『あのさぁ・・・どぉする？』
腕組みをした母親の姿の奈緒、少しイライラ感じで話しかけて・・・

「えっ？それは・・・どうする事もできないわよね」
少し落ち着いた感じで話し始める娘の姿の真奈美・・・

『どうすることもできないけどぉ、どうにかしないとだめな訳だしさぁ』
「そうよね、とりあえずいつも通りにしないと・・・でも・・・」
『でも何？』
「パパにはなんて言えばいいのかしら？今は出張で居ないからいいけ
ど・・・」
『あっ、そっかぁ・・・』

深刻な表情の２人、しばらく無言の時間が過ぎて・・・

『でもさぁ、ママは私の身体な訳だし、絶対パパのそばにはいないでよ
ね？』
「そうだけど・・・じゃあ私の身体の奈緒はどうするの？パパに話して信じ
てもらえたとしても・・・」
『や～だ、絶対にいやだからね！』


かたくなに父親を避ける娘の奈緒・・・
そんな娘を見て悩む真奈美・・・

「とにかくそれは後回しで、今日のことを考えましょ？」
『そうだよね、とりあえずは今日のことを考えないと・・・・』
「私は・・・学校に行けばいいのよね？」
『まぁ・・・そういうことになるけどぉ、じゃあ私は？？』
「パートの仕事に行ってもらわないと困るわ、大丈夫？」
『まぁ大丈夫なんじゃない？ママこそ大丈夫なの？？』
「大丈夫も何も、仕方ないでしょ？学校に行かないと出席日数だってギリギ
リって担任の先生に言われたわよ？」
『うん・・・じゃあママに任せるからぁ、適当にがんばってよ？』
「適当にって、そんな気持ちでパートの仕事をしないでちょうだいね、きち
んと今までやってきたんだから」
『わかったからぁ、早くしないと遅刻しちゃうんじゃない？』
「え？あっ・・・ほんとだわ」

いそいそと娘の部屋に戻って学校の準備をする真奈美・・・

「この子ったら、相変わらず片付けをしないのね・・・・えっと・・・」

部屋の窓際のハンガーに無造作にかけられた制服を手にとってベッドに置
き、パジャマ代わりのジャージを脱いで下着から着がえはじめ・・・

｢下着は・・・ここかしら？｣

タンスの引き出しを引っ張ると派手な柄やロゴのついた下着が現れて・・・

「そうよね・・・今日からは奈緒になりきらないといけない訳だし・・・」

下着をスルッと下ろして脚から抜き取ると、派手な下着を広げてムチムチの
太ももを通してお尻まで引き上げ・・・

「抵抗あったけど・・・はいてみると意外と可愛くていいわね・・・」

部屋の鏡に映る姿を見ながらブラをつけ、ブラウス、リボン、超ミニのスカ
ートをはいて・・・・

「もう・・・こんなに短いと・・・歩くだけで下着が見えちゃいそ
う・・・」

鏡の前でいろんな角度からチェックする真奈美・・・

『ねぇったらぁ、準備できたぁ？？さっきから呼んでるんですけどぉ？』
「あっ、もうすぐだから」

ふと我に返って急いで髪を梳かしたり、アイラインを入れたり・・・そうし
ているうちにいつもの奈緒の姿に・・・
そのまま学校のかばんを持ってリビングのほうへ行き・・・

「どうかしら・・・」

不安そうにミニスカを気にして落ち着きの無い感じの真奈美・・・・

『大丈夫、見た目いつもと変わんないしさぁバレないと思うよ？とりあえず
だけど、奈緒の携帯渡すからむやみにいじらないでよね？』
「わかったわ、かばんの中に入れておくから大丈夫・・・じゃあ遅刻しちゃ
いそうだから行くね」
『うん、とりあえず今日一日がんばってね～』
「奈緒もちゃんと頼んだわよ？時間通りに仕事に行ってちょうだいね」
『わかってるからぁ、心配しないでいいから』
「そう？わかったわ、じゃあ行ってくるね」
『はぁ～い、行ってらっしゃ～い』

言葉を交わしてそれぞれ違う生活の中に向かう２人・・・・
それぞれの日常に・・・・

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