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黒鉄の女神 ベニアロス
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:黒鉄の女神 ベニアロス
投稿者: アキラ君



ちょっとガンダムっぽい、人型宇宙兵器とニュータイプっぽい美人兵士さんとリーマンのファンタジーものです。ちょっと引きずるものがあっても、幸せを選ぶハッピーエンドがあってもいいかなと。笑

それでは、どーぞー笑




何も無い宇宙で、ぼくはひとり、取り残された。
取り残されたと言うよりは、ぼく一人が生き残ってしまったという方が正しい。
機体の損傷も激しく、旗艦に戻る事は不可能だろう。
機体のメインゲインも止まり、みるみるコクピットの気温も下がり始める。
「ふっ、もう終わりだな・・・」
誰か聞いてる人が居るわけでもないが、口に出したかった。
コクピット内の気温が10℃をきる。
メインコンピュータルームに行けば、恐らくはまだ気温は保っているはずだと思い、シートから離れる。
ブロックゲートを手動で開き、コクピットの後ろのブロックを2ブロック行くとコンピュータルームだ。
コンピュータルームだけ、エネルギーカートリッジが別なのだ。
そうかと言って、メインエンジンが被弾しているので、換装しても意味がない。
脱出ポッドも被弾していて使えない。
それでもと随分前に遭難信号は出しておいたが、航海ルートからは随分外れているし、あまり使われていないルートなのだ。
助かる見込みはない。
モニターを持ち込み、必要な物は全てコンピュータルームに運び込む。
食料に簡易トイレ、水、通信機器。
思いつく物を全て持ち込んだ。
ハンディーモニターでコクピットの様子を見る。
気温、マイナス20℃。
何かあってもまだスペーススーツなら活動範囲だ。
コンピュータルームは気温、37℃
まだまだ、真夏の気温だ。
コンピュータ達が生きている証拠だ。
ハンディーモニターからは、遭難信号が立て続けに送信しているのが見えた。
「ふぅ」一息つく。

なぜ、こんな目に遭っているのかって?
海賊だよ。海賊。
宇宙海賊ってやつ。
俺はたまたま、エネルギーカートリッジの換装は普段はオートなんだが、故障していて、手動で切り替えに行っていて助かった。
そもそも、この機体は民間の輸送機で武装なんて着いてない。
装甲だって民間機だから薄い。
何を運んでいたのかって?
ただの石だよ。
石っころ。
なんでそんなもんが欲しかったのかわからないけど、全部もっていかれちまったよ。
火星から運んでいた、ただの石っころさ。
奴ら海賊の連中なら、わざわざ民間機を襲って奪わなくても、勝手に行って拾ってくれば済むはなしさ。
だから護衛なんて付けてもいないし、必要性がないもんな。
でも、これだけ遭難信号を出しているのに旗艦すら応答しないって事は、旗艦は沈んでるかも知れないな。
旗艦って言っても、所詮は民間の船だ。
海賊なんかに襲われたら一溜りもない。
それに、さっきも話した通り、別に高額な物資でもないし、採掘が難しいものでもない。
襲われる道理が分からない。

とりあえず、メインのエネルギーカートリッジをこっちのコンピュータルームへ接続し直して、必要のないコンピュータの電源を切る。
そうすれば、半年は行けそうだ。
食料も殺された仲間の分も合わせるとなんとか行けるだろう。

一通り、作業を済ませると室温は24℃で落ち着いた。
毎時間、エネルギー消費も0.003充分だ。
シェラフを引っ張り出して潜り込む。
無重力下でもなれたもの。
なんなくシェラフに入り込む。
何時間眠っただろう?
目が覚めて、ハンディーモニターを覗く。
特に遭難信号には反応は無いようだ。
する事がない。
一通り、コンピュータをチェックする。
異常はない。
こうして、ただ無意味な時間を過ごした。
何度かの眠りから覚める。
日課となったハンディーモニターを覗く。
遭難信号に反応がある。
慌てて、スペーススーツを着て、コクピットに向かう。
気温マイナス50℃。
まだ大丈夫だ。
10分前に通信があった。
「位置とおおかたの場所が判明した。これから救助に向かう。」
とメールが入っていた。
(助かった・・・)
海港ルート警備隊127師団 BSルート警備隊だそうだ。
「宜しく頼む、海賊にやられた。此方、生存者は私1人。日本石材商会LF52A エンジン被弾、貨物奪われ、死者13名」と返す。
「了解した。直ちに向かう」
10分も経たずに最新鋭のしかも人型が5機も来た。
彼らは手早く作業を終えて、脱出ポッドを繋ぎ、私を運んでくれた。
彼らの旗艦に着くと、1部屋へ案内された。
「大変でしたな。ひとまず部屋を用意したので休まれると良いでしょう。」
そう言って、着替えと食事、飲み物を提供してくれた。
無骨だが紳士な隊員だった。
久々のシャワーに暖かいベッド。食事もあっという間に平らげ、ゆっくり休めた。
かなり大型な旗艦らしくラウンジがとても広かった。
部屋を案内してくれた隊員が私に気が付き、手招きしてくれた。
「こっちだ!」
「その説はありがとうございました。おかげで命拾いしました。」
「気にしなさんな。任務ですからな。それより、此方はアニス曹長。美人だろ?こっちはハンニバル曹長、まだ22の若造だ。でも腕はいい。後方支援のロングスナイパーだ。」
「宜しくお願いします」

そこで、火星で採掘されているコーダス鉱石。俺たちが運んでいた石っころ。
このコーダス鉱石は宇宙船や宇宙で使う機体には欠かせない鉱物の一つだ。
しかし、つい先日。
俺たちが運搬していた丁度その時にバライヤ共和国と宇宙コロニーc8-7と戦争が始まり、民間とバライヤ共和国以外は火星航路が閉鎖されたのだ。
c8-7側が海賊を使っての略奪と見られている。
しかも、ほぼ同時刻にいくつかの輸送機が同じように海賊に襲われ撃沈させられていて、警備隊も手が回らなかったのだそうだ。
しかも、食事の後も出撃らしい。
「隊長、あたしの機体はどうなの?出られる?」
「アニス、勘弁しろよ。あれじゃあ無理にきまってるだろ?補給済むまで船で大人しくしてろ」
「次の補給って!?まだ4先じゃない!!」
アニス曹長は白兵戦が得意らしく、機体の損傷も人一倍多いんだとか。
そしてアニス曹長の機体は極限まで速度に特化しているらしく、その上に必要最小限の装甲で戦うのだとか。
アニス曹長いわく
「あたしの機体は宇宙イチ速い」らしい
通り名ライトニングセイバー
聞いた事がある。
たしか、3年くらい前に大気圏突入に失敗し、落ち始めた旅客船から最後の脱出ポッドを拾いに行って名前を上げた通り名、ライトニングセイバー。
普通の機体なら、落ち始めた領域からは脱出不可能と言われ、落ちるままなのだとか。
それを重力を押し切って宙域に上がってきた英雄。
しかも機体の約3倍の質量の大型脱出ポッドを押し上げてだ。
俄然と興味が沸く。
「アニスさんの機体を真近で見たい!あの黒いベニアロス」
「あははは、今はボロボロだよ。でもいいよ?丁度修理でハンガーにある。あたしも調整を見たいし、後で行く時に誘ってあげるよ」
宇宙で1番早い機体、ベニアロスz4アニス仕様
黒いボディーに赤いライトニングセイバーのマークをあしらい、細身の長刀と中刀の二刀流装備、火器はバラクーダ製のカスタムフルオートビームマシンガン
いつも現場にしか居ない機体なので、画像や動画すら激レア機体だ。
早すぎて機影すら追えないらしい。

「じゃ、アニス、俺たちは行くわ。スクランブル待ち。後でな。」
「隊長!生きて帰って。」
「ああ。行ってくる。」
アニスの綺麗な横顔に影が落ちる。
「はぁ・・・」
アニスの赤い唇から吐息が漏れる。
「ア、アニスさん!?大丈夫?どうかした?」
さっと平静を取り戻し、アニスが顔を上げ
「あ、すまない。気にしないで。大丈夫。ありがとう」
「あ、ああ。なら、良かった。じゃ、後で誘ってください。部屋で待ってます」
「うん、分かった。後でまた。」
部屋に戻ると艦長補佐からモニター伝言がはいっている。
「食事を済ませたら、ご一報ください」
連絡をしてみる
「すいません。艦長補佐のデリヤムです。月への帰還が遅れております。貴殿の社にはこちらより報告済ですので、そちらはご安心ください。しかしながら、当船はこれより戦闘戦略体制に入ります。8時間後には、ホワイトホークに移艦して頂きますので、ご準備を済ませておいて下さい。また状況によっては早まる可能性もありますので、今の内に準備を済ませて頂くよう、お願い致します。以上です」
アニスさんの機体を見たら直ぐに準備をしよう。
アニスさんも直ぐに連絡をしてくれた。
「ミーティングにはいるから、あまり時間はないけど、見に行こうベニアロス」
ハンガーに行くと、あった!
ベニアロス。
我々を守る為に産み落とされた鋼鉄の韋駄天。
いや、黒鉄の女神だと思った。
スマートでシンプルな機体。
だが、シンプルなのは見た目だけ。
機敏性、速さ、中身は超絶複雑な人型だ。
コクピットゲートを開けて作業しているクルーがアニスに気がつく
「曹長!ちょっといいですか?」
「分かった、今行く」とアニスが私に振り向き
「すまない、時間だ。1人で部屋に戻れるか?」
「あ、はい。ありがとうございました。」
アニスは笑顔を残し、低重力空間に舞いベニアロスへ向かった。

部屋に戻り、荷物をまとめた。
艦長補佐より知らせが入り、第2ラウンジへと移動になった。
そこから列を作り、月へと向かうホワイトホークに移った。
約14時間程で月に行けるらしい。
旅客船ではないので、船窓が無いのでもう世話になった警備隊旗艦を見れない。

アニス曹長とももう、会えないかもしれないと何となく思った。

月に帰り、ニュースを見る。
警備隊と海賊との戦闘シーンが映る。
ベニアロスもいた。
アニス曹長だ。
群を抜いて速い速度で切り込んで行く。
一機、また一機と速さを頼りに敵機を落としてゆく。
凄まじい速さで。
まさに雷光、ライトニング。
続いて警備隊の人型が次々に切り込んで行く。
後方からは支援攻撃が次々に届いて行く。
圧勝だった。
皆が喜ぶ、が。
次の瞬間だった。
海賊軍のかなり後方から、一瞬の煌めき。
画面全体が一瞬、白くなる。
何が届いて光った。
光がさると、そこには敵も味方もなく。
全ての機体が残骸となっていた。
そこで画面は変わる。
「次のニュースです。今日、国会が開かれ・・・・」

嘘だ・・・
あのベニアロスが・・・
落ちたのか?
アニスは?アニスは、どうなった??
生きてる??
まさか・・・。
不明だった。

翌日、海賊は全面降伏を宣言した。
投稿でも、皆、ベニアロスとアニスの無事を祈った。
コメントも飛び交う。
だが、皆も私も情報は得られなかった。

それから時は経ち、あの光の事も皆が忘れ始めた頃だった。
正確には、海賊が全面降伏を宣言した日から23日目。
突然、知らないIDからアクセスがあった。
開くと
「お元気?アニスだ。休暇が取れた。月に来ている。時間はあるか?」そう言って、駅前の時計塔をバックにアニスが写ってる。
「もちろんです!直ぐに行かれます!」
そう返すと
「分かった、ここで待ってる」

良かった、生きてた!
アニスが生きてた!
時計塔に着く。アニスはいた。
「アニスさん!ご無事で!!」
「ありがとう、間一髪だったよ。ベニアロスじゃなかったら、あの光に捕まってたよ」
「じゃ、ベニアロスも?無事なんですか?」
「ああ、脚は1本無くしたけどさ」
とアニスは左脚側のスカートを少し捲って見せる。
「えっ!!アニスさん・・・それ・・・」
「ああ、ベニアロスは逝ったよ。アタシの脚を1本道連れにね・・・」
何もいえなかった。
「あたしね、この脚でしょ?退役したんだ・・・」
義足。
でもアニスは明るかった。
人の為に戦った後悔はないんだそうだ。
むしろ誇らしげだった。
「でも、どうして僕なんかに連絡をくれたんですか?」
「さぁて、なんでだろうね?あたしにも良くわかんなくてさ。気づいたらアンタに連絡してたんだ。」
アニスはメディアでも人気だ。
芸能人よりも人気を博している。
何より美人だし、みんなも知っている通り、歌も上手い。
そして、誰より速くて強かった。
だが、ライトニングセイバーは、折れた。
それからはアニスはメディアにも出る事が無くなった。
ベニアロスは国民的英雄となり、ゲームやカード、プラモデルと。
更には、映画まで放映された。
勿論、アニスもだ。

「ねえ?どうしてアニスは、僕を選んでくれたんだい?」
左の膝の上辺りから義足でも、アニスの裸体は美しかった。
「じゃ、どうしてアタシみたいな片脚義足の女を選んだの?」
「僕は、ずっとアニスが好きで憧れていたから」
「あたしは、そうだなー。4歳の時にね、アタシ、いじめられたんだ。引っ越して間もなくてね。そんときに助けてくれたお兄ちゃんがいたんだ。日本人で、藤川明。あなたよ」
「ま、まさか!?あの時の!?でも、直ぐにまた引っ越したよね?」
「ええ。父は軍人だったから。それにほら、ワタシはハーフなのよ。気づいて無かったのね?ワタシは覚えていたわ。だから強くなりたかった。でも、貴方は忘れたくなかった。」
「アニス・・・」
「アキラ・・・」
アニスは義足を邪魔だと外し、僕の首に白い腕を巻き付けて唇を重ねた。
甘い香り。
柔らかい唇。
キスで吐息を交換する。
その吐息は段々と熱を持ち、密度を上げる。
それを2人で再び身体に取り込むとお互いの身体にも熱がこもり始める。
アニスの乳房は張りを増し、白い肌は潤い始める。
「ああっ!アキラ!」
細い腰を仰け反らせ、アニスの美しい顔の眉間にシワがよる。
アニスの首元からゆっくりと乳房へと撫でる。
軽い痙攣をおこし、アニスは声にならない声を上げる。
「ううっ・・・!」
アニスは乳頭を尖らせ、仰け反る。
「だ、ダメ、アキラ!」
だが、手をアニスの膣口に当てるとべっとりと愛液が溢れている。
「アニス、僕は、もう・・・」
「アキラ、私もよ?お願い、入れて!」
「アニス!行くよ」
アニスは更に声を上げ、僕を迎え入れた。
アニスの中は暖かかった。
アニスは必死な表情で僕にしがみつき、まるで海で流されないように流木に捕まっているように。
切ない表情で僕と舌を絡め、切ない声で鳴き、やがてアニスは震えながら果てた。
それは、僕も同じだった。

「ねえ?アキラ?」
「なんだい?」
僕たちは、かれこれ何度も会う仲になっていた。
そして、僕はある提案をアニスにしていた。
「アキラのこの前のはなし。」
「ああ。気持ち、答えなのかな?」
「うん。明日、アキラのご両親に会うわ。ちゃんと返事する」
「ありがとう、アニス。愛してる。」
「うん。」
暫くアニスを抱きしめていた。

テレビを付ける。
「続いてのニュースです。今日の正午に警備隊より知らせがありました。ベニアロスの2号機が発表されました。」
僕とアニスは飛び上がってテレビに釘付けになった。
映し出されたベニアロスは形はほぼ同じに見えた。
それはアニスも同じだった。
「パイロット!パイロットはっ!!だれ??」アニスが叫ぶ。
ニュースは続く。
「ですが、現在は機体の反応に追いつけるパイロットが見つからず、育成中との事。国民からも声の高かったベニアロスだけに、軍も動きは慎重といえるのでしょう。また・・・・」
アニスはテレビを見たまま固まったようになり、ボソッと
「ベニアロス・・・」と呟いただけだった。

僕は、ベニアロスは伝説で終わって欲しかった。
アニスへの気持ちでもあった。

アニスにはベニアロスへの特別な気持ちもあっただろう。
しかし、彼女は僕を選んだ。
僕もアニスだけを見て、これからを生きようと決心した。

それ以来、僕たちに子供が出来ても、子供ご学校に行くようになっても、ベニアロス2号機は世に出ることは無かった。
 
2024/12/27 01:32:08(gh2Zhf5P)
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