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寒い日が続いています
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:透明人間体験告白
ルール: 私は透明人間、そんな私の空想H体験告白
  
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1:寒い日が続いています
投稿者: のびのびた
デキスギか… シズカの口から出た言葉に僕はすっかり参ってしまった。ゴウダと違ってデキスギは僕よりも何もかも優れている。小学校を卒業後僕らは地元の公立中学に行ったけどデキスギは難関私立に行った。高校大学とデキスギは誰もが知ってる有名校に進学して就職も業界トップの広告代理店だ。結婚してるかどうかは知らないが、僕とは何もかも違う。だからシズカの気持ちもわからないでもない。けど悔しい、こんなに悔しい気持ちは今までになかった。悔しい悔しい悔しい悔しい… シズカの寝ている横で僕は天井を見つめていた。本当にデキスギの子なら優秀な子だろうなあ、シズカは嬉しいだろう、けど僕は耐えられるだろうか、それには自信がない。

しばらく悶々としていたが結局諦めて育てることに決めた。シズカが僕のそばにいてくれる、いや、シズカが僕をそばにおいてくれるだけで十分幸せだから、それを壊すことはできなかった。

妊娠4ヶ月にもなると安定してくる。シズカはつわりもなく順調だ。最初の子の時はつわりに苦しんだのに、「たねが違うとすごく楽ね」と言ってる。悔しい、どうしてこんなことまで比較されないといけないのか。けど僕に向って言葉をかけてくれるだけで幸せなんだからしょうがない。

しかしささやかな幸せに満ちた生活が突然急変する事がある。僕の人生はその繰り返しだ。ある日ゴウダことジァイアンが我が家にきた。夕食がすんで片付けをしているとシズカが「もうじきゴウダ君が来るから、お酒の用意して」といった。そして子供が寝ついたころにゴウダはきた。まったく、こんな時間に人の家に来るなんて相変わらずふざけたやつだ。けど口に出して言えるわけがない、しかもシズカが約束した事だから僕には何も言えない。ゴウダは「おいのびた、オレはブランデーが飲みたいんだ、すぐに持ってこい」といいやがった。そんな物はないと答えるとシズカが「だったらすぐに買いに行きなさいよ、気が付かない人ね、バカ」といった。まったく悔しい話しだ、けど僕は「わかった、すぐに買ってくるよ」と家を出た。後ろから「つまみもね」というシズカの声がした。シズカに言われたことはなんでもする、けどゴウダに命令されるなんて、小学生の時となにも変わらない。悔しい、けど逆らえない。いい歳してまったく情けない、けど逆らえない。
遅い時間帯だったので近所の酒店は閉まっていた。少し離れた所まで行ったので一時間くらいかかったようだ。また2人に怒られるな、と思って静かに家に入ると二人はビールですっかりできあがっていた。そしてどうやら僕の事を話しているようだ。シズカが「ノビタと結婚して、何にもいい事なかったわ。こんなことならゴウダ君と結婚すれば良かった。どうしてあんなダメ男と結婚しちゃったのかしら」と愚痴ってる。ゴウダは「そうだよ、あんなダメ男と結婚するなんてシズカちゃんはどうかしてたんだよ。さっさと別れて俺と一緒になろうよ。子供もちゃんと育てるからさ」「ゴウダ君奥さんいるんでしょ、愛人なんてイヤよ」「女房とは別れるからさ、俺と一緒になってよ」  廊下で隠れて聞いていると必死で口説いているジャイアンに腹が立ったけどシズカは軽く受け流している様だった。ざまあみろ、シズカは僕のものだ、ジャイアンなんかに渡すものか、シズカだけは絶対に絶対に渡さないぞ。
ところが段々シズカの雰囲気が変わってきた。
「そうね、そんなに言ってくれるのなら少しは考えてみようかな」「えっホントにかよ、シズカちゃん、ホントにオレといっしょになってくれる? オレは本気だよ、シズカちゃんがその気になってくれたら、オレ、なんでもするよ」「ほんとになんでもする?」「するする、ぜぇったいにする」 ジャイアンはほとんど子供のようになっている。シズカは突然大きな声で「そこで隠れてるのはわかってるのよ、こそこそ盗み聞きなんかしないで出てきたら」と言った。僕は心臓が止まりそうなほどびっくりした。顔を出すとシズカはニヤニヤ笑いながら僕のほうを見た。ジャイアンは恥ずかしさもあってか怒ってにらみつけた。僕はジャイアンとは視線を合わさないように「ごめん遅くなって」とシズカに謝った。「なにしてたの、さっさとグラスと氷持ってきて」「うん、ごめんね、すぐにするから」「さっさとしろよ、シズカちゃんを待たせるなんてお前生意気なんだよ」 お前には言われたくないよ、と心に思ったが口には出さないで台所に向った。居間では2人が相変わらず僕の悪口で盛りあがっていた。時折シズカの明るい笑い声が聞こえてきた。その声を聞くだけで僕は幸せだ。ゴウダ、さっさと帰れ、邪魔なんだよ!
 
2004/01/11 11:50:38(.vwD7Run)
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