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1:救いを求める渾身の決意
投稿者:
摩天楼
季節は五月。仕事を終えた私は最終電車で家路に向かう。防寒着が無くスーツだけでも十分な夜。アパートが近づく。「たまには定時で帰らせろよっ」自然に愚痴が出てしまう。街灯だけの帰り道。遠くに人影が見えた。互いの距離が近づく。身長は低く薄手のコートにマスク姿。「女性っ」少し興奮。目の前まで来ると、「ストッ」うつ向いたまま街灯の下で立ち止まった。「どうしたんだろう」不思議に思ったが、私が女性を避けるように通り過ぎようとした瞬間。「バッ」着ていたベージュのコートを両手で開いた。「えっ。全裸っ。コイツッ。変な薬でもヤッてんじゃねぇのっ。関わらない方がっ」そう思った私。「スタッスタッスタッ」無視して歩き始めた。すると「スタタタッ」その女性は私を追い越し目の前に。再びコートを「バッ」「しつこいっ」キレた私。「俺はっ。疲れてんだっ。ヨソでヤッてくれっ」その女性がマスクを外した。「えっ。君ってっ」先日の痴漢騒動。主任の携帯に偶然にも一緒に映り込んだ女子高生だった。「えっ。ナンでっ。君がっ。ここにっ」「あの時の。お姉さんに住所を教えて貰ったの」「主任の奴めっ。余計な事をっ」「私ねっ。家出してきちゃったっ」「えぇっ」アパートへ着いた私達。「さすがに全裸では寒かっただろう」と思い風呂に入らせた。「ぬるかったら。勝手に熱くしてかまわないから。ゆっくりねっ」「ふぅっ」溜め息をつく。「エライ女と知り合いになっちまったっ。やっぱり警察に電話するべきかっ」悩み続ける。「ガチャッ」浴室の扉が開いた。出てきた女の子の全身はアザだらけ。暗闇の中では気付く事が出来なかった。女の子は「上原美華」名前とは逆に、乳房に膨らみはあるが、痩せ細り私の彼女の昔を思い出させる。話を聞くと親に虐待されていたのだという。美華は座布団に座り込んでいる私の前で。「動かないで」「えぇっ」ズボンのベルトを外し始めた。「ふぇっ。なっ」慌てる私。「ぶっ。ぶたないでっ。ぶたないで。お願い。お願いだからっ」必死に叫ぶ。ファスナーを下ろすと、パンツの中からペニスを取り出した。「ペロッ。ペロッ」舌で亀頭を。「あっ」私は思わず声を洩らす。さらに口の中に含み「ヌプッ。ヌッ。チュプッ」「ンッ。ンッ」「はぅっ。んはぁっ」「ドクッ」私は「あっ」という間に射精。「はっ。はっ。はぁっ」息を荒げ精子を舐める美華。突然「ダッ」立ち上がり、「ダダダッ」隣の部屋の押し入れの中へ。「バタッ」襖が閉まる。理解不能の行動。その夜は押し入れから出てくる事はなかった。次の日の朝。携帯が使えなくなった私。コンビニ弁当と飲み物をテーブルに置き近くの公衆電話へ。職場へ遅刻する旨を伝え、児童相談所へ電話をするが、うまく会話が続かない。「忙しいので。あとは警察へ」電話を切られた。昨日の夜。突然の成り行きで美華にペニスを舐め回された私。未成年者との淫らな行為。「警察に電話なんて出来るかっ」電話ボックスの透明な囲い。「くそっ」拳で叩き「ガックシっ」項垂れ部屋へと戻った。テーブルには食べ掛けの弁当。「まだ半分も食べてないじゃないかっ。無理してでも食べないとっ」私は頭を「ポリッポリッ」「押し入れに隠れてくれてるのは。有り難いけど。誰も居ないから」私の言葉に「ススッ」襖が開いた。布団の上で途方にくれる私。押し入れから、這うように出てきた美華。無言のままペニスを舐め始める。私の頭の中は真っ白。それでも性欲が勝る。「チュプッ。チュプッ」美華の乳首を吸い、乳房を揉みながら膣穴を舐め回した。「あっ。あぁっ」「んっ。おぅっ」「あぁんっ。いやぁっ」「そのまま。じっとしててくれ」美華は頷く。私はズボンとパンツを脱いだ。無言のまま動かない美華を布団に仰向けに寝かせる。両膝を両手にで押さえ太股を密着。ペニスを押し込む。「ヌッシュッ。ヌッシュッ。ヌッシュッ」柔らかな太股に挟まれたペニス。「素股」前後に腰を動かす。「あっ。おぅっ」やがて射精。美華の太股に精子が流れる。それを微笑みながらティッシュで拭き取る美華。その日の私は遅刻してしまった。翌日は休日。美華には私のロングTシャツを着せていた。事情を話した彼女が服を届けに部屋へ。「体系的に。私の中学の頃の服が。いいかなっと思って」紙袋からは、クリーニングで密封された透明なビニールに包まれた見覚えのある服。「まだっ。持っててくれたのかっ」「当たり前でしょっ」それを手に取る美華。包装を破り両手で服を「ジィーッ」見つめる。その姿を見ている彼女。「気に入ってくれたらイイなっ」無言のまま「ジィーッ」見続ける。「やっぱり。ちょっと古いかな。ごめんね」この部屋に来てから、ほとんど言葉を発していない。「シーンッ」しばらく静まる空間。いつしか目に涙を浮かべ「気に入ったっ」微笑む。幾つかの服を着ると踊り始めた。その姿を見て「良かったっ。昔を思い出しちゃったっ」彼女の瞳にも光が見えていた。その彼女から「ところでっ。何でっ。公衆電話っ」慌てる私。「あっ。携帯っ。落として画面が割れてっ」「どこでっ」「駅のホームで」「何でっ」「えぇっ。とっ」言葉に詰まる私。その困っている私の姿を見ながら微笑む美華。「やっぱり。警察に相談した方が」心配する彼女。「ヤッタッ。話がソレたっ」とりあえず「ホッ」とした私。「これから。ファミレスでバイト」「ヨイショッ」立ち上がり玄関先で靴を履いた彼女。ドアノブを握りながら私を睨み、「美華ちゃんにっ。変な事したらっ。ブッ殺すっからっ。ねっ」彼女は美華に手を振った。「えっ」「フェッ」背後に居た美華。彼女に向かい手を振る美華。「フフッ。女は強いからっ」不気味に微笑む彼女。「ガチャッ」玄関の扉が閉まった。「口調が主任と同じだっ」女性の怖さを知った瞬間。そこから少ない脳ミソで悩む。その結果。「ドンッドンッ」美華から聞いた住所を頼りに、「あの駅」の近くのアパートの扉を叩いた。「ごめんくださいっ」「はいっ」表現が出来ない色の長い髪に長い爪の女が出てきた。「こんばんわ。夜遅くに申し訳ありません。娘さんの事で」女の目付きが変わった。「えっ。警察っ」扉をしめようとする女。私は靴の爪先で扉を押さえた。「グッグッ」強引に扉を閉めようとする。その扉を押さえ「いえっ。娘さんの事でっ。お話がっ」女の顔色が変わった。そこへ。「うっせぇなっ」父親やしい男。私の胸ぐらを掴み「寝てルッツっんでだろうっ」「呂律がっ」「寝てますっ。帰って下さいっ」「バタッンッ」玄関の扉は閉められた。電車に揺られ部屋に帰った私は布団に潜った。「美華を救えないっ」八方塞がり。「ススッ」襖が開いた。「ゴソッゴソッ」私の背後から抱き付く美華。「いいよ」「えっ。何がっ」ペニスを握り締める。「彼女さんがね」彼女は自らの辛い過去を美華へ語ったらしい。私はコンドームでペニスを包んだ。「ヌチュッ」「あぁんっ」膣穴は濡れていて、抵抗なく膣壁をペニスが進む。「グチュッ」「あっ。んっ。やぁっ」「あんな所っ。お前はっ。帰る必要なんかっ。ないっ」「ビチュッ。ギチュッ」「あっ。あぁっ」「俺がっ。面倒っ。みてやるっ」とっさの思い付きから出てしまった言葉。「はぁっ。はぁっ。はぁっ」「パンッパンッパンッ」「あっ。あぁんっ。うっ。うんっ」「うぁっ」「ドピュンッ」「はぁっ。はぁっ。はぁっ」放心状態の美華。
次の日の夜。多くの手書きの書類。全ての文書をパソコンに打ち込む。「明日の朝。打ち合わせだから。よろしく。ねっ」今日も残業。一人でコーヒーを飲みながら、テレビのニュース番組を見ていた。「ンッ」「えっ」「ゴホッ」コーヒーが喉に詰まる。テレビの画面には「上原容疑者。娘を虐待。逮捕」の文字。警察官に連行される「あの男」声は聞こえないが、大声でナニかを怒鳴っている。多くのフラッシュが飛び交う。そんな中。画面の奥で白い布に覆われ、救急車に運び込まれる映像が。名前と年齢。「美華とは違う。妹がいたのか」リポーターからの中継。「近所の住民からの通報で娘への虐待が発覚」と。私は仕事を終え部屋へと帰った。美華もニュースを見ていたのだろう。泣きながら「可哀想にっ。一週間も水だけだったなんてっ」父親の事情聴取から私の名前が浮上。私も警察に呼ばれたが、犯罪性が無い事から美華と共に一端は帰帰されたです。それから数日後。施設の職員が美華を迎えに私の部屋を訪れた。美華は彼女から譲り受けた服を左手で握り締め、右手で私の右手を握り、「今までっ。ありがとっ。二人にブッ殺されないようにねっ」美華が手を振り続ける。寄り添う女性の手で、玄関の扉が閉められた。最後まで読んで頂き、有り難うございました。
2021/04/25 14:07:40(oYp9DJuG)
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