思い切って男性に下げたのだ。60代だろうか、頭髪が寂しくなった初老の男が悪びれもせずに、冴子の胸と顔を繰り返し交互に凝視してくるではないか。今更になって冴子は、やっと気付いた。

場所を移動したかったけれどそれは叶わず、焼けるように熱くなった身体で、男の下卑た薄笑いを浮かべた顔の視線に耐えなければならなかった。

羞恥と嫌悪、後悔と浅はかさ、それと………。
最後に気付いた気持ちに驚愕し、冴子は顔を急いで背けた。興奮したって、何よ………。
帰りの電車はさすがにシャツのボタンを閉めて、乗り込んだのは言うまでもない。

悶々とした日々が続き、湯上がりの濡れた髪の毛をタオルドライをしながら、冴子はパソコンの前に座っていた。それをを開くと以前に見たことのあるサイトを開き、購入したことのあるリーズナブルなキャミソールをクリックしていた。

後日届いた包を開けて取り出したキャミソールの裏側にあるカップを、そんなに苦労せずに取り去る。こうして白、グレー、ネイビーの色違いが揃った。グレーは危険で、白なんてよく見ると乳首と乳輪の色形まで分かる危うさ………。
冴子の羞恥心は何かを呼び起こしたのか身体の疼きを覚えて、キャミソールをもつ手が震えてしまっていた。



普段ならブレーキが掛かるはずだった。なのに、毎朝のルーティンのシャワーを済ませた冴子の手には、あの白いキャミソール。身体の変化がまた今月もあの鬱陶しい時期がやってくると、そう告げていた。トイレに入れば白くて卵白状の粘度が高いおりものが、長く伸びて垂れ下がる。それがぶらぶらと揺れて、やっと落ちていく。生理が近くなると準備を始めた身体が、必ずこれを排出してくる。いつもより臭いも気になるし、量も多くなるからパンティーライナーを付けるようにしている。昼休みと退社前に付け替えないと、気持ち悪くて仕方がないのだ。

ホルモンバランスがそうさせるように、普段はそんなに気にならない感覚が敏感にもなる。冴子は特にそれが顕著に出て、触覚が妙に敏感になる。
よせばいいのに白いキャミソールを身に着けて、ぴったりしたシルエットの自分の身体が卑猥に見える。細身の身体にはCカップの乳房がバランスが良く、大き過ぎないお尻と腰の括れが女性らしさを強調する。

メイクを済ませて髪の毛にブラシを通すと、今日は透けない水色のシャツに、インナーに合わせて白系のシフォンスカートを選ぶ。透けないシャツだから敢えてボタンは3つ開けて、少しだけ崩した印象にする。厚みのあるシャツブラウスなので乳首が当たるとしんどくて、シャツを浮かせ空間を作ることで凌ぐ。これで軽快で都会的な女性の印象が強くなり、堅い印象が緩むのだ。

朝はどこかで緊張をしていたのか、何事もなくいつもと同じだった。帰りというのは仕事の疲れもあり、誰もが気持ちが緩むのかもしれない。混み合う電車の中で自分の身に着けるシャツブラウスに乳首が当たり、何度も擦られる。乳房との隙間を作りたくて直そうにも人目が気になり、容易にそれが出来る人との感覚がなさ過ぎる。仕方なく4番目のボタンを外して、乳首の接触を凌ぐ。

冴子は気付いていないけれど、斜め後ろに立っている男性からはシャツブラウスの浮いた空間が、丸見えなのだった。彼には冴子が目の前の男性の背中に押されるたび、胸に当たる自分のシャツの空間を開ける、そんな仕草が不思議に見えた。そしてその意味が理解できたのはその直後、何とも魅力的な乳首が、薄手のインナーから浮き出ているのが見えたのだ。どうしてノーブラなのかは分からないけれど、あんなにボタンを開けていたら見られるかもしれない危険を考えないのだろうか。しかも彼女は乳首を勃起させているのは、火を見るより明らかなのだ。

不意に彼女の横顔が見えて、衝撃が走る。ほんの3日前にこの電車内で肘に妙に柔らかい感触を覚え、それがこの女性だったのだ。あの時はネイビーの透けるシャツに黒いキャミソールだったはずで、明らかにノーブラの感触だった。慌てて頭を下げたら彼女も追求する意思は無いようで、ホッとしたことは記憶に新しい。こんな女性も世の中にはいるんだなと、可能ならもう一度会いたい気持ちがあったのだ。それが今、目の前にいる。

見れば見るほどぷっくりと突き出た大き目の乳首が魅力的で、彼女の顔も素敵に見える。年甲斐もなく40過ぎの男がときめきを感じ、ナンパなど経験もないのに彼女と話をしたくなっていた。男の部分では下心が無いわけではないけれど、そんな上手くことが運ぶわけがない。

変態扱いをされて嫌われるよりも知人程度の関係が築ければ、たとえ取り留めのない話でも会話が楽しめれば満足なのだ。昔から欲のない男だど蔑まれたこともあるけれど、人を傷つけてまで自分の欲求を満たすクズではないと、それだけは正直に胸を張れるのだから。

電車を降りた彼女を追って駅を出た所で、勇気を出して声を掛けた………。




ファミリーレストランでコーヒーカップを傾ける彼女は、必死に笑いを堪えているようだった。
それもそのはずで、見ず知らずの男が突然声を掛けてきて、しどろもどろになりながら真っ赤な顔で何とか取り繕うと必死になっていたのだから。
不審そうな顔をする彼女にリスクを犯して身分を明かし、そうはいっても中小企業に勤める冴えない男だど証明出来ただけだけれど………。

彼女は人の良さそうな中年男が自分を誘いたくて、必死なのが微笑ましく思える人柄だったのが幸いしたのだろう。何だかわからないけれど話だけならと、お茶に付き合ってくれたのだった。




何がどうということもなく、自分どお近づきになりたかっただけみたい……。話も世間話からお互いの趣味、毎日の混雑する通勤電車と取り留めのない話ばかり。でも不思議と彼からは邪心を感じることはなく、彼の巧みな話し方に引き込まれていく心地良さを感じていた。

だからだろうか、普通ならあり得ない領域まで話が及んでも、利害関係のない彼にならと答えでもいいとする自分がいた。ノーブラなのは実はここ数ヶ月のことで、そういう性癖が自分にあると気付いていること。だからといって、それ以上は特に望んではいないこと。この男性に自分が気付いたくらいだから気を付けるようにと、忠告を素直に受け止めてもいた。

何であんなに楽しかったのだろうか、心が温かくほっこりする充足感を久しぶりに感じていた。
連絡先も告げず紳士なのか勇気がないのか、彼は何も要求してこようとはしない。冴子にはそれが物足りなくて、そうかといってもいざ迫られても困るのだけど、もっと言えば不完全燃焼な自分を感じていたのだ。

素敵な胸だったし、魅力的な乳首の形だった……。

そんなことを知らない男性に露骨に言われたら、普通は間違いなく然るべき所に連絡する。それが会ったばかりのこの男性には嫌悪感を覚えず、もちろん素直な褒め言葉として理解する自分がいる。何なのだろう、このもどかしさは………。

何の危険も感じさせず、もちろん何の保証もないのだけれど、自分の肌が……女の勘が無害だと、そう告げている。冴子は自分がずるいことをしようとしていることを、自覚していた。人畜無害なこと男性を利用することを、身体の疼きがまるで後押しでもするように、口から言葉が突いて出ていた。


私の胸、見てみたいですか…………?



会計を済ませて外に出る。呆気にとられたような顔をする男性が放った一言が、リフレインする。



本当に、いいの………?



遠慮がちに聞いてきたこの男性も、勝手だけれどやっぱり男だったと失望を覚えた。でもそれ以上に今からこの男性に見せる興奮が上回り、見知らぬ客の誰かが駐車した車の列に向かって、駐車場の奥へと足を進めていった。

駐車場の一番奥に空きを見つけた連れらしい2台の車のドライバーが、たった今車から降りてくるところだった。冴子たちはいかにも自分の車に戻る体を装いながら、彼らとすれ違う。今来たばかりのお客なら、暫くは戻ることはないだろう……。
周囲を綺麗に整えられた垣根に囲まれ、一番奥の車の陰に隠れる形で振り向く冴子。

スカートからシャツを引きずり出して見せると全てのボタンを外し、胸の突起が露骨な薄手で純白のキャミソールを見せつける。等間隔に立つ柱からの照明が、身体半分を照らす冴子の乳房を立体的に浮かび上がらせる。息を飲む男性が見詰める中、ゆっくりと薄い生地を捲くり上げていくその下から艶めかしい白い肌が現れ、形の良い2つの乳房が露出する。


もっと近くに来て、見たかったのよね………。



自分でもこんな言葉を人に吐くなんて、信じられない。でも自分の言葉で興奮を覚え、さらに言葉を続ける。



触らないでくださいね、見るだけにして………。



襲われても文句を言えない状況にしておきながら、息が吐きかけられる至近距離に近づいた男性が、堪らなそうな表情を見せる。そのひりひりするような視線と、乳房に吐きかけられる吐息がくすぐったい。乳首に生温かい息が触れて、冴子はついに我慢できなくなっていた。



少しだけなら、触れてもいいわよ………。



えっ……?……そんな顔をした男性が、恐る恐るといった感じで片方の乳房を手の平に包み込む。
男性の厚い皮膚をした手に優しく揉まれ、男女の行為に相応しくない場所で背徳感を覚える冴子。
不意にもう片方の乳房、乳首にヌメヌメした温もりを感じてハッとなる。そこまでは許したつもりはないのに、触れるという行為に口の愛撫も含まれると勘違いしたらしい………。

口から突いて出そうな抗議の言葉が喉まできているのに、くすぐったくて甘い快感を呼ぶ舌の躍動に捩じ伏せられていく。生理前で敏感になっている身体が男性の舌先の動きに、唇の強弱をつけた吸い方に文句の言葉が跡形もなく溶けていく……。

本当に感じてしまいそうで、男性の顔を押しのけてしまった。ごめんなさいと謝る彼に、そうじゃない、貴方のせいではないからと落ち着かせる。
ここからはかなり迷って、男性に聞いてみた。


あたしまだ帰宅前だから、お風呂はまだの………。
生理の前だし、綺麗じゃないのよ……。
この意味、理解できる………?
それでもいいのなら、見たい……?


男性の答えは、冴子の期待通りだった。
スカートの中から引き降ろされていくショーツが、交互に足首から抜かれていく。あまりに恥ずかしくてスカートで男性の頭を覆い隠し、ぼんやりと遠くを見ながら男性の吐息が恥部に触れる恥ずかしさに、頭がどうにかなりそうだった。




聡明な彼女は脱毛処理をしているに違いないと、勝手にそう思っていた。咽返りそうな女の臭いを放つ彼女の恥部はしっかり黒々とした陰毛が残り、さらに言うなら艶々した光沢が滲み出て始めていた。あぁ……ここに触れてしまいたい……。
そんな気持を見越したように頭に被せられてしまったスカートの上から、頭を抱えられて引き寄せられていた。

モシャリとした縮毛が鼻と口に押し付けられて、舌先を捩じ込んでいた。彼女のお尻を抱えないと首の角度が辛くて、そっと片脚を肩に誘導してみたら素直に従う彼女。そこはからはお尻に両手を回して彼女を支え、生理前で興奮した女の芳香を放つそこを丁寧に弄び始めていた……。




男性の舌から逃れたくて腰を引いてもお尻を支えられ、前に逃れようにも肩に脚を乗せていては動きようもない。中途半端に下半身を拘束されて、上半身だけが快感に捩って抵抗する。的確に捉えられたクリトリスが猛攻に晒され、呼吸もままならず暴れる下半身がピクピクと条件反射を見せる。2台隣の車に人が乗り込み、エンジンが掛かる。車の屋根から女性の頭が覗き見え、不自然に動く様子をルームミラーが捉えている、それに気付かないその車が発進していく………。


バッグから攻められる冴子が頭を跳ね上げ、硬直した首が頭を固定しながら髪の毛を揺らす。
休まず打ち付けられる男性の下半身に視界が歪み、形容し難い快感が頭を支配していく。

がっしりと両手に捕まえられた腰が、身動きを取らせてはくれない。

永遠とも思える腰の躍動が止まったとき、自分の膣の中で男性のモノが脈動を繰り返すのを感じていた。

例えようのない幸福感に包まれ、冴子はその場に崩れ落ちてしまった。
 
2025/09/06 05:00:03(tzjjEDEp)
2
投稿者: 恵介
小説の一節みたいな文ですね。
25/09/06 05:52 (UgJb6T6H)
3
投稿者: (無名)
その日の授業を終えて職員室での仕事を済ませると、音楽教師の城である音楽室へと足を向けた。
一日の締めくくりにピアノを引くと、心が落ち着くからだ。鍵盤を叩く指がメロディを奏でると、俗世から切り離されたように気持ちが楽になる。

冴子はあの日の夜のことを思い出して、我ながら大胆なことをしたものだと後悔をする気持ちが、このところのストレスになっていた。もう2週間になるというのに。頭からあの出来が離れなくてあの3日後、生理となっても身体が薄いて仕方がなかった。

誰かが顔を覗かせているのに気付いて顔を上げると女子生徒のひとり、清水由美が人懐っこい表情を見せて冴子を見ていた。

なぁに……、もう下校時間でしょ……?


由美の魂胆は分かっている。どうせ途中まで一緒に帰りたいに決まっている。もう一曲……と思っていたけれど冴子は諦めて、ピアノの蓋を閉めてから腰を椅子から上げた。年頃の女の子は何かと悩みがあり、大人からすると他愛もないことだけれど、彼女が頼れる大人の1人として冴子は無下にはしたくないとう気持ちがある。


ちょっと待ってて、今いくから………。


手早く後片付けを終えて、冴子は彼女の元へ早足で向かった。
由美は友達のことや口煩い親のこと、進路のことから恋のことまで歳の離れた姉のように慕う冴子に、話して聞かせては冴子の答えを聞きたがった。彼女には間違いを犯してほしくはない。けれど今しかない青春を無駄にもして欲しくもない。
自分の頃とは時代が変わった部分もあるけれど、彼女には後悔だけはしないように話を聞かせる。
由美は冴子の話に目をきらきらさせて、嬉しそうに耳を傾けるのだった。

帰宅ラッシュに突入したバスの車内が混み合い出して、駅まで20分しかかからない道路が渋滞が始まったことにより、途中で動かなくなってしまった。どうも突発的な工事か何かで片側通行となっているようで、車の列が少し動いては停止を繰り返している。

つい今しがたまで元気だった隣りにいる由美が、急に俯いて静かになった。気になって語りかけても釈然とせず、その様子から冴子はハッとした。彼女の立ち位置と自分の身体とを入れ替え、由美の後ろに立っていた男に鋭い一瞥を突き立てる。ホッとした表情を浮かべる彼女の様子から、痴漢に遭っていたことは疑いようがない。こんなことで若い彼女には、変なトラウマの経験させるわけにはいかなかった。

タイミングよく降車ブザーが鳴り響き、由美の目の前の乗客が席を立つ。冴子はすかさず彼女を座らせると、由美の盾となるようにその前立ちはだかった。この混み具合で騒がれたら痴漢男に逃げ場はなく、まして大人の冴子に手を出す勇気はないだろうと判断しての行動である。

バスはあと停留所まで数メートルという所で動かなくなり、運転手は仕方なくそこで扉を開けてお客様を下ろすことにしたようだ。数人のお客様が減っても人の密度にさほどの変化はなく、座席に腰を下ろした由美が不安げに見上げてくるのに対し、笑顔で溜息をついて見せる。口の動きだけで「大丈夫よ」と、冴子は彼女を元気づけるように
再び顔に笑顔を浮かべた。

その冴子の笑顔が一瞬、凍りつく。引きつりそうになるのを由美に悟られないように、さり気なく平静を装う。その冴子のお尻に誰かの手の平が触れ、上下に擦る感触に悪寒が走る。それが誰の手によるものなのかは考えるまでもなく、明らかだった。がっしりとした体つきの30前後の男、あいつに間違いはない…………。

紺色のセミタイトスカートが冴子のお尻の形を浮かび上がらせて、円を描くように触れていた男の手が、中指だけを伸ばしてお尻の谷間へ沈めてくる。気持ち悪くて腰を攀じることで肝心の場所まで指が届かないように、冴子の静かな抵抗が始まる。膝下まであるセミタイトスカートの生地の撓みには限度があり、冴子の妨害に遭っては痴漢男の作業にも限界はある。敵は、一枚上だった……。

ハッとした冴子が、自分のお腹に視線を向ける。
スカートの前面に鮮やかな金ポタンが設置され、それが縦に並ぶデザインスカート。そのボタンの位置が横へとずれていき、スカートの前後の位置が入れ替わっていく。括れた腰の上で回されていくスカートの前側が後ろになると、お尻の辺りのボタンが外されるのが冴子に伝わる。生徒の前でうろたえることはしたくない、不安を与えたくない。そんな気持ちが、冴子の顔を能面にさせる。

梅雨の中休みとなった蒸し暑い晴天に、パンストなど身に着けているはずはない。男の片手が出入り出来るだけポタンが2つ外され、そこから侵入してきた男の手が冴子のお尻に触れ、ぴたりと閉じられた内腿をこじ開けるように、お尻の真下に中指が突き立てる男。

冴子のお尻に当てた手の平で安定した指が下着のクロッチを這い進み、一際柔らかい女の恥部を何度も往復させる。気になって仕方がないのか由美が見計らったように冴子を見上げ、気付いた冴子が真一文字に結んだ唇の能面顔を、無理に作り笑顔に変えてまた「大丈夫」と口を動かして見せる。納得したようには見えないけれど、由美は窓の外に顔を向ける。若かろうと女の勘は確かなもので、冴子の後ろにはあの痴漢がいるのではないか、冴子に悪さをしているのではないか。由美は皆騒ぎがして落ち着かず、無力を感じることしか出来なかった。

その頃冴子の下半身では男が指先を微振動をさせて、ゆるゆると指先を小さく回し、微振動に切り替える。この交互に行われる攻撃が冴子の心の中の水面に波紋を起こし、やがてうねりとなって甘い波が繰り返し押し寄せるまで、そう時間は掛からなかった。お尻をどう捩ろうが内腿に固定されていては、男の攻撃を防ぐことは事実上は不可能である。

ずいずいと手首を捩じ込まれて股に隙間が開けられると、可動域の上がった男の指が敏感な場所を確実に捉える。準備を始めた身体がショーツの底を濡らし、男の指によって柔肌に貼り付く。嫌な感覚とこの場にそぐわない快感が同居して、冴子が気持を保っていられるのは目の前の生徒、由美の存在だけ。それだけが気持を繋ぎ止める最後の頼みの綱、ある意味命綱だった………。

誰かの溜息や咳払い、不満の募った息遣いが車内に充満し、バスが僅かに進んでまた停止してしまった。エンジンのアイドリングする振動が、足の裏から伝わってくる。今が嘘偽りのない現実だとその残酷な事実を冴子に知らしめ、止めていた息をゆっくり吐き出す女教師に追い打ちが襲う。

スッ…スッ…ス〜ッ……ズッ……ズリ〜ッ………


腰骨を越えて丘を乗り越えたショーツが股下まで下げられ、ピーンと張ったようになる。敏感な所とその下の入口とを交互に行き来する指が、立っていることを辛くさせる。やっぱり不安を覚えて見上げてくる由美の頭を手で抑え、冴子はこちらに振り向けさせないように前を向かせる。冴子の息遣いがいつもとは明らかに違い、どう考えてもおかしいのだ。それをどうしても確認してみたいのに、冴子は許そうとしてくるない。一体なにが起こっているのかが、由美は心配だった………。

師を心配する生徒、教え子に無用な情報を与えまいとする女教師。その冴子の股下で濡れた2本の指が第2関節まで埋まり、入口近くまで退いては執拗に迫り来る。立っているのがやっとの下半身は落ちてしまいそうな腰を支えるために脚を開き、それでも折れる膝が後ろにお尻を突き出させる。お誂え向きの冴子の反応を見て、男が最後の行動に出る。

ジィーインズのチャックを引き下げてどうにか取り出したペニスを、苦労して水平に手で下げる。
それでも足りない分は両膝を曲げて腰の位置を合わせ、外したボタンの隙間から中へと突き入れる。そこにあてがうと首を捻ってこちらを気にする素振りがやっとの女は、小さく頭を振りながら拒絶の意を伝えてくる。けれど、男は………。

冴子は咄嗟に唇を引き結び、声が漏れ出ないように息を飲んだ。柔軟性のある膣壁が広がりながら図らずも男を受け入れ、中を往復されるたびに最初の衝撃が無きものにされていく……。厚みのあるお尻が緩衝材の役割を果たし、男の手が腰を支えるのも手伝って円滑なピストン運動が成立させられる。

決して派手な動きではないけれど、女を酔わせるには必要にして十分過ぎる波を引き起こす。あの夜の駐車場であの男性に味合わされた狂おしいものではないけれど、ほぼ密着された状態で奥を突かれ続けられていると何かに縋りたくなってしまう。気を逸らすために視線を窓の外に向け、甘い波が打ち寄せれば固く瞼を閉じる。声が漏れそうになると唇を舐め、吐息が勢いよく出そうになると唇を強く噛んで堪える。それでも駄目な場合は太腿に爪を立て、その痛みで気持を分散させる。

それでもでも、何をしても不十分なのだった。
バスが1つの交差点を通過するのに5分以上はかかり、そう考えると男は少なくても15分以上は、休まず腰を動かし続けていることになる。
メトロノームでリズムの調整をした経験のある、そんな冴子は頭でぼんやりとそんなことを思う。

堪え続けるのもしんどい身体に汗が滲み出て、男に腰を支えられていなければ座り込みそうだった。不意に男の躍動するペースが上がり、膝が折れ曲がる。それを許さない男に持ち上げられて、力強いピストンが子宮口を優しく突いていく。

こんな所で待って、お願い、待って、待って……。

冴子の心の叫びは男に届くことはなく、女なら誰もが逃れられない深く濃く甘い快感に飲み込まれていく。破顔していた顔に恍惚を浮かべ、自分の肩に頬を寄せて口呼吸をする。背中が弓なりに反りだすと浮かせた顎が生徒の頭の近くに下がり、熱い吐息が吹き掛かる。異変を感じた由美が振り返ろうとするのを、あるかな無きかの理性を振り絞って彼女を前に向かせる。有無を言わせぬ冴子の所作にただならぬものを感じた由美は、恩師の顔に振り向くことが出来なくなってしまった。


硬く熱いモノが尚も躍動し続け、冴子の舌がついに唇を舐めることを忘れたように動かなくなる。
小さな吐息が切れ切れに吐き出され、たまに止まると長い溜息のように伸ばされる。危機迫ったように切迫した息遣いが聞こえ始めると、息を飲んだように呼吸が止まり、熱い口呼吸が再開される。

男の腰が一際早くなり、跳ね上がった冴子の頭が嫌々をするように小刻みに振る仕草を見せる。
緩みきった雰囲気が流れるバスの車内で1人身体を揺らす、そんな冴子の膣が何度も締まる。締っては緩み、そしてじわじわと狭まる膣が男を圧縮する。男が食いしばった歯の隙間から苦し気な息を漏らし、限界の時が迫り来る……。

夜の帳が降りてきた外の暗さが、見るともなく外を眺めていた由美に気付かせてしまった。車窓に反射した冴子が恍惚に染まり、堪らなそうに声無き声を上げながら喘ぐ、その淫らな女の顔を見せていることに………。


不意に男の腰の躍動が止まり、膣の中で脈動が始まる。頭が真っ白になった冴子が男に体重を預け、オーガズムを迎えて身体をぐったりさせていた。汗ばんだ冴子のうなじに舌を這わせ、ペニスの亀頭がむず痒くなるのをどうにか堪える。

女が必死に堪え続ける後ろ姿を思い出すうちに、ペニスの硬度が復活していくのを自覚する。女はわざとなのか無意識になのか、中をうねうねと動かして催促を促しているのか…………。

再び身体を揺らし始めた冴子は首の力が抜けたようにふらふらとさせていたのに、俯かせていた顔を弾かれたように跳ね上げて、何とも言えない甘い表情を作り出す………。

スカートの中では忙しなく出入りを繰り返し続ける結合部から、溢れ出た精液が冴子の内腿を伝い落ち、受け止めたショーツに染み込ませていた。

ステアリングに白い手袋をした手を添えた運転手が、テールランプの赤い光を顔に浴びて深い溜息をつく。

男のペニスは余裕を取り戻し、冴子の中を執拗に掻き回して快感に酔わせることに余念がない。
女教師の顔がまた、淫らな顔に染まっていく……。
25/09/08 00:52 (jr6JPePU)
4
投稿者: カトレア
すごく興奮です。続きを ぜひ、お願いしますね。
25/09/12 14:32 (BulQ7zqJ)
5
投稿者: (無名)
あの悪夢から1ヶ月が経ち、心のザワつきはいくらかは静かになった。痴漢の毒牙から守った女子生徒は、沈黙を守っていてくれている。冴子の身に何が起こっていたのかは少女なりに理解し、体を張って守ってくれた恩師を、裏切るようなことはしないでいてくれている。

冴子に何も聞かず日常を送り、冴子もいつも通りに振る舞うことで過去の出来事として記憶の中に葬る。そんな女心は年齢差はあっても暗黙の了解として、同性感で共感するものがあるのだろう。

冴子はいつもと同じ生活パターンを崩さず、朝は熱いシャワーを頭から浴びて1日のスタートを切る。それを続けることであの出来事は夢だったのだと自分に言い聞かせることで、いつもの自分を取り戻しつつあった。

今日は何を着ていこうかしらとクローゼットを開き、ノースリーブの黒いシャツブラウスを手に取った。合わせるのは水色のシフォンスカートである。薄手の生地のセミタイトスカートだからヒップラインが綺麗に現れ、そこから下が比較的ゆとりのあって堅苦しくないのが気に入っている。

V字型に開いた胸元に控え目なチェーンネックレスを飾れば、シンプルながら服を引き立たせてくれる。艶のあるセミロングの髪の毛にブラシを通し、納得するといつものように玄関のドアを開けて朝日の中に冴子は足を踏み出した。



いつもと変わらぬ業務を終えて、いつもと同じ時間にバス停の前に立つ。冬の時期なら薄暗くなる時間でも、夏に向かう今の時期は夕暮れはまだ数時間先の事。蒸し暑いジメジメとした空気が鬱陶しく、早く冷房の効いた車内に入りたい気持ちでバスの到着を待っていた。

今日のバス停は並ぶ人の数が多くて大抵は見知った顔触ればかりなのに、知らない男性が何人も並んでいるのが気になった。そうはいっても特段に不審な人は見当たらず、バスの車内が混み合う事のほうが気になるのだけれど………。


冴子の背後で靴音が止まり、バスに乗る人がまた増えたことを知る。冴子と同様にこれから乗客になるその男性は、冴子の後ろに2歩ほど距離を開けてバスがやって来る方向を何気なく見やって、前に向き直った。視線を下げると淡い水色を基調とした薄手のスカートが、視界に入ってきた。

ギャザーもなくプリーツやアコーディオンといった波打ったデザインでもないシンプルなスカートに、魅力的な2つの盛り上がりが生地を押し上げていた。ヒップラインが露骨に分かり、形の良いお尻にハーフカットのショーツラインが浮かび上がっている。細かい色柄があるから動体視力が良くても通常は分からないのだろうけれど、さすがにこの距離で見ると身に着ける者の趣味趣向が見て取れてしまう。

ようやく到着したバスに次々と乗車していく人の流れに続き、冴子も車内へと足を進め踏み入れていく。ちょうど中程まで足を進めて止まり、座席の前に立つポールを掴む事で吊り革を掴まなくて済んだ。座席に座る人は早々に居眠りを開始し、駅までの30分前後の仮眠を楽しむようだった。

バスが走り出すと、乗車率7〜8割の車内に立つ人が身体を一斉に揺らす。数分と経たずお尻に接触される不自然な感触を覚え、これ見よがしに肩越しに振り向く仕草を見せて、相手に警告を示す。
股間を押し付ける卑劣なやり方に辟易し、何度も肩越しに振り向く仕草を見せつけてやったのに、冴子は1ヶ月前の悪夢が脳裏を掠め始めていた。

下半身を押し付けるだけでは飽き足らず、相手はショーツラインに沿って指先を這わせてきたからだ。冴子の経験から言ってこの手のタイプは悪質な輩が多く、背筋に悪寒が走る。脹脛までの長さがあるスカートの裾が手繰り寄せる指によって、ずり上がっていくのが分かる。

膝上まで裾が上がった所で、怖かったけれど冴子は思い切って身体ごと相手に向き直った。こんな至近距離で見た相手はとても痴漢などしそうにもない男性で、冴子より幾つか歳上に見える30代のきちんとスーツを身に着ける男だった。

どちらかと言えばいわゆる良い男で、こんな出会いでなければお近付きになっても良いと思わせるような、あまりにも普通の男なので戸惑いを隠せない。けれど振り上げた拳を今更下げるわけにもいかず、冴子は相手の男を睨みつけ続けるしかなかった。

相手の男も思いも寄らない冴子の行動に動揺をしていたけれど、冴子の目を真っ直ぐに見詰め返してくる。背後の乗客に押されたのか距離を詰めてられ、一見するとほとんど抱き合う恋人同士のように見えなくもない。もちろん冴子は可能な限り上半身を仰け反らせ、男との距離を可能な限り開けて見せる。けれど下半身は男とほとんど密着した状態になり、身体を僅かでも横にずらした。

それが冴子の出来る精一杯の精々のことでしかなく、他に何が出来たというのだろうか…………。
こんな距離で冴子が睨み続けているというのに、男は冴子の目を見ながらスカートを手繰り寄せ始め、動揺をしながら抗う冴子の手も関係なく女の部分に指を触れさせていた。自分の下半身と男の顔を信じられないとでも言うような表情で交互に見る冴子が、男の手首を掴み引き抜こうとする。

女の力では敵わず股丈の浅いショーツの中へと男の手の侵入を許し、身を攀じる。顔を上げた冴子に男の顔が間近に迫り、思わず反射的に顔を横に背ける。アンテナの役割を果たす恥毛を掻き分けられる感覚に身体を硬直させ、触れてほしくない敏感な所に触れられる………。

顎を跳ね上げた先に待ち構えたように男の顔があり、数秒間見つめ合う。羞恥心なのか焦燥感なのか、或いは背徳感なのか数センチの距離にある男の唇に引き寄せられそうになる。顔を背けては男の目を見詰め、また背ける。もう何回それを繰り返しているのか気持ちの収集がつかず、尋常ではない状況に何をどうしたいのかが分からなくなってきた。

嫌悪感よりも背徳感が上回り、羞恥心が女の色情に火を付ける。それでもなけなしの理性が冴子を押し止め、男の唇に触れることを何とか拒んだ。下着の中で男の指先に可愛がられる誘惑に抗う事が難しくなり、顔を寄せてくる男に冴子は顔を背ける。ひとり孤独に葛藤を続ける冴子の周辺にはあまりにも乗客がいるにも関わらず、近すぎるが故に誰もが至近距離の相手には関心を寄せない、そんな集団心理が無意識に働く。

冴子が両手で掴む男の手首の先は、ショーツの中で今や上下に動かされていた。手首のスナップを利かせて手の甲をクロッチに押し当てるように、沈めた2本の指を引いては根元まで挿入させる。
繰り返しゆっくり抜き差しされるごとにお腹側を擦る指の腹が、思考能力を鈍らせていく。

男の手首を掴む冴子の両手は今や引き抜こうとするよりも、今の冴子の現状を伝えるように快感の波が押し寄せる度に強く握られ、男に耐え忍ぶ女の性を如実に伝える手段になっていた。

不意に空いている方の男の手が冴子のブラウスのボタンに触れて一つ、また一つ外していく。開けた胸元のブラジャーの片方を下にずらし、乳房の半分を覗かせた男は膝を曲げて姿勢を下げながら乳首に口を押し付けた。

生温かく柔らかい唇と舌先の感触に抗う手段を持たず、神経が下半身と乳首を弄ばれる感触に分散する。相変わらず動かし続けられる指に吐息を漏らし、舌先が乳首に触れる甘さに目を閉じる。

バスの運転手がブレーキをかけ、身体のバランスが崩れそうになってハッとする。バスの車内で1度ならずも2度も、こんな目に遭うなんて………。
そんな自虐的な気持を抱きながら、もう片方を露出させられた乳房に吸い付かれる現実をどう受け入れたらいいのと、冴子は自問自答をする。

でも次の瞬間には唇を重ねられる事に拒絶が遅れてしまい、男の舌を迎え入れる自分がいた。決して喜んでしたわけではないのに身体が言う事を聞いてくれないのだ。一体どうすればいいのか……。

助けを求めて声を出せば済むのに、それをすれば通勤で使うこのバスにもう乗ることは出来なくなる。もう顔見知りとなった人達にも痴態を知られる事になり、学校にも何れ知られるだろう。それだけは、絶対にそれだけは避けたい…………。

そんな冴子の胸中を味笑うかのように男はいつの間にかペニスを取り出し、音楽教師は目眩がしそうだった。ショーツをお尻の下まで下げられ、この姿勢で挿入など出来るはずもないのに股の下に差し込んできた。太くて硬い、熱を持ったペニスが内腿に挟まれてその存在をこれでもかと誇示してくる。

ペニスの根元で柔らかなシフォン生地のスカートの前側が持ち上げられ、股の下で熱い杭が脈動を伝えてくる。不安と背徳感、拒絶反応とそれを上回る期待感がせめぎ合い、冴子の気持ちがザワめき葛藤が続く。そこに愛は無く、欲望の捌け口に傾く女の性が教育者の端くれとしての側面が邪魔をする。

頭がおかしくなりそうだった。
尋常ではない状況下で緊張状態が続き、望まない快感を味合わされ続けられて、善悪の理屈を越えて頭の中は快楽を求めガードが緩む。
どういうわけかショーツが引き上げられると、信じられない事に左膝を持ち上げられていた。

この密集した状況下ではあまりにも目立ち過ぎ、焦る冴子を嘲笑うかのように踵を持たれる感触に唖然となった。この状況に気付く誰かがいて、しかも協力者になるなんて理解が追いつかない。

男の首に両手でしがみつくしかない冴子に成す術はなく、僅かばかりの抵抗に腰を捻って見せたけれど、次の瞬間には頭を跳ね上げる冴子がいた。
挿入される圧迫感に息を飲み、男の肩に顔を埋める。男の胸に押し付けられて潰れた乳房がブラから溢れ、男の腰の動きに合わせて陰茎が出入りを繰り返し始める。

周囲の乗客に気付かれる恐怖に胸が苦しくなり、なのに相反する快感が押し寄せてくる。
ぬちゃっ……ぬちゃっ……ぬちゃっ………
卑猥な水音が人の密集する空間に鳴り響き、バスのエンジン音に紛れて消えていく……。


そんなに強く突かないで………。
お願いだから、目立たせないで…………。


そんな切なる思いの冴子を、容赦なく男は突き上げる。ただし、苦痛を与えるのではなく、あくまでも快楽を提供することに徹していく。何故なら女が快感に酔いしれ、喘ぐ姿が何より好きで堪らないのだから。

冴子はこの時まだ自分の置かれている状況に気付く余裕は、まだないのだった。

彼女の周りは全て、痴漢集団なのだから……。

25/09/28 15:54 (BgipngrG)
6
投稿者: (無名)
男の体温と息遣いを感じ、男の汗混じりの体臭を鼻から吸い込む。ペニスの半分ほどしか挿入が叶わない体位の為に、Gスポットを強かに刺激される快感が束の間、時間の感覚を忘れさせる。

片膝を持ちながらの行為が辛いのか、男の腰の勢いが急速に弱まって冴子が我を取り戻す。焦燥感と羞恥心に戸惑う冴子の脚を下ろした男は、黒いブラウスのボタンを素早く閉じてやり、彼女の身体を窓側に向き直させる。冴子にしてみれば座席の人に見られていたのではないかという懸念が、都合良くまだ居眠りをしてくれていたことに、胸を撫で下ろしたこどだろう。実際には狸寝入りをしているに過ぎないのだけれど………。

男の行為はこれで終わる筈はなく、スカートの後ろ側を持ち上げられる絶望的な感触を覚えた冴子は俯くしことしか出来なかった。慌てふためく事で、周囲の人の注目を集めるわけにはいかないのだから。

男にショーツをお尻の下まで下げられ、腰を落として位置を合わせてあてがったペニスを沈めてくる。固く瞼を閉じて堪え忍び、必死に平静を装いながら右手に掴むポールを強く握りしめた。左手で腰を後ろに引き寄せられて、やや後ろに腰を引いた格好の冴子は出来るだけ不自然に見えないような姿勢を保とうと、背筋を伸ばす。

渋滞が始まったのかバスが少し進んだと思えばすぐに停止することを繰り返し、いたずらに時間を長く感じ感じさせる。後ろから挿入された事で先程よりも明らかに奥まで届き、ストロークの短いピストンが静かに繰り返され始めていた。

緊張感が伴うこの状況で休むことなく続けられ、またも思考能力が奪われていく。冴子の口から単なる溜息とは違う吐息が漏れ出し、後ろ手で男の腰を押しやる抵抗を度々して見せる。けれど男は意に返した様子もなく腰の躍動を止めはしない。
両手でポールを抱えるようにしてどうにか立ち続ける冴子は、自分との戦いの最中にいた。

こんな所で崩れ落ちでもすれば、醜態を晒すことになる。恥ずかしい姿を見られることだけは耐え難く、今を死守しなければと必死に平静を装う。
けれどその顔は目が座りながら一点を見詰め続けて、表情までもなくなってしまっている。

甘く切ない快感を注がれ続け、立っているのがやっとの状態を持続させられる。体温が上がり冷房の効いた車内で汗ばんだ女の身体が匂い立ち、俯いては跳ね上がる頭だけが忙しなく動く。

座り込みたいのに腰を拘束されてそれも叶わず、石油の掘削作業のように男の腰が躍動をし続けていく。不意に冴子の身体が硬直し、ビクッ…!……ビクビクッ……!っと弾ませたかと思うと、男の腕に支えられながら弛緩してしまった。

ペニスを呑み込んだままの膣壁が何度も不規則な収縮を繰り返し、オーガズムを迎えたことを知った。冴子は完全に体重を後ろの男に預け、恍惚の最中にいた。

そして再び男の腰が活動を再開され、冴子の身体が静かに揺れ始める。冴子はもう自分が立っているのがどうかさえ分からなくなり、ただペニスの魔力に酔わされ、その甘さを享受することにただ執着することに忙しかった。

利き手の右手はポールを掴み、空いた左手で後ろの男の腰の辺りを掴み、拒絶という概念を忘れたようにペニスを受け入れ続けていく。不意に男の息遣いが怪しくなり、冴子が危機感を抱いた時にはもう遅かった。

男がペニスを引き抜いた後から何かが流れ出るのが分かり、冴子の頭の中が真っ白になる…………。
まさか、まさかそんな…………………。


座り込みそうになる冴子は、三度後ろから挿入される感触を覚え、事態を把握する暇もなく勢いのあるピストン運動に気持ちが寸断されていた。

敏感になっていた身体が即座に反応を示し、次のオーガズムへと階段を昇り始めていく。道徳心も自尊心も置き去りにして、ただ快感を貪る冴子の中の女が目を覚ます。

冴子はもう、音楽教師ではなくなっていた……。



25/09/28 20:52 (BgipngrG)
7
投稿者: (無名)
ガラス張りのサンルームから注ぐ柔らかな日差しが、部屋の中に差し込んでくる。人には有り難い日照は楽器にはよろしく無いこともあり、ピアノは離れた壁際に設置している。

母方の叔母が亡くなり空き家となったこの家を、冴子は気に入っていた。生涯独身を貫いて自由を謳歌していた叔母は、母に連れられ度々遊びに訪れる冴子を可愛がってくれたものだった。

姉妹仲が良かった母と叔母に続いて姪の冴子もその中に加わり、大人になってからも年に数回はこの家を冴子は訪れて来た。叔母は余命宣告を受けていた事を冴子には告げず、何食わぬ顔をして姪との時間をそれは楽しそうに過ごしていたのだ。「じゃあ、また来るね」と、この家を後にした時が生前の叔母の顔を見ることが最後になるなんて、夢にも思わなかった。

叔母の大好きな洋菓子を持参して、また半年後にでもあの笑顔に会えると思っていたのだ。叔母はあのさっぱりした性格そのままに、ただ一つのお土産を冴子に残して、まるで風のように旅立っていった。

それが、この家である。
既に生前贈与の手続きは冴子の知らないうちに済ませてあり、お荷物になるのなら処分してお金に変えるよう、ご丁寧に弁護士を挟んで告げられたのだ。それが3年前の事で、あのバスの中で忌まわしい経験をした直後の事だったのだ。

叔母との思い出の詰まったこの家を無くすなんて出来るはずはなく、冴子の行動は早かった。叔母の葬儀が済んで半年後にアパートを引き払い、この家に引っ越しをして移り住んでいた。翌年には教師を辞めて、この場所でピアノ教室を始めたからもうすぐ3年になろうとしている。

収入はそれほどでもないけれど有り難いことに、冴子ひとりが食べていけるほどには生徒が集まってくれている。今もこうして鍵盤を指で叩きながら生前に叔母が植えた薔薇を、サンルームのガラス越しに眺めることが出来るのだ。

不意に目眩がして、目を閉じる。40を前にしてこのところの生理不順が影響しているのかもしれない。母は50歳間近まで生理があったから娘である自分もまだ、生理が上がるとはおもえないぬ
25/10/15 22:31 (zlzwX5zz)
8
投稿者: (無名)
ガラス張りのサンルームから注ぐ柔らかな日差しが、部屋の中に差し込んでくる。人には有り難い日照は楽器にはよろしく無いこともあり、ピアノは離れた壁際に設置している。

母方の叔母が亡くなり空き家となったこの家を、冴子は気に入っていた。生涯独身を貫いて自由を謳歌していた叔母は、母に連れられ度々遊びに訪れる冴子を可愛がってくれたものだった。

姉妹仲が良かった母と叔母に続いて姪の冴子もその中に加わり、大人になってからも年に数回はこの家を冴子は訪れて来た。叔母は余命宣告を受けていた事を冴子には告げず、何食わぬ顔をして姪との時間をそれは楽しそうに過ごしていたのだ。「じゃあ、また来るね」と、この家を後にした時が生前の叔母の顔を見ることが最後になるなんて、夢にも思わなかった。

叔母の大好きな洋菓子を持参して、また半年後にでもあの笑顔に会えると思っていたのだ。叔母はあのさっぱりした性格そのままに、ただ一つのお土産を冴子に残して、まるで風のように旅立っていった。

それが、この家である。
既に生前贈与の手続きは冴子の知らないうちに済ませてあり、お荷物になるのなら処分してお金に変えるよう、ご丁寧に弁護士を挟んで告げられたのだ。それが3年前の事で、あのバスの中で忌まわしい経験をした直後の事だったのだ。

叔母との思い出の詰まったこの家を無くすなんて出来るはずはなく、冴子の行動は早かった。叔母の葬儀が済んで半年後にアパートを引き払い、この家に引っ越しをして移り住んでいた。翌年には教師を辞めて、この場所でピアノ教室を始めたからもうすぐ3年になろうとしている。

収入はそれほどでもないけれど有り難いことに、冴子ひとりが食べていけるほどには生徒が集まってくれている。今もこうして鍵盤を指で叩きながら生前に叔母が植えた薔薇を、サンルームのガラス越しに眺めることが出来るのだ。

不意に目眩がして、目を閉じる。40を前にしてこのところの生理不順が影響しているのかもしれない。母は50歳間近まで生理があったから娘である自分もまだ、生理が上がるとは思えないのだけれど、確実なことは言えない。

公務員だった音楽教師時代は年に1度の健康診断を受けていたけれど、この3年近くはいい加減にしてきてしまっていた。つい先日に病院に出向いてひと通りの検査をしたけれど、問題は発見されなかった。ただディープな婦人系の検査はしておらず、1度ちゃんとしなければと思ってはいた。

忙しさにかまけてやっと重い腰を上げ、検索を始めると自宅近くのレディースクリニックが目に付いた。患者の評判も上々で、ここならばと予約を入れさせてもらったのが3週間前である。

明日はいよいよ、その日だった………。



最後の生徒を送り出してから急いでシャワーを済ませ、時間ぎりぎりでクリニックに飛び込む。
冴子はこの日の一番最後の患者らしく、それも当たり前なのかもしれない。

20分ほど待たされて名前が呼ばれ、冴子は引き戸を開け診察室の中へと足そを踏み入れていった。
以前なら紙のカルテにペンを走らせる医師の姿が見られたものだったのだろうが、今はパソコンの画面を見ながら打ち込むその姿。


………ええっと、今日はどうされました?


月並みな医師とのやり取りが始まる。
別の病院で検診を済ませて問題はなかったけれども、婦人系の検査を済ませたい旨を伝えた。このところの生理不順も伝えると、検査のフルコースが始まった。

まずは乳房の触診、ジェルをたっぷりと塗られて超音波検査、最低のマンモグラフィ検査…………。
これが終われば子宮頚部を覗かれることなんて、可愛いものだと感じるから不思議である。

シャワーは済ませている、陰毛の手入れもみっともなくない程度にはなっている筈。然るべき場所に身体を横たえて、足を乗せて膝を開く段階になると、看護師が素早く目隠しのカーテンを引いてくれた。

クスコが挿入される直前に冷たさに備える心構えをやんわりと促され、ステンレス製の硬いクスコを連想させる冷たさに手足がギュッ……となった。
カチャカチャとツマミを回す音と共に膣壁が開く不快さを覚え、暫しの沈黙が流れる。

中を入念に覗いているのか沈黙が冴子を不安にさせ、3年前の忌まわしい出来事を思い出す。あの時の男に何か悪いものを感染させられてでもいたらと、お腹の上で指を組み合わせた手に力が入ってしまう。

そのまま医師にあれこれと質問を受けて、普段の生活のリズムや睡眠時間、性生活までを嫌々ながらも告げる。冴子にも恋人と呼べる相手がいる。
彼とは月に3〜4回、身体を重ねているから、正直にその事を医師に伝えた。

すると医師は、気になるような事をいい始めたのだ。


何でもないとは思うけど、ちょっと気になる所見が見られるんですよ………。
痛みとか痒み、不快感は自覚有りませんか……?
そうですか、無いんですね……?

組織を一部切り取って検査に回せばはっきりするんですが、麻酔が必要になります………。
そうなるとご不便をかけますが、性生活は1ヶ月程は禁止して頂く必要があります………。

ただお時間が頂けるなら別の検査が出来るんですが、安心を買うと思って検査をしておいて損はないと思いますよ……?
どんな検査かを、簡単にご説明しますね………。




医師の説明では粘膜、詰まりは膣癖を刺激する事で悪性であれば現れる所見が目視出来るらしい。
早期だと痛みも無く、大抵の人は気付かないのだと医師は言う。

また医師は執拗にクリトリスの事に、話を触れてくる。感覚器官のクリトリスは実は見えてる姿は極一部に過ぎず、大部分は膣の周囲に埋もれながら存在しているのだと。そのクリトリスを刺激する事で変化が起こり、悪性だった場合はその姿を確認出来るのだと………。

厄介なのは快感を覚えている最中でないと、現忍することが出来ない事。これは膣周辺のクリトリスの本体に圧迫された膣が、血の巡りが良くなる事で分かるのだと……。

ここまで理路整然と分かりやすく伝えられるとさすがに専門医だという思いと、はっきりさせたいという恐怖心を解消したくなる。痛みとその後の事を考えると当然、後者を選びたくなる。膣の中とクリトリスを刺激されるということは、大人ならどういう事になるかは嫌でも理解できる。

懐疑的な気持ちが無いわけではない…。けれども専門医が嘘を言うなんて、誰が想像するだろう。
羞恥心よりも一刻も早く白黒を付け、最悪の場合でも早期治療を受けることができる筈………。

冴子は一瞬の逡巡の後、迷わず医師に委ねることを決めていた。




…………頑張りましょうね…………。



看護師が肩に手を置いて、励ましの言葉を投げかけてくる。医師のかける言葉を皮切りに、敏感な場所にフワフワした物が触れる感覚を覚える。例えるなら耳掻きの反対側に付くあの綿毛のような柔らかな感触、とでも言おうか………。

その冴子の感覚に間違いはなく、カーテンの向こう側で医師の手に握られている物は耳掻きだった。そのフワフワをクリトリス包皮に擦り付け、埃でも払うように繰り返し何度も刺激し続けていく医師………。

やがて甘味な味を自覚し始めた身体に力が入るようになり、熱が帯び始める。優しく振られ触れてくるフワフワが頬を撫でる微風のように、寝た子を起こすのに十分な刺激を発生させてきた。

冴子は硬く閉じた瞼を何度も開き、他に神経を逸らそうと懸命に視線を泳がせた。目に付くものなら何でもいい、天井の継ぎ目、蛍光灯、目隠しのカーテン、それから、それから…………。

甘い声を漏らさないように息を吸い、何度もゆっくりと吐き出す。医師は挿入したままのクスコの奥に見える子宮頚部が、身体ごと動くのを見てひとり興奮していた。いくら平静を装ってはいても身体に力が入り、快感を享受していることを暗に伝えてくる。

艶々とした内部が収縮するような動きを見せて、子宮頚部から涙のようなひと雫の粘液が漏れ出し始めるのが、医師の目に確認する。どんな女性でもクリトリスを丹念に刺激されたら、こうなる。
どんな表情をしているのかを見たい欲求を抑え、医師の指は包皮を剝いて勃起した冴子の蕾を露出させていた。

クルクルと回すようにしたかと思えば上下に忙しく動かし、パンパンに腫れ上がった濃いピンク色の蕾を虐め続ける。時おり腰が持ち上がってはお尻を震わせ、締まっていた肛門が弛緩しては再び収縮する事をを繰り返す。

カーテンの向こうから、歯切れの良い女の激しい吐息が聞こえてきていた………。



冴子はあまりに露骨な快感に両手で口を覆い隠し、背中を浮かせていた。頭頂部を擦りつけながら顎を跳ね上げ、顔を左に右に倒してまた顎を跳ね上げる。いつまでこれが続くのか、このままでは堪えきれなくなる………。

いつの間にか膣口からクスコが抜かれて楽にっている事も気付けず、踏み止まる事に集中する……。
不意に生々しい感触に、思考が寸断される。冴子の愛液も纏わず直に触れる医師の舌が、触れるか触れないかという微妙なタッチで攻めていた。

ザラついた舌が苦痛を伴なわないように浮かせながら蕾にタッチして、流線型の表面を絶えず流して感触の残像を残していく。良い悪いの道徳的な概念は本能的な欲求の前には役に立たず、熟女の域に片足を突っ込んでいる冴子は、否が応でもその快感からは顔を背けることが出来なかった。

1度大きく腰が弾み、ブルッ!……ブルブルッ!
っと、身体が悲鳴を上げて達してしまった。
ダラダラと流れ出る愛液が肛門にまで到達し、医師は黙ってズボンのチャックを下げていた。

脱力した身体で性的興奮の霧が急速に晴れていく中、冴子は覚えのある感覚を膣から自覚する……。刹那の圧迫感の後についてくる強烈な快感、それは紛れもなくあの感触………信じられなかった。
目を見開いて頭を起こした冴子は抗議の声を上げようとしたけれど、既に身体が揺れ始めていた。

息を呑み、唾液を飲み下し、次に声を上げようとしたときには力が抜けそうな快感に包まれてしまっていた。息をつく魔も与えられず感じるポイントを居座る何かに刺激され、頭を起こしたままでカーテンに向かって抗議の視線を投げかける。

何の意味もないことは分かっていたけれど、せめてこれは望んだことではないと誰かに分かって欲しかったのかもしれない。一体誰に…………。

敏感な体質の身体が恨めしい……。
頭では分かっていても身体が勝手に受け入れ、奥の子宮頚部に到達する何かがその周辺を刺激し続け、深く形容し難い快感を呼び覚していく。
憤りが悲しみに変わり、悲しみが背徳感に変化すると例えようのない快感に支配されていく。

あの時、バスの中でもそうだった。思考が麻痺して快感を追い求め、気が付くと甘味な味に酔いしれる自分がいたのだ。
もっと、もっと突いて、もっとして………。
あの日から排卵期が近づくと、とにかく欲しくなる自分が汚らわしくて堪らなく嫌だった。

だって、こんなに気持ちいいのなんて、嫌いになんてなれないのだから………。

いい……。
いいの……。
もっと、もっと突いて……。

場違いな色情が冴子の背中を前に押し、悪徳医師のペニスを締め上げる。乾いた大地に水が染み込むように身体が快感をを享受し、訳が分からなくなっていく………。

開かれた冴子の股に医師の恥骨が叩き付けられ、ペニスが子宮頚部に衝突する。苦痛を打ち消すほどの快感が冴子の口を開かせ、顎が弾かれたように跳ね上がる。

貪欲にペニスに纏わりつく膣壁が抱きつくように追い縋り、冴子の業を医師の腰の躍動がねじ伏せていく。冴子の揺れる身体の背中が浮き上がり、右に左に倒した顔を快感に歪ませる。そうかと思えば顎を突き上げて恍惚とさせる顔で酔いしれる。

女の底なしの器が快感を受け止め、芋虫を捉えた食虫植物のような膣が、ペニスを咥えこんで離さない。

冴子の背中がブリッジを形成するように浮き上がり、その時を迎えようとしていた………。


25/10/16 02:14 (t.tm9Z5m)
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