男がメールを送信しようと、マンガ喫茶で携帯を操作していた時、女性は駅ビル内をウインドウショッピングしていた。

((欲しい服は尽きないわ。トップス、タイトスカート、それにワンピースも欲しいし・・・。これから、まだまだ暑くなるし、肌を露出出来る季節。もっと見せつけて、今より綺麗にならないと。
でも、お金よね・・・。先立つものがだいぶ尽きていたのが辛い。先週も、いろいろ使ったしな～。))

とある一つの店で、女性は展示されていたマネキンを眺めている際だった。

ことが起きたのは、瞬きの一瞬の出来事。

マネキンを眺めていた女性は、目線を自分の胸元へと移し、じっと自分のブラに包まれた胸を眺めだした。

店内に2人いる店員は、特に不信にも思わない。

一人の女性が、ただ自分の胸元に違和感を感じ気になって見ているとでも映るんであろう。

しかし、既にその意識は女性のものではなく、携帯のメールを送った男のものになっていた。

(間近で上から覗くのは、さっきすれ違った時に見たのと、全然違うな。それに、なんて言ったって感覚を味わうから憑依はいい。オッパイの重さは、男ではわからない。)

胸元を覗いていた女性は、店の商品を眺めるように歩き出した。

(やっぱりキャバクラ嬢だったか。そんな外見だもんな。今日は休みで予定もなしってことは、俺が体を借りてもプライベートでトラブルは起きそうにないな。最低限のルールは守らないとな。悪いが、少し体を借りるよ。)

一通り店内をグルッと回るが、男の目当てとなりそうな服はなかったため、店を出ていく女性。

(外見通りのエロい女だな。今日探していた服のタイプもいま身に付けているような露出系か。俺がコーディネートしてやるよ。
ん、でも金に困っているみたいだな。う～ん、これは解決してやらないと。)

男が考え事をしていると、いかにもギャル系の服を揃えていますというようなブランドの店が見えてきた。
(まずは、今財布に入っている金で買える服で我慢するかな。体を返す時には、もっと財布に金を入れておいてあげるから安心しな。)

店に入っていく女性・・・。