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1:魔法使いの危機...
投稿者:
健二
健二です。
沙也ちゃんと付き合うようになってから、何かに取り憑かれたようにここに投稿するようになったと前にも書きましたが、何と なくそれが判って来た様な気がします。 魔法使いと言う存在自体の神秘性だけでは無く、この世界には常識では計れない出来事があると言う事を知らせる事が大事なの ではないかと思うようになって来ている自分がいます。 恋愛然り、男女関係然りですが、自分の思うようにならない事の先に、いや裏に蠢く現世には具現化しない出来事がこうしてみ るとたくさんあるのだなとういう気もします。 沙也ちゃんと体験したこの事件も、その象徴の一つとしてとらえていますが、みなさんはどう思われているのでしょうか。 「これでやっと藤森先輩ね...もう少しで先輩を本当に消してしまうところだったわ」 僕は沙也ちゃんの魔法で強制自慰を強いられている先輩の前に来て驚いた。 先輩の体が新体操選手のように軟体に曲がり、自らの口で大きくなった陰核を舐めながら、もの凄い勢いで指の挿入を繰り返し ている。 その表情はもはや淫乱系AV女優のそれであった。 「助け...ピチャピチャ...イヤ。。。ああっ...感じ....むうーっ」 叫び声を上げながら床をグルグル彷徨う様子は、それだけでこの世の物とは思えない。 「先輩、先輩はいつ魔の一族にコンタクトされたのか覚えていますか?」 沙也ちゃんの問いに、先輩がヨガリながらも答えようとする 「わから...ない...ああーっ...良いの....助け..て...魔の....一族....わからないーっ...あーっ」 どうやら強制的に感じさせられている状態では、先輩も「魔」の力を行使できないようだと沙也ちゃんは考えているようだっ た。 自分が「魔」の力によって魔法を封じられたように。 「先輩は、本当に知らないうちに「魔」に取り込まれたようね...どちらにしても厄介だわ」 すると今度は確実に藤森先輩を取り巻く時空が停止した。 しばらく様子を見ていた沙也ちゃんがツカツカと藤森先輩のそばへ近づいて左右の首筋を交互に眺め、おもむろに左首筋にか かったシルキーな髪の毛を掻き上げた。 白く輝くような皮膚に直径2ミリくらいのどす黒い点が2つ、5センチくらいの間隔で並んでいた。 ふーっと大きな息を沙也ちゃんが吐くと、藤森先輩の硬直も軟体も解けて、壁際に精力を使い果たした様子で息を荒げた状態の まま座らせられた。 「先輩、残念ですけど私は先輩を支配しかかっている「魔」の存在のみを消し去る魔法を知りません...イメージできない限り効 果を具現化できないのです...ごめんなさい」 「私を支配しようとしている「魔」?」 「そうです...先輩は今、私の魔法で疲れているから「魔」の力は使えないでしょうし、意識もしばらくはもとの先輩のままの様 ですから、しばらくは大丈夫でしょうけど....」 「魔法って...」 「先輩が最初に私に使ったのが「魔」の力で、その後私が先輩にかけたのが魔法...です」 沙也ちゃんが藤森先輩に諭すように語りかけている事を、僕も、先輩自身も一生懸命理解しようとしていた。 「じゃあ、私はこのままだとその、あなたの言う「魔」の存在になってしまうと....」 「いいえ、先輩は既に「魔」そのものなのです。それを排除する方法が私には思いつかない...」 悲しそうな顔でうつむきながら話しかける沙也ちゃんに、僕ながらの疑問を投げかける。 「沙也ちゃんが、その、わからないけど、「魔」よ消えろ!って魔法かけてもダメってこと?」 「多分...「魔」の存在は魔法を操ったり、健二君の力の源のように魔法で操作できる事ではなさそうなの...だから、「魔」が 宿った肉体を消しても、その存在はこの世界に残存し続けるという事を聞いた事もあるの...」 その回答に、今度は藤森先輩がうつむく。 その時、窓外に大きな音を立てて隣の家のネコが通過して行った。 「じゃあ、例えば僕をネコにするのではなく、あのネコと僕の心を入れ替える事は?...」 「肉体と精神を分離するのは簡単...でも、なんで今...」 不思議そうな顔で僕を見つめる沙也ちゃんだったが、魔法効果の知識を理論的に勉強する為に物理を勉強しようという聡明な考 えを持っているようには思えない、無邪気で透明な視線を投げ返して来た。 「もし肉体と精神が切り離せるのなら、その、魔法で先輩と同じ存在を作ってその体に先輩の精神だけ移したら...どうなる の?」 しばらく考え込んでいた沙也ちゃんだったが、突然目を閉じて精神を集中している様子が1分ほど続いた。 続けて大きく「フー」と息を吐いて目を開けると、その視線の先の空間が揺らいだと思ったらそこにぼんやりと人型のシルエッ トが浮かび上がる。 最初は白黒かと思えるようだった色彩が次第に肌色を帯び、目鼻立ちがはっきりして来た。 その髪型、出で立ちは隣で目を見開いている藤森彩香と寸分違わぬ肉体となって裸で出現した。 ただ大きく違うのは、口を開けて一つ息をしたその藤森先輩のコピーは、周りを見回したかと思うと言葉を発する事もなくただ ゆっくりと体を揺らし続けていることであった。 さらにその目には犬にさえ感じられる知性さえ宿ってはいない様に見えた。 「健二君の言う通り、この肉体に先輩の精神を移せば「魔」の呪縛からは逃れられるわ....でも...」 「でも?」 話を途中で中断するのには何か訳があるのだろうと直感した。 「傀儡ではない新しい命を創造するのは、瞬間的には私にとっての限界。健二君の力を貰うか、自然に回復するのを待たない と....今は...先輩の心を移すことも出来ない...」 そこまで話すと、まるで貧血の女の子が倒れ込むかのように沙也ちゃんがしゃがみ込んでしまった。 「ね、だから先輩、もう少しだけ待ってください...」 そう行って沙也ちゃんはベットに寄りかかるようにして足を伸ばし、深く深呼吸を続けながら静かに目を閉じた。 「星野さん...」 自分が落とし入れようとしたのに、この可愛い魔法使いと健二君はその事に触れないばかりか、自分を「魔」の世界から救い出 そうとしてくれている... そう感じた藤森は、自分そっくりに、いや全くと言っていいほど同じに沙也ちゃんによって創造された新しい体を眺めるのと同 時に、まだ自分の全てを支配しきれていない「魔」の精神と戦っていた。 そのときだった。 沙也ちゃんが寄りかかっているベット上の空間が歪んだと思うと、空気が不透明感を増して銀色に鈍く輝く金属の様な物体が実 在化し、大きな逆三角錐を形成したかと思うと物理の法則に従ってもの凄い勢いで沙也ちゃんの体に向かって落下した。 そこにいた3人の誰もが、一瞬の事に対処しきれずに現実を受け止めるしかなかった。 「あああーーっ」 ドスンと言う音とともに上がった沙也ちゃんの悲鳴が、その惨状を物語っていた。 太い所は直径50センチは有ろうかと言う巨大な三角錐は、その重みで沙也ちゃんの右脇腹付近から背中ににまで貫通して床に 突き刺さっている。 時を違わずして、入り口の扉を開けて全身黒ずくめに帽子を深く被った男が何事にも動じない様子で部屋に入って来て苦痛にも がく沙也ちゃんを一瞥したあと、手袋を外しながら低い声で僕に話しかけてきた。 「健二君...だったかな。君の守り神はもう役には立たないようだから、観念して私に付いて来る事を勧めるが...」 帽子の下にかろうじて見える顔は、もはや人間のものではないように思えて恐怖に足がすくんでしまっている僕がそこにはい た。 「そんな...勝手な事は...許さない...」 そう強がってみせた沙也ちゃんの声を無視して振り向く事さえせずに、男は話を続ける。 「時々人間の中に生まれる良い子は皆私たちの力となって来たんだ。そのために生まれて来たと言っても過言ではない。そうだ よね、可愛い魔法使いさん」 そうは言っても、やはり沙也ちゃんの方に一瞥をくれる事もしない男は、静かに帽子を取った。 「あ、あなたは...」 今度は藤森先輩が驚く番だった。 不気味な佇まいを見せる男は、藤森先輩が内定を貰ったと噂されているテレビ局で専属の運転手として何度かお世話になった事 のある関係だったのだ。 「私を送り迎えしてくれていた時の人とは...別人...」 「おやそうですか...私自身は何も変わってはいないつもりなんですがね。ただ、変わったのはあなたの方でしょう...その首の印 は私が付けたものですからね。言うなれば私はあなたにとって運転手でも有るが、主人でもあると言う複雑な関係になりますが ね」 なんということか、藤森先輩を「魔」の道に陥れたのが優しく接してくれていた顔見知りの運転手だったとは。 「あなたたちのやる事は...いつも人を不幸にする...ううっ」 痛みに耐えてまで気丈を演じる沙也ちゃんにも、翳りの色が濃く浮かびあがり始めていた。 「何人と出会っても、魔法使いという人種は自己中心的だ...自分たちが全て正義だと思っている。まあ、力を使い果たしてしま えば人間と同じ...その点が力に頼らない能力が元々備わっている我々とは相容れない所ではあるのだが...我々も馬鹿ではないか ら、長い歴史の中で培ってきた魔女狩りのノウハウは、一つや二つではないのですよ」 この男は、どうやら以前にも魔法使いを始末した事が有る様な気がした。 それが多分事実だと思うのはその落ち着き払った態度からも伺える。 その時、悔しさに身を打ち震わせていた藤森先輩がいままでに見た事もない獰猛な形相で男に一撃を加えようと非力ながら近く にあった畳まれたパイプ椅子を手に殺気を前面に押し出して一歩前に出ようとした。 しかし、男に睨みつけられると、全身の力が抜けてしまったかのようにその場に座り込んでしまう。 「言ったはずだ、私が主人でもあると言う事を」 「魔」の力の掟の前に無力な事を悟った藤森先輩は、元の華麗な女性の顔に戻ると静かに泣き出すばかりだった。 「さて、力の源を確保した事の報告でもしましょうか...思わぬお土産話も出来た事だし...」 そう言いながら激痛に苦しむ沙也ちゃんの方に向き直りながら、男は携帯電話を取り出した。 「無事に力の源は確保しました。それと本人は気がつきませんでしたが、結果的におっしゃられたとおりの行動を示した魔法使 いを1人始末する事ができました...これから「使い魔」の方の始末を...」 手にした携帯電話で誰かと会話をしながら、男は裸体でそこら中をかぎ回っている沙也ちゃんが創造したクローンには目もくれ ずに、牙を折られた藤森先輩の方へと歩を進めようとしている。 恐怖と絶望とで動けなくなっていた僕は、巨大な三角錐に突き刺されて瀕死の状態になっていた沙也ちゃんに助けを求めるべく 目をやった。 その沙也ちゃんは激痛に歪んだ顔をしながら両手で三角錐を支えつつ、歯を食いしばって部屋の一点を見つめ続けている。 視線の先には、窓から溢れる足の長くなった夕日を浴びてそそり立っている姿見が有った。 心無しかその鏡は少しずつでは有るが時計回り方向に動いているように思えた僕は、動けなくなっている沙也ちゃんと鏡とを何 度か交互に見返した。 沙也ちゃんはやはり鏡から目をそらす事なく、今にも消えそうな命の炎を繋ぐ事よりもそちらの方に精神を集中しているように 思えた。 僕の位置から見える姿見には部屋の一部分だけが映っていたのだが、そこには沙也ちゃんが創造した意識のないクロ-ンとも呼 べる藤森先輩の姿しかなく、角度的に映っているはずの本物の藤森先輩と運転手の男の姿が無い。 ふと床を見ると、鏡に反射された日の光が明らかに男たちのいる方向へと少しずつ動いているのが判った。 沙也ちゃんだ。 力を使い果たしたと宣言された沙也ちゃんが時とともに回復する自信の力で魔法を使い、少しづつでは有るが鏡を男の方へ向け ようと努力している様である。 そのとき、僕の脳裏に小さい頃から本や映画などで見ていた吸血鬼やバンパイアと呼ばれる存在の特徴や弱点などが思い出され るのと同時に、いま目の前で起きている現状を打破する希望の光が灯った。 「うああああーっ」 恐怖心を振り払うために大きな叫び声を上げながら、僕は姿見の方に突進して後ろに回り込むと、自分でも恐ろしいくらいの冷 静さで既に姿見の半分ほどにしか当たらなくなっていた夕日を慎重にコントロールして反射光を男の顔の方に向けた。 大きな声に驚いたのか、藤森先輩のクローンは「ビクッ」と体を震わせたかとおもうと本棚の陰に身を潜め、今にも先輩に手を かけようとしていた男は大きなアクションで僕の方に振り向いた。 まさにその瞬間、男の顔が眩いばかりの陽光にオレンジ色に染まる。 「ぐおーっ」 その眩しさに普通の人間がするように反射的に顔を覆った両手も含め、水流に溶ける砂糖のように太陽光に押し流され、分子レ ベルにまで分解して行く様子をはっきりと確認した僕は、なおも鏡をコントロールして男の肌が露出した部分を狙い続けた。 その度に男は咆哮をあげ、確実に失われて行く自分の肉体が発する痛みに耐えかね、それを避けるかのように近くに有った夏が けを頭から被って部屋の中心に丸くなってしゃがみ込んだまま動かなくなってしまった。 「健二君...」 沙也ちゃんが発する弱々しい声に気づいてそちらを振り向いた僕に、沙也ちゃんはそれ以上声を発する事なく静かにうなづいて みせた。 パサッと何かが床に落ちた音を感じた僕がおそるおそる部屋を見回すと、男がしゃがんでいた場所には彼が被っていた夏がけが 散乱しているだけの状態で既に物音一つしない。 男を撃退した喜びもつかの間、静寂が訪れた空間に残された僕たち3人は、それぞれの絶望感で一杯に満たされていた。 僕は興奮から醒めて再び体の中に戻って来た恐怖に体を震わせながら、改めて男が残して行ったであろう三角錐に体を貫かれて 動けないでいる沙也ちゃんの近くへと足を運んだ。 銀色の鈍い光を放ちながらひやりと冷たく重いその物質に触れてみたが、床にまでしっかりと刺さっていて僕の力ではピクリと も動きそうにない。 「大丈夫...」 そう声をかける事しか出来なかったが、目をつむって息を荒げていた沙也ちゃんがいつものように吸い込まれそうな美しい瞳で 僕をとらえて口を開いた。 「もう大丈夫...あの男は...もうここにはいないわ...少なくても今日一日は動けないはず...」 僕が聞きたかったのはそっちの事ではない。 「沙也ちゃんの事が...心配なんだ...」 その問いには、再び目をつむって顔を横に振ってみせる。 想定外の答えに絶句していると、力なく床を這いながら近づいて来た藤森先輩が割って入る。 「まだ私は...あなたたちの言う「魔」のままなの?...」 「ごめんなさい先輩...最後まで助けてあげられ...なくて...」 力なくそう答えた沙也ちゃんの口元から、すーっと糸を引いて真っ赤な血が滴り始めた。 「沙也ちゃん...死んじゃうの...そんなの...そんなの絶対にヤダ」 既に血の気の引き始めた顔に気丈にも笑顔を浮かべて沙也ちゃんが答える。 「残念なのは...私の存在が...消えてしまう事...健二君との楽しかった日々も...全て...」 ゆっくりと閉じた沙也ちゃんの目から、今度は涙が溢れ出す。 何も出来ない自分を心の中で罵倒し、次第に弱って行く沙也ちゃんの様子にパニクりながら全身を震わせている僕の肩を、まだ 自分が「魔」なのかを確認した藤森先輩が後ろから優しく抱いて来た。 「健二君、今度はあなたが星野さんを助けるの。さあ、こっちを向いて」 藤森先輩が「魔」の力を使ったのかどうかはわからなかったが、目の前の現実から逃避したかった僕は言われるがままに先輩の 方へと振り返った。 目の前で優しい笑顔を見せる先輩に、僕はすぐに引き込まれていった。 その笑顔は、沙也ちゃんを愛する気持ちを葛藤も含め一瞬で打ち壊し、堪え難い色香が恐怖心をも打ち消して吸い寄せられるよ うに先輩に口づけしてしまう。 目を見つめながらの口づけを返されていると、すぐに僕の体はさっきまでの震えとは違う痙攣状態に落ちて行く。 自由を失った僕は、先輩に与えられる快楽をただ待つ身となってしまった。 藤森先輩の手は既に僕の股間をまさぐり、その強烈な快感に既に勃起は最高潮になっていた。 少しずつ首筋、胸、腹へと快楽の余韻を残していきながら下がって行った先輩の唇が、今や「魔」の力で敏感になっている僕の 大事な部分へと行き着いた。 「これをイカせるのは...ちょっと大変かしら」 沙也ちゃんの魔法によって鈴口部分が無くなっている僕の勃起を見て一瞬動きを止めたが、再び手での愛撫を始めた。 「時間がないから...健二君許してね」 そう言うといきなりもの凄い勢いでフェラをはじめた。 ミスキャンパスほどの美麗な女性が物理的な快楽を能動的に与えようと最大限の努力をしてくれている事だけでも相当な快感な のに、今の彼女がまだ持っている「魔」の力によって体を拘束され、通常ではあり得ないほど敏感になっている体の五感全てに 尋常ではない強制的快楽を与えられているのだから、普通の人間では5秒と持たない。 「ぎゃあーあーあーっ」 彼女の唇が僕のものを包んだ瞬間、あまりの刺激に叫び声を上げ、体をのけぞらせながらも最初の射精をあっという間に迎えて しまうが、出口のない僕のモノはそれを跳ね返す。 しかし彼女はそれだけでは許さず、口技を続けるのと同時に僕の全身を手でまさぐり続け、「魔」の力を全開にして刺激を与え 続けるのだから快楽を通り越して気を失いそうになる。 僕はさらに悲鳴とも取れるよがり声を上げ続け、5分ほどの間に10回、20回と絶頂を迎えさせられていた。 「はあはあ、次は本当にイカせるから、覚悟して...」 そう言われた瞬間、心を支配していた魔の力がふーっと消えて行くのが判った。 同時に沙也ちゃんとの事を思い出した僕の肉体は、鈴口が復活し激しい快楽と痛みを伴って精液を開放する。 「沙也ちゃん...イクーーーっ」 美しい藤森先輩は自らの口内に激しく噴射する精液の圧力と量に驚きながら、唇を必死につぼめて一滴もこぼさないように受け 止め続けた。 もう全てを吐き出したはずなのに射精運動だけがまだ続いている僕のものから離れた藤森先輩は、唇を閉じたまま思いもよらな かった行動に出る。 そのまま沙也ちゃんの方に身を移し、ためらう事なく瀕死の呼吸を続ける彼女の唇に接吻したのである。 (藤森先輩は「魔」の力で僕を強制的に興奮させ、沙也ちゃんの魔法ではね帰って来るのを承知で僕に力を貯めさせ、最後に 「魔」の力を解いて沙也ちゃんの事を思い出させて魔法の効力を失わせ、それを沙也ちゃんに...) 息も絶え絶えに横になり、まだ射精運動が止まらないでいた状態で二人の絡みを見ていた僕は、「魔」の本能に背いて沙也ちゃ んを助ける行動に出た藤森先輩を誇らしく思った。 ゴホゴホと咳き込む沙也ちゃんの状態を気にする事もなく、藤森先輩は口のなかの僕の精液、沙也ちゃんにとっての「聖液」を 飲ませ続けた。 最後まで口移しが終わった時、藤森先輩もふらふらになっていた。 「これが...健二君の力...私なんかほんの少し飲んだだけなのに、朦朧としている...」 「魔」に属するものでも「聖」の力は感じられるのだろうか、機能不全に陥った先輩の向こうで沙也ちゃんが力を振り絞って声 を上げた。 「先輩...健二君...ありがとう...ああーっ」 大きな声でのけぞると同時に大量の血を口から吐き出した沙也ちゃんだったが、目をつぶると同時になにやら呟き出した。 すると変化はすぐに訪れた。 沙也ちゃんを突き刺していた銀色の巨大な三角錐が一瞬揺らいだかと思うと、周りの空気の中に凄い勢いで溶け出して視界から 消えて行った。 刺さっていた場所の服に開いていた大きな穴も出血の痕跡と共に既に修復され、みるみるうに沙也ちゃんの顔色に生気が戻って 行く。 続いてヨロヨロと立ち上がろうとした沙也ちゃんだったが、バランスを失って近くのソファに身を沈めた。 藤森さんの愛撫を受けてヘロヘロになっていた僕もすぐに駆けつけたかったが、よろめきながら沙也ちゃんの元に歩み寄る。 「ハアハア、助かったんだね、ね、そうなんだよね、消えてなくなる事なんかはないんだよね、まだ全快じゃないみたいだから ムリしないで...」 喜びに溢れ、次々と畳み掛ける僕に疲れた表情を見せながら沙也ちゃんが答える。 「全快とかの問題じゃなくて、あなたがくれた「力」が大きすぎて...私の体が悲鳴をあげてるの!」 にこりと微笑んだ沙也ちゃんをみて安心したのもつかの間、沙也ちゃんが投げキッスをしてくれた瞬間に僕の体は裸の状態で床 に寝かされ、言葉を発せる事も許されずに鈴口が無くなり勃起したチンコを凄い勢いでしごかされ続けていた。 「うわわっ、っむむむむ...」 「死にそうな私の前で、私を助けるためとは言え藤森先輩にあんなに感じて、必要以上に凄いエネルギーを私に与えた罰、とい うかご褒美よ」 こんなのあり得ないと思いながら、既に10回近くの絶頂を迎えている僕。 二人の美女の前で全裸で強制自慰させられたなど、誰に言えようか。 返す刀でふらふらになって床に体を投げ出していた藤森先輩に微笑みを返した沙也ちゃんは 「藤森先輩、本当にありがとう。今度は沙也が先輩との約束を守る番です」 そう言うとさっき現れて動物のように行動していたもう1人の藤森先輩の体が、「魔」の力の宿った藤森先輩の横にならばせら れた。 次の瞬間、視点も定まらず思いのままに行動していたクローンの瞳に、知性の火が灯る。 「私...元のままの私...」 新しい自分の体を一つ一つ確認するように動かしている藤森先輩の目は、「魔」から開放された喜びにうっすらと潤んでいた。 同時に、さっきまで藤森先輩だった方には自然と牙が再びはえ揃い、攻撃的な表情で既に僕たちを威嚇し始めていた。 「元に人格がないから、「魔」の本能だけになったわね」 もうすっかり元気を取り戻していた沙也ちゃんが、恐ろしいまでに美しく凛々しい顔立ちに怒りの感情を浮かべてそれと対峙す る。 人の声とも、動物の唸り声とも判らない音を立てていた藤森彩香だったその生き物は、魔法とは違う効果で少しずつ変身をも始 めていたが、沙也ちゃんの魔法で動く事は出来ない。 「魔法使い、覚えておくぞ。たとえこの肉体を消しても....」 「あなたの思念は残ると言いたいのでしょ。知っているわ、でも、この世界に戻ってこれるかしら...」 突然日本語で話してきた「魔」の存在にひるむ事なく、沙也ちゃんは魔法を行使した。 悪態を垂れながら恐ろしい姿に変化して行っている「魔」を内包した藤森彩香だった存在は僕たちの前でみるみるうちに小さく なり続けて行った。 目に見えなくなってから暫く立って部屋の空気が凄い勢いでその中心に向かって吹く風に変わる。 続いて一瞬だけだがそれが消えて行った中心付近の空間が揺らいだように見えた後、「ぽっ」という音がしたのと同時に風が止 んだ。 次の瞬間、まばゆい光がその消滅点に灯り、ゆっくりと消えていった。 「終わったわ」 厳しい顔でその場を見つめ続ていた沙也ちゃんだったが、吹っ切れたように自分を助けてくれた藤森先輩と僕の方へ振り向く。 先輩と目で会話した沙也ちゃんの表情に慈愛の心溢れる笑顔が戻ったかと思うと、次の瞬間には大きく目を見開いて破顔一面で 笑い始めた。 そりゃそうだ。このシュールな場面にそぐわない全裸の男が、今にも口から泡を吹きそうな状態で全身を痙攣させながらオナ ニーを続けていたからだ。 「健二君...最低よ...だめ、おかしすぎて魔法が解けない...」 「あわあわあわ...た...す...け.....ううっ...」 最低と言いたいのは僕の方である。 「魔」を始末しているあいだ、一体何回イカされたと思っているのかなどと悪態をつける状態ではなかったが、「魔」の力を借 りたとはいえ目の前で好きな人が自分以外の女性に感じていたのを見せつけられたのだから、意地でもそれ以上の快楽を与えた いという気持ちも判らないではなかった。 「もう...助けてあげたら...」 こみ上げる笑いを抑えきれない状態で静観していた藤森先輩が助け舟を出してくれた。 「そうね、健二君も...ありがとう」 そう言って優しく口づけされた瞬間に僕の体は開放された。 しかも今まで受けた羞恥と快楽の記憶はそのままだが、肉体的疲労も息苦しさも感じない状態として。 あまりの落差にしばし呆然としていたのだが、飛びそうな思考をゆっくり整理させて沙也ちゃんに聞いてみた。 「いったい、何をしたの?」 「彼女、いや「魔」の存在を特異点のなかに閉じ込めたの」 「特異点...それって、あいつをブラックホールにしちゃったって事?」 「さすが、理論物理専攻の健二君、まあ、簡単に言えばそう」 「でも、どうしてそんな....」 「これでも私なりに考えたの。魔法でただ消すだけでは、「魔」の存在は逆にこの時空に開放されるはず。それでは太陽の光で 吸血鬼の肉体を滅ぼすのと一緒で滅びるのは肉体だけ、だから無限に小さくしてあげて特異点を作り、その中で開放された 「魔」は、重力波と一緒に別のブレーンへ行ってしまうかも知れないし、少なくてもこの同じ時空に戻ってくる確率は凄く低く なると思ったの。風が集まったのもその過程で出来たブラックホールに空気が吸い込まれたため。でも元の質量が微々たるもの だったから、事象の地平面も小さかったのですぐにホーキング放射でピュアになった物質がエネルギーとなって開放されて一瞬 輝いたの。もうあの「魔」に限って言えば、今はこの時空にはいないわ」 さすがに自分の力を理論的に解明しようと僕らの学部に転科してきた沙也ちゃんの解説は、僕ら常人では不可能な検証も含めて 非常に説得力がある。 自分自身でも納得したのか、ひと通り喋り終わった沙也ちゃんが勢い良く立ち上がると同時に部屋の空気が一瞬動いたかと思う と、床に開いた穴や散乱した物が全て整然と片付いた見慣れた自分の部屋に落ち着くのと同時に、僕も藤森先輩も既に全裸では なくなっていた。 「あと二つ...」 そう呟いた沙也ちゃんが手にしていたのは、男が残して行った携帯電話だった。 沙也ちゃんが目を上げ、視線を整然と片付いた床に移すと、そこにさっきまで藤森先輩と沙也ちゃんを窮地に陥れたあの運転手 の肉体が日の光を浴びた惨い状態で現れた。 ぴくりとも動かなくなってはいたが、その肉体を再び目にした僕は再び言いようのない不安で一杯になった。 「やっぱり、もうこの肉体は捨てたようね...」 そう沙也ちゃんが呟いたのと同時に、肉体を覆っていた洋服共々一瞬の空気の揺らめきとなって掻き消えてしまう。 「あの男を追いかけてここに呼び寄せたけど、無駄だったみたい。もうあの男の人間としての存在はこの世にはなかった事に なっているわ。私たちと、あの男の仲間を除いて....かわいそうだけど...」 もしあの男が「魔」の世界に陥る前に生まれた子供がいたとしたら...そして男の両親たちは... 様々な疑問を口に出して聞いてみたい気持ちは有ったのだが、沙也ちゃんの言った「かわいそう」の一言が全てを物語っている 様な気がして、心の底に止めておく事にした。 そして今や本当の意味で持ち主を失い、この世に存在するはずのない携帯電話の発信記録を確認した様子だった沙也ちゃんが再 び口を開く。 「これで、あと一つね...今のところは...」 一瞬手のひらから宙に浮いたように見えた携帯電話が姿を消すのを確認した僕は続けて沙也ちゃんの顔に視線を移す。 遠くを見つめる神々しいまで美しく成長した沙也ちゃんのその瞳には、既に迷いはないように感じた。
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2010/08/03 05:34:43(2fjpPgIS)
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