勝彦は友達との食事会の後、一人で車に乗り込み帰宅する途中であった。
ちょうどある峠道に差し掛かった時、尿意を覚え道路脇に車を停め立ち小便
をした。
ふと辺りを見渡すと近くにダンボール箱にがあり、月明かりに照らされ、勝
彦は何か気になった。
薄明かりの光の下、勝彦は覗き込んだ。
『えっ、これは…』
箱の中身は…いわゆる“大人のおもちゃ”。
気持ち悪くてさすがに触る気にならなかったが、ふてぶてしい程の太さのバ
イブ、ローター、それにあやしげなローションのたぐいだろうか、小瓶が２
本。
『誰かが処分に困って捨てたんだろうな』勝彦はそう思った。

…
“汝に我らの力を…”
『ん？　なんだ？　幻聴か？』
ふと勝彦にどこからか声が聞こえた気がした。
しかし、辺りに人影はなく、勝彦はその場をあとにした。

数日後、勝彦は美女とあるホテルにいた。
恋人に隠れて半年に一度デリヘルを頼むのが楽しみなのだ。
嬢は雅と名乗る清楚な感じの人妻らしい。
均衡のとれたやや細身身体に黒木瞳に似た愛くるしい顔がなんとも言えな
い。
今、雅はフェラをしている。
『ねぇ、スゴイよ。ビンビンになってる』
雅は時折口を離し呟く。
『そろそろイク？』
勝彦は頷く。雅のストロークが早くなる。程なくして勝彦は雅の口中に精を
解き放った。
…ごっくん。
そう音が聞こえそうな感じで雅は勝彦の精を飲み込む。

“汝に我らの力を与えん…”

『ねぇ、少し延長しない？』
雅はそうお願いしてきた。
しかし、勝彦は一度射精してしまうと次に勃起するまで結構時間がかかる事
を知っていた。
断ろうとすると、違和感が下半身に走る。
『ねぇ、この子がまだしたいって言ってるよ』
雅の言葉に勝彦は自分のペニスを見て驚いた。
…勃ってる…
“なぜだ？今出したばかりなのに？でもせっかくのチャンスだしな”
そう思うと二つ返事で延長を快諾した。
雅が店に電話を入れている間、勝彦は自分に十年前の若さが戻ったのかなと
不思議に思っていた。

勝彦は再び雅の身体を愛撫し始めた。
適当な愛撫が終わるとデリヘルなので本番は無いため、雅がまたフェラでイ
カせようと勝彦のペニスを咥えた。

“汝に我らの力を与えん…”

『はごっ？　…ん～　ぶはぁ～』
突然雅が口を離す。
『何コレ～？　急に口の中で大っきくなったぁ』
そう言った後むせ返す。
勝彦は何がなんだか分からず、己のペニスを覗き込んだ。
その瞬間、勝彦は目を疑った。
そこには勝彦の見慣れたペニスの姿はなく、太さも大きさも比べものになら
ない姿があった。
それに亀頭の下にはまるで真珠を埋め込んだみたいにイボイボが出現してい
た。
『なんだよ、コレは？』勝彦はただ驚く事しかできない。
雅が『キャー！すご～い！　太いし、何だかバイブみたい～』となぜかハイ
になっている。

バイブ…？　勝彦はこの形をどこかで思い出していた。
“…？　そうだ！　これは峠で見たバイブにそっくりだ”

“汝に我らの力を与えん…”

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