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二十歳のラブピア
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:二十歳のラブピア
都会に居て蜜のこしらえる方法は涙の苦みを知る事
ある夜、遊びに疲れて帰りのハイウェイを途中下車する一台の車両
昔のマーチをいじって、カラーはショッキングピンク
そんなマーチに乗るのは二十歳の女
最上(もがみ)擁翠(ようすい)
擁翠はコンビニに寄り、部屋で飲むチューハイを購入した
再び車を走らせ、車内で音楽を流す
♪この都会(まち)に、眠りの天使たちが♪
疲れのせいか、擁翠は独り言をつぶやく
擁翠「眠りの天使って幸せなのかな、それとも孤独なのかな。ウトウトする天使ならヨダレ垂らして幸せそう、
少し深い眠りで寝言を漏らすのは淋しそう、だよね」
Bメロが終わり、サビに入った
♪せめて悲しい人が隣にいたら♪
擁翠「隣に悲しい人ねー、仮にいたとしてもその時間っていうのは私の感情を豊かにさせてくれそう」
♪夢をわけあい飲んでいるけれど♪
擁翠「誰にでも大切な人は居るよね、だから夢は持ちつ持たれつなんだよね。大切な人に乾杯、だから飲むのよ」
♪めぐり逢えればいつか別れの日が待っているから♪
擁翠「めぐり逢わせはいつでもデジャブだからね、
なのに別れは切なくケースバイケース。
そうだよ、都会の天使はデジャブを運ぶんだよ」
寄り道しながら独り言。さらに寄り道は続く
擁翠は車を停めて男友達の通称マリオに電話をする
擁翠「やほー、何してんの?」
マリオ「チップスター食いながらユーチューブ観てるわ」
擁翠「どーせエチエチなんでしょ?」
マリオ「クレヨンしんちゃん」
擁翠「セックスの要求の仕方でも学んでるの?」
マリオ「ひろしにそんな才能ねーし」
擁翠「みさえを見て女を学んでたりしてー」
マリオ「女は最終的に、あーなるんだろーなとは思う」
擁翠「うるさいって事?」
マリオ「なんだろーな、母性は男の救済措置みたいな」
擁翠「面倒見たがる女ってあんまり居ないんじゃない?
ダメ男の量産は永遠だけどね」
マリオ「面倒=既に相手とデキてる。そういうイメージはある」
擁翠「男のたった最初の一言で、面倒見たがる女の人生は詰んでるよね」
マリオ「クズ兵器を愛する女たち」
擁翠「クズ肌恋しいゆえ、一緒に居るとクズ肌に染まり
グダ肌になっていつの間にかチンチン奴隷」
マリオ「クズ肌制度って官能刺すパワーがすげーよな」
擁翠「タコの足すべてが返し針でなおかつ毒針、逃げようにも返し付きでしょ、しかも毒だからね。しんど!って感じ」
マリオ「クズが愛の均衡を保たせるんだよな」
擁翠「クズってさヤボじゃないんだよね、だから女が好むっていう悪循環」
マリオ「女の思い出に残りやすいのもクズ」
擁翠「マリオ」
マリオ「なんだ?」
擁翠「マリオがいつもお酒のあてにしているマリオ特製のおつまみある?」
マリオ「作ってないわ」
擁翠「今車なんだけど一旦帰宅してチューハイ持参からの原チャリでマリオ宅に行くね」
マリオ「マジか?」
擁翠「マリオのおつまみをあてにしたい」
マリオ「コンビニで買え」
擁翠「おつまみのレシピなんだっけ?」
マリオ「悪意を感じるぞ」
擁翠「ないない、言ってよ」
マリオ「エリンギ少々、コーン、長ネギ、ニンニクはチューブ。味付けは白ダシに塩コショウ、めんつゆちょっぴり」
擁翠「いつ聞いても何それ料理だよね、ほんと」
マリオ「作んねーぞ」
擁翠「ごめーんね、だから一旦帰宅するわ。後でね」
擁翠は原チャリに乗り換え、マリオ宅へ。
擁翠「こんばんナイト」
マリオ「酒のあてくらい買えよ」
擁翠「マリオの何それおつまみがいいの、早く出してよ」
マリオ「おまえの実家か」
擁翠「実家ではそのような料理は出ませんよ、マリオ君」
マリオ「ほれ」
擁翠「これこれ、エリンギエモ」
マリオ「俺のあてだから良いんだよ別に」
擁翠「マリオの嫁はやっぱ私しか居ないわ」
マリオ「あてだろ、これは。おかずじゃねーし」
擁翠「あてがコレじゃ、おかずの栄養比率が心配でしょ」
マリオ「豆腐にネギ、あとは肉。それで良くね?」
擁翠「とりあえず嫁候補は私だね」
1時間ほど話す二人
擁翠「マリオ、心を抱きしめられる男になりなよ」
マリオ「心っつーもんを提示出来ないだろ、まず」
擁翠「マンコを突くのも良いけど、心を抱きしめられるセックスしなよ」
マリオ「難しい事を言うなよ」
擁翠「♪せめて愛する人が隣に居たら♪」
マリオ「鼻歌かいな」
擁翠「ねー、せめてって言葉は反永久的な感じがするよね?それでいて、はかない」
マリオ「そうなのか?」
擁翠「せめてって一言に、どれだけの想いがあると思う?」
マリオ「わかんねーや俺は」
擁翠「せめてキスする人が隣にいたら♪って私が歌ったら何を思う?マリオは」
マリオ「居ないのは残念だなって感じかな」
擁翠「居なくないよ、居るんだよ。「せめて」に含まれてるから。そのキス相手も」
マリオ「ふーん、そうなのか」
擁翠「マリオ、私が目を閉じて、さっきフレーズ聴かされたら何を思う?」
マリオ「キス魔かな」
擁翠「マリオのバカ、エリンギ野郎」
マリオ「なんだよ、意味わかんねーから」
擁翠「せめて=ギュッと絞られてマリオって事でしょ」
マリオ「俺のつまみに当たったのか?」
擁翠「私から抱きついてキスしても良いんだよ」
マリオ「じゃあ、おまえはもろこし女だよ」
擁翠「ニンニクくさいのは、やだ」
マリオ「うっせーな」
擁翠「マリオ、どんな一言よりもさりげないキス。
これが心を抱きしめるの、わかった?
言葉じゃないって事だよ」


 
2023/03/12 23:30:23(mjS0XKTx)
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