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朝の通勤電車…時間をずらしたはずなのに、混んでる…。
おっさん同士が狭い車内でひしめき合っている姿と言うのは、 海外の方からしたら、異様な光景なんだろうか…。 そんなくだらない事を考える余裕もないほど、浩は四方八方からの人の圧に耐えていた。 有名と言われる大学を卒業し、有名と言われる企業に入ったけれど、 こんなのが毎日続いたら、これまでの人生で親が掛けてくれたお金の元を取る前に、 自分が潰れてしまうのではないか? 常日頃疑問に思っていた。 最寄駅から2つ離れた駅はターミナル駅になっており、人の入れ替えがある。 終点までその電車に乗る浩は、一度車両を降りて、再び人の流れに乗りながら、 再び車両に乗り込んだ。 すると、目の前には有名私立女子中学の制服を着た少女が、浩と体を密着するように乗っており、 目が合うと、苦笑いしながら会釈をしてきた。 途中の電車の揺れで、少女の手が浩のスーツを掴んでしまった。 「すいません。」 顔を真っ赤にしながら、か細い声で謝ってきた少女に、浩はあえて笑みを浮かべて、頷いた。 そこから何故か少女は時々浩に向けて笑みを浮かべた顔を向けてきた。 不思議に思っている間に、終点に着いて、電車から降りると、 少女の方から声を掛けてきた。 浩は少女になんとなく引き込まれるような感じで、改札を出てすぐにあるベンチに腰を下ろしていた。 今までそんな所にベンチがある事すら気づいていなかった。 周囲の人たちは、二人には目もくれない。 時間をずらしたおかげで、時間的には余裕があったから、 他愛のない会話をしていると、 「やはりお優しいですね。」とまた引き込まれる笑顔と共に、少女は言った。 「私の手の上に、両手を置いてください。」 少女が自分の前に左右に広げた手の上に、言われるがまま、浩は手を置いた。 少女が目を閉じると、周囲から音がなくなったことに気付いた。 目の前にいる、人たちの動きは止まり、機械音さえも浩の耳には入らなくなった。 今まで経験したことがない静けさだった。 混乱していた浩に少女は 「あなたにもこの力を今差し上げました。決して悪用しないようにね。」 そして、やり方を浩に教えて、浩にその状態を解かせると、少女は喧騒の中に消えていった。 呆然としていた浩だったが、我に返って、会社へと急いで向かった。 いつもと同じ職場の日常が始まったが、午後の予定がキャンセルになった上に、朝の出来事で、仕事が手に付かなかった。 時間の流れが遅く感じ、喫煙所に行く回数が多くなっていた。 時間は、まだ11時ごろだが、何度目かの喫煙所。 ぼぉーっと煙草を吸っていると、後ろから頭を叩かれた。 5つ上の先輩の純子だった。 何かにつけては、後輩をヒステリー気味で叱り飛ばすが、なぜか浩には入社以来優しかった。 「ちょっと、あんた、ぼぉーっとし過ぎなんじゃない?」 美人と言うよりも可愛らしい顔立ちの純子が眉間に皺を寄せながら、浩の顔を覗き込んできた。 「はぁ、なんか仕事が手につかなくて…。」 背中をドーンっと叩かれ、「そんな時もある!」と純子は言い切った。 そして、午後からの予定がキャンセルになったことを伝えると、純子の方から午後に客先訪問があるからと、 付き合うことになった。 表敬訪問と言うことだが、純子が担当している中では、一番の重要顧客で浩も何度か付き添った事があった。 それに何故か、浩がそこの社長の娘さんに気に入られており、純子が一人で行く時よりも、 お茶とお菓子のランクが違うのは、浩は純子から聞かされていた。 社長の娘さんは、浩よりも二つくらい年上だが、少し天然な感じがしていて、浩にも悪い印象はなかった。 昼食後に、客先訪問で担当者と話していると、娘さんがお茶とお菓子を持ってきてくれた。 浩に対して、笑みを浮かべつつ、少しその場にいたがるように、他愛のない会話をしてきた。 それに応じながら、『ここで時間を止めてみたら、どうなるんだろうか…』と考えてしまった浩は、 朝、少女に言われたようにすると、まず音が全て止んだことに気付き、次に周囲の動きが止まったことに気付いた。 純子の名字を呼びながら、純子の肩を揺らすようにしてみたが、反応はなかった。 おもむろに席を立ちあがった浩は、止まっている娘さんの全身を観察するように見ながら、 首からカードキーを抜き、応接室を出た。 オフィスに向かうと、電子錠は効いておらず、ノブを回しただけで入れた。 自分の足音すらも聞こえないことに気付きつつ、一番手前に座っていた人のデスクで座席表を確認して、 担当者の席に向かった。 「意外にずさんだな…」 呟きつつ目にしたのは、純子が出した見積と競合他社の見積りがご丁寧に机に並べてあった。 純子が来る直前まで比較してあったのだろう、所々にマーカーやメモ書きがあった。 自分のスマホで撮影しようとしたら、当たり前だが、止まっており、使い物にならなかったので、 仕方なく頭に入れた。 応接に戻る途中にふと目に入ったのは、通路を歩いたままで止まっている 色気を感じるギャル系の女子社員だった。 『少しくらいなら…。』 浩はその女子社員の体に手を伸ばした。 感触までは止められない事が分かり、さらには人形のように扱える。 そうなると調子に乗ってしまう。 女子社員が穿いていたジーンズは片足が抜かれ、下着を職場内で露出させられているだけでなく、 その中には浩の手が入り込んだ。 濡れはするが、音はない。 愛撫には自信がある浩の愛撫で、女子社員の太ももにも愛液が垂れてきた。 「他にも証拠を残したいな…。」 そう言いながら、女子社員の股間に痛いくらいに下着を食い込ませた。 整えられた陰毛が下着の左右に広がったのを確認すると、ジーンズを穿かせた。 「俺を欲しがってる女がいるからさ…。」 応接に戻った浩は、「お待たせ」と言いながら、カードキーを娘さんの首に掛けると、 「もしかしたらお付き合いするかもしれないですよね?その前に色々と検査しなきゃいけない事があると思うんですよ。」 そう言いながら、娘さんの服を躊躇なく脱がしていった。 下着とパンストにサンダル姿の娘さん。 「時間はたくさんありますから、焦りませんよ。」 パンストをゆっくりと下ろしていき、ブラを外した。 「細身なだけあって、胸は小ぶりですね。味はどうかな?」 乳首を吸うと、唾液で濡れて、立ってはくるが、音はやはりしない。 最早、浩はその世界に慣れつつあった。 「はい。じゃあ、こちらも。」 娘さんのパンツにも手を伸ばし、少しずつ下ろしていく。 応接の真ん中にあるテーブルの上を少し整理して、娘さんを座らせると、両足を左右のソファに置いて、 股間が丸見えの状態で足を大きく開かせた。 「綺麗ですね。男性経験が少ないんですね。」 誰に言う訳でもなく、浩の気分は婦人科の医者に近かった。 娘さんをテーブルの上に寝かせると、股間を愛撫した。 「さて、結構今から情報を流すので、その見返りくらいは求めても良いですよね?」 作り笑いを浮かべて座っている純子の目の前でズボンとパンツを下ろすと、 程よく純子の口を開けて、そこに浩のを突っ込んだ。 「やっぱり舌が絡まないからいまいちかな…」 とはいうものの、十分に準備が出来た。 「さぁ、欲しがってたものを手に入れるチャンスが来たよ。」 娘さんの両足首を掴んで大きく広げて、宛がった。 ゆっくりと腰を沈めようとするが、きつかった。 「もしかして…」 やや力ずくで娘さんの股間に浩が入っていくと、軽く血が出た。 「あらー 意外だったね…。」 浩は構わず腰を動かしつつ、傍にいる純子を抱き寄せるように、反応はないが、キスをし、だらしなく開いたままの口に舌を入れた。 純子の口からは涎が垂れた。 「あらあら…」 浩は純子のブラウスのボタンを外し、キャミとブラをずらして、純子の乳房を揉みながら、 娘さんに向けて腰を動かした。 「純子さんとは帰りに…」 そう言うと、娘さんの方に集中して、娘さんの尻がテーブルから少し浮くくらいにして、浩はフィニッシュを 無遠慮に娘さんの中で。 娘さんの表情は終始会話をしていた時と同様、笑顔のままで、半開きにされた口に浩の物が突っ込まれた。 その後、娘さんと純子の服をまるで人形のように戻し、なるべく元通りにした後で、もう一度担当者の席に向かった。 途中には、浩が悪戯した社員がいたが、取り急ぎ、担当者の机にあった、 双方の見積書に再度目を通してから、応接に戻った。 そして、時間を動かした。 女性二人は明らかに体に違和感を覚えていた。 娘さんの方は、会話の合間を縫って、応接を出て、やや小走りにトイレの方に向かっていくのが分かった。 さらにそれを追うような足音も応接の外から聞こえて、その足音の主は浩には見当が付いていた。 純子も純子で時折口元を気にしながら担当者と話していた。 提出していた見積りの話になったときに、浩が他社との比較を話し始めると、 純子は少し驚いていた。 手ごたえが良かった純子は帰るときに、浩にいつ調べたのか確認した。 「午前中、ぼぉーっと調べてみました。」 笑みを浮かべながら言う浩の言う事を信じた純子は感心していた。 浩の頭の中は、そんな事よりも先ほど自分が起こしたことで半ば興奮状態にあった。 2回目の実行はその帰りの事だった。 社有車を駐車場に止めて、駐車場脇の喫煙所で一服してから、会社に戻るのがいつもの二人の行動だった。 純子が後部座席からバッグを取ろうと、ドアを開けたところで、浩は時間を止めた。 「純子さん、いつも可愛がっていただいている分、お礼をします。」 純子の上半身を後部座席に押し込むようにすると、外に向けて、純子の尻が突きだされた格好になる。 そこを遠慮なしに浩は純子のスカートを捲りあげて、パンストを下ろし、パンツも膝まで下ろしてしまった。 「2年近く彼氏がいなかったんですよね?」 返事がない事を分かっていながら、純子の足を肩幅より少し広いくらいに広げて、そこにしゃがんだ。 そして、純子の割れ目に舌を這わせた。 純子のアナルまで丁寧に舐めると、一度、純子を外に立たせて、上半身を脱がしにかかった。 上着、ブラウス、キャミ、ブラと無造作に後部座席に放り込まれた。 「ついでだ…。」 スカートとパンスト、パンツもさらに放り込まれ、パンプスも。 純子は外で全裸にさせられた。 「着やせするタイプなんですね。」 純子の片足を後部座席に乗せると、再び割れ目に舌を這わせて、濡れてくると純子の中に指を2本入れた。 頃合い十分になってきた所で、純子の上半身を後部座席に押し倒し、尻が外に出ている格好にさせて、 まだ半立ちだったが、無理やり押し込むように純子の中に入れた。 2回目だし、半立ちだったせいもあり、長持ちする。 そして、思いついてしまった。 浩は腰を動かしながら、時間を動かした。 純子が何が起きているか理解させるまでの短い時間だったが、 「えっ!!な…なに!?ダメ!」 純子が言った所で、再び時間を止めた。 浩の顔はにやついていた。 「ダメと言いながらも、こうやって受け入れてるじゃないですか…。」 助手席のドアを開けると、そこに繋がったまま、純子を上にして座った。 「せっかくだから…」 駅弁スタイルで浩は純子を持ち上げると、駐車場の中を繋がったままの姿で歩き回った。 こうして純子の中で果てた後、人形のように服を着せて、先ほどとは違う姿。 助手席に座らせ、まぶたを閉じさせた。 浩は運転席に座り、まさに今駐車場に着きましたという体にしてみた。 「ひゃっ!」 純子は飛び起きるような感じで助手席から少し腰を浮かせて、運転席の浩から少しだけ離れた。 「大丈夫ですか?なんだかうなされてましたけど。」 浩は何事もなかったかのように、純子に言った。 「えっ?うん…なに?…いえ、大丈夫よ。」 純子はまるで自分に何事もなく、夢の中の出来事だったと言い聞かせるように、 浩に返答した。 夢の中の出来事だったとはいえ、体に残る余韻が大きかった純子だが、 浩の前ではそんな素振りも見せず、いつものように煙草を二人で吸ってから、 会社に戻ったものの、純子は荷物をデスクに置くと、すぐにトイレに向かった。 トイレの個室に駆け込んだ純子は、スカートを捲りあげて、自身の下半身を確認した。 そこにティッシュを押し当てると、すぐにシミが出来た。 『私はいつ寝てしまったのだろう?…あんな夢を見るなんて…』 あんな夢とは、後輩の浩に駐車場で荒っぽく抱かれている事だった。 純子が気付いた時には、多少の衣服の乱れっぽいのはあったが、そんなに気にすることのレベルではなく、 駐車場に入った記憶まであるのに、助手席で転寝をしていて、浩は運転席にいて…。 考えれば考えるほど、混乱していった。 気持ちを落ち着けて、デスクに戻るが、どうしても視界には浩が入ってしまった。 1か月ほどが過ぎたころ、 浩は同じフロアの女性社員のほとんどに手を付けていた。 特にお気に入りは、純子と隣の部署で同期の奈美で、奈美はまた別の同期と付き合っている事を知りながらの興奮もあったせいもあった。 他にも電車内でしてみたりしたが、後処理が面倒なので、結局会社で落ち着いていた。 純子と奈美の二人は意識はないとは言え、すでに何度も浩のを中で受け止めていたせいか、 二人の浩への態度が少し変わっていた。 明らかに好意を持っていると思われるような事があった。 先に動いてきたのは、奈美の方だった。 浩が残業していると、奈美から声を掛けてきて、 「相談したいことがあるんだけど、夕飯付き合って。」と誘ってきたのだ。 その様子は純子も見ていた。 ただ同期だし、飲みに行くのに、特別な理由もなく、何の気なしに浩としては飲みに行った。 そして、彼氏と別れたいと言うだけでなく、その理由が浩への行為であることを、はっきりと告げられた。 一応、浩は断ったが、帰りに家まで送っていくと、奈美の方が引き留めた形で、 浩は奈美の家に泊ることに。 そして、今度はお互いに同意がある中で、一つになるのだが、奈美は彼氏とはゴムを付けてしかしたことがないと言った。 それでも、浩が望むなら…とゴム無しですることになり、とりあえず奈美が言いなりに近かったので、 フィニッシュは奈美の口の中でしてみた。 そのままにやけた顔で奈美は浩のを咥えたままでいて、復活してきたら、自分から上になって、腰を落とした。 翌朝、タイミングをずらして、出社したが、浩は待ち構えていた純子に喫煙所に誘われた。 かなり不機嫌な表情を露にしている純子に、 浩は奈美からは同じ同期である彼氏と別れたいが、どうしたものだろう…という相談を受けただけの話をした。 話を聞いた純子の表情は和らいでいるのが、浩にも分かった。 喫煙所に二人きりになったのを見計らって、浩の方から、その週の金曜日に飲みに誘った。 純子の返事は即答だった。 金曜日が来た。 仕事の調整はお互いに付き、営業職ということもあって、外出先からそのまま待ち合わせをし、 一件目は大衆居酒屋に向かった。 程よく飲んだところで、浩が知っている個室のダーツバーへと向かった。 ほろ酔い気分になったところで、純子に教えながら、ダーツを始めた。 ある程度ダーツを楽しんだところで、 浩の方から、「ブル(真ん中)に3本とも入ったら、キスしていい?」と純子に聞くと、 純子は「そんなこと出来るの?」と言いながら、まんざらでもなさそうに頷いた。 「こんな時じゃないと、純子さんにキスなんか出来ませんからね。」 冗談っぽく浩は返したが、自信はあった。 そして、予定通りにブルに3本のダーツが刺さった。 純子は嬌声を上げながら、浩に抱き着いてきた。 そのままキスをし、二人の舌が絡まりあいながら、ソファに倒れ込んだ。 お互いに服の上から互いの体に手を這わせていると、浩の手がすでに純子のパンストの中に入り、 さらに深い所に沈んでいく。 純子の割れ目に湿りを感じて、そこを直接愛撫し、指を入れた。 純子はその刺激に耐えながら、「お願い…ちゃんとしたところでしたい…。」とか細い声で言った。 日頃、厳しい口調である事が多い純子だから、浩はそのギャップに萌えた。 指をもう一本入れると、純子は浩の手を抑えながら、 「お願い…。ホテルに行こ…。」 「ホテルで何するの?」 意地悪く浩は質問した。 「意地悪…H…」 純子は顔を真っ赤にしながら答えた。 そそくさと会計を済ませて、ビルのエレベーターの中でも何度もキスをし、 途中にコンビニ寄ったが、ホテルに入ると、部屋も適当に決めて、すぐに部屋に入ると、 濃厚なキスを重ねた。 純子の服を脱がせて、下着姿にすると、その下着に少し厭らしさを覚えた浩は、 「スケベな下着ですね。」と言ってしまった。 純子は恥じらいながら、浩とこうなるかもしれないと密かに思っていたことを告げて、 シャワーを浴びに入った。 ベッドに入ると、純子の方が開き直ったのか、浩を貪欲に求めてきた。 それも自分の好意を包み隠さずに、浩に伝えながら、自ら跨り、腰を動かしたり、浩が好きなようにもさせてくれた。 念のためと言って、買ったゴムなんか使う事もなく、3回目が終わり、浩はいつの間にか寝ていた。 朝はフロントからの電話で起こされた。 「あと20分でチェックアウトで、延長も出来るけど、どうする?」と聞かれたが、 とりあえずホテルを出ることにした。 ファーストフードで朝食を食べていると、帰る気満々だった浩に純子から、 「このあとうちでゆっくりしない?」と誘われた。 着替えたいことを伝えると、純子は駅に向かう途中で、スウェットの上下を買ってくれた。 純子の部屋に着いてから、ベッドの上でいちゃつき、その後、やはり出掛けるときにスーツは嫌な浩は、 一度家に帰ることにした。 純子も付いてきて、実家だから家の前で待たせて、浩の車で純子の部屋に再び戻る最中に、 夕飯を食べて、結局浩は純子と二晩連続で過ごしてしまった。 それなのに、浩は純子の好意に対しては、「しばらく考えさせてほしい」と伝えて、 返事を保留した。 自宅に戻り、一人になった浩は「これは面倒だな…。」と独り言を何度も呟きながら、 今後の事を考えていた。 しばらくしてから、奈美が彼氏と別れたことを、奈美から告げられた。 だが、浩は決められず、奈美とも純子とも関係を持ち続けて、なんだかんだと日が経ってしまった。 浩はその日をきっかけに時間を止めることを止めた。 純子からベッドの上でお願いされて、例の客先に同行して欲しいと言われて、 その次の日に同行した。 相変わらず社長の娘さんが浩に色目を使ってきた。 少し懲らしめてやろうと思っただけだった。 久しぶりに時間を止めた浩は遠慮なく、娘さんに手を出した。 前にしたように、娘さんの中でフィニッシュをした。 そして、元に戻してから、力を解除すると、明らかにそれまで以上に娘さんが浩にグイグイと来る様子が分かった。 傍にいる純子も時折怪訝な顔を隠しきれなかった。 帰り際に、呼び止められて、娘さんから会社の記念品を浩も純子ももらったが、 浩の方の封筒の中には、娘さんの携帯番号が付箋で貼られていた。 会社に帰る途中に、明らかに嫉妬していた純子を宥める為に、その日は純子の家に泊ることをつげて、 なるべく早く帰ることを約束したものの、 浩はしっかりと娘さんにも連絡を取っていた。 何も変わらない朝だった。 いつものように満員電車に揺られていると、急にすべてが止まった。 浩は力を使ってない。 それなのに、動きも音も止んだ世界が突然始まると驚きしかなかった。 ふと視線を感じると、女子大生と見られる女性が浩の事を、電車の窓の外の線路沿いから見ていた。 怒っているようにも見えるし、笑っているようにも見える、不思議な表情だった。 しばらくしてから時間が動き出し、次の駅で久しぶりにあの中学生が乗ってきた。 乗ってきた際に会釈をしてきたから間違いはなかった。 電車の扉が閉まると、中学生が時間を止めた。 「どうやら姉にも会ったみたいですね。」 浩は分からなかった。 「言っていませんでしたが…」 中学生は間をおいて、言葉を続けた。 「悪用はしないように、あの時伝えたはずでしたよね?それなのに…。」 まさに裏切られたと言うような表情を浩に見せた。 「実は、あの時、その力と同時に私と姉には貴方を監視出来るようにもしたのです。」 口調はゆっくりだが、厳しさが含まれていて、浩は中学生と言えども圧倒されていた。 「貴方がしてしまったことは、彼女たちの人生だけでなく、貴方自身の人生も今後めちゃくちゃにしていくと思います。」 間をおいて、「これは最後の貴方への警告です。」 そこまで言うと、時間が再び動いた。 『駆け込み乗車はおやめください』のアナウンスと同時に、電車の扉が開くと、 中学生は電車を降りて、前と同様に雑踏の中に消えていった。
2021/06/17 00:18:31(ROhcrFZt)
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