『さぁ～てと、何からはじめればいいわけ？』

腕組みしたままリビングに仁王立ち姿の奈緒・・・・

『とりあえず着がえなきゃはじまらないよねぇ、ママの服は・・・・・』

リビングから寝室へ向かい、クローゼットを開けてタンスから服を引っ張り
出して・・・

『なぁ～んか・・・いまいちなんだよねぇ・・・ママのセンスってさぁ』

真奈美の服を色々引っ張り出して並べてみるものの、なかなか着がえるまで
いかず・・・

『前から色々思ってたけどぉ、髪型とか変えたり少しおしゃれしたら絶対に
いいのにさぁ・・・』

自分の母親のことを前から気にしていた様子の奈緒・・・

『仕事までまだ時間もあるし、ちょっと美容室と買い物に出かけ
て・・・・』

適当に着がえて駅のほうに向かう奈緒、車は運転できないので自転車を走ら
せて・・・

『とりあえず・・・行きつけの美容室に行って髪形変えてみようかなぁ』

普段行きつけの美容室に向かい、まず髪型から変えてもらうことにした奈
緒・・・

雑誌を見て美容師と色々話をしながらイメージを決めて・・・そして

『ほらぁ、ちゃんとすればさぁなかなかいいじゃん？』

セットしてもらった髪型を鏡で確認しながらイメージ通りになって嬉しい奈
緒、そのまま美容室から駅ビルの中のショップに向かい・・・

『次は・・・服よねぇ、どんな感じがいいのかなぁ・・・・』

フロアーを歩きながら鏡やウィンドーに映る姿を見ながら・・・・

『こうしてみるとスタイルいいんだよねぇ、あまり気にしたことなかったけ
ど・・・そういえばママっていくつだっけ？』

ふと気になって財布を確認して免許証を見てみる奈緒・・・・

『えっと・・・・今年が・・・だから・・・40？そうなんだぁ、40には見え
ないよねぇ・・・ふぅ～ん』

『とりあえず、奈緒のセンスで選んでいいのかなぁ？』

自分の感覚で服を選び始める奈緒、色々試着しながら気に入ったものを購入
して・・・

『結構買っちゃったけどぉ、ママの服だしいいよね？』

自分で満足のいく買い物ができて、ショップの袋をいくつも持って自宅に戻
る奈緒・・・

『これでママもかなりいい感じになっちゃうよねぇ、って言うか今は私の身
体なんだよね、まいっか？』

上機嫌で自転車を走らせて・・・・
そしてまた違う日常に入り込んでゆく真奈美の姿の奈緒・・・・

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