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脚綺麗ね、のカップル
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:脚綺麗ね、のカップル
投稿者: お舐め
--―脚綺麗ねーーー
「恵美ちゃん、脚綺麗だね。」
「ええっ、太郎君、何見てるのよ?」
「ん?恵美ちゃんのあんよ見てるんだよ。」
恵美は、恥ずかしくなって緑のスカートを下そうとしたが、ミニスカートなので下せない。
場所は、舗装してない土手の道の木の椅子、時は1970年ごろ。ひだまりの中に幼い二人は座っている。
どっちも音楽教室に通ってるんだ。その教室は、土手から降りた消防団の近くなんだ。
太郎と恵美は、手をつないでこの土手を行き来してる。
太郎は8歳、恵美は7歳。
太郎はグループサウンズのシングルレコードを聴いて音楽が好きになった。恵美は黛ジュンなどのヒット曲で音楽が好きになった。そして同じ音楽教室に入ったんだ。
「行こう」と恵美は立ち上がった。
「うん」太郎も立ち上がって手をつないだ。
太「こないだおじいちゃんとこの辺歩いてると、レコード盤が沢山捨てられてたんだよ。」
恵「ええ?レコードを?」
太「ほら、あの78回転のレコードだよ。」
恵「ああ、うちにも数枚あるわ。だけど聞いてないの、音悪いし。」
太「それがさ、あのレコードってすぐ割れるんだよ。実際に、捨てられてたレコードって、300枚ほどのうちで200枚は割れてたよ。」
恵「どんな曲のレコードがあるの?」
太「浪花節、森の石松とか、誰か故郷をおもわざる、とかよ。」
恵「ハッハッハハ、知らん曲ばっかりね。今度聴かせて。」
太「もちろん!」
午後3時頃かな?少し陽が傾いてるようにも見える。
音楽教室に入ると、先生が前でみんなを迎えてる。
「さあ、太郎君に恵美ちゃん、そこにすわって、オルガン(足踏み)に楽譜を乗せるのよ。」
曲はなんだったかなあ?「さくら、さくら」
でも、ここはマンツーマンでピアノ教えてるのではなくて、オルガン8台を8人が一斉に弾いて、先生が見回って「太郎君、ここはこう弾くのよ」とか注意を与えて、曲が終わると、「はい、よくできました。」って言って先生がそれぞれの楽譜に二重丸をつけるのだ。
太郎は「まあ、こんな感じかな?」
って思ってる程度だったが、恵美ちゃんは繊細だったから、実質的にどう感じてたのか?
音楽教室が終わって、二人はまた手を繋いで来た道を帰った。
恵「なんでさくらとか、単純な曲をやるのかしら?もっとポップスとかやって欲しい!ねえ、太郎君、例えばグループサウンズとかあかんの?」
太郎はしばし考え唸った。
「んー、難しいと思う。だってNHKもグループサウンズってブルーコメッツしかだめでしょ。だから、音楽教室じゃ無理だな。
ね、家で弾いてみるのはどう?」
恵「楽譜とかあるかしら?」
太「駅前のなんとか楽器に行けばあるかもよ。」
恵「じゃあちょっと寄ってみましょうよ。」
二人は駅前にある楽器店に行った。
しかし、二人が入って行くと、店員が声をかけた。
小学校低学年だからね。
店員「僕たち、何買いに来たの?」
恵「楽譜見に来たんです。」
店「おこずかいは?」
恵「500円札です。」
すると、なにか訝し気に店員は二人を見た。
店「で、どんな曲が欲しいの?」
恵「スパイダーズの夕日が泣いている、のオルガン譜を下さい。」
店「まあ、それはグループサウンズじゃないの!子供には向かないわ。もっと子供向きの楽譜にしなさいよ。」
太郎は顔を見合わせた。すかさず彼は言った。
「でも、夕日が泣いている、なんて子供でも歌ってるじゃないですか?」
店員はすこしためらった。しかし、考えつつも彼女(店員)は一冊の楽譜を取り出した。
「これどうかな?万国博覧会の歌。こんにちはー、こんにちはー♪って曲よ。ほら、今大阪万博でよくかかってるでしょ?あれよ。」
店員は太郎に譜面を渡した。恵美も一緒にそれを見た。
恵「これ、幼稚園のお遊戯でやりましたよ。それにー・・・難しそう。」
店「練習すればうまくなるわよ。」
二人は愕然として、何も買わず店を出た。
恵「おかしいわね、グループサウンズがダメだなんて。」
太「子供向きじゃないと駄目っていうのが納得できないよ!
恵美ちゃん、夕日でも見に行こうよ。本当に夕陽が泣いている気分になれる。」
恵「うん、行こう」
二人はまた川の土手に立った。夕日が大きく見えた。とても綺麗だ。太郎は恵美の横顔を見た。
太「恵美ちゃん・・・」と言って、恵美のほっぺに1回キスした。
しかし途端に恥ずかしくなって、太郎は下を向いてしまった。
足で砂利をならした。
恵「わたしもお返ししていい?」
太「脚さわらせてよ?」
恵「えええええ??それはダメ。自分の脚さわってなさい。」
ハハハハハ、二人はとても上機嫌でそれぞれの家に帰って行った。
この二人、こんなに仲良かったのに、引っ越しで別れ別れになっちゃった。
そんな二人が、再び出会ったのは32年後、二人が40歳の時だ。
その頃の流行歌はカップルズの「夕日の二人」。これはドラマの主題歌として人気が出た。
太郎は、ジャズピアニストになってた。仕事上、この曲もジャズアレンジで弾く事が増えた。
或る日、普段気にもしないのに、作曲者の名前を見ると「○○恵美」と書かれている。
「あれ?恵美ちゃん???」
彼は楽譜をゲットして、色々調べ始めた。
ある本に彼女のプロフィールが載ってる。出身地は太郎と同じ、歳も同じ。これは、恵美に違いない。
よっし、太郎は決心して、彼女と会う事に決めた。
どちらもミュージシャンなんだから、会う事はたやすいに違いない!
或る日、町のショッピングモールでカップルズのミニコンサートがあった。よし、太郎はそこで会おうと出かけて行った。
コンサートが始まっても、恵美は太郎に気づかない。
二人とも面変わりしてるしな。でも目が釣り目なとこは、面影あるよ、恵美ちゃんは。
コンサートが終わって、降りてきた恵美に太郎は声をかけた。
太「恵美ちゃん、ご無沙汰。」
恵「???」
太「太郎ですよ。太郎!一緒に音楽教室通ってた・・・」
恵「あーーー、太郎君!!」
太「コンサート見に来たんですよ。」
恵「ちょっと待ってね。後で一緒に何か食べましょうよ。」
太「オーケーです。」
二人はスパゲティーパスタを食べてる。
恵「太郎君がミニライブに見に来てくれるとは、今何の仕事してるの?」
太「ジャズピアニストさ。ボーカルもやるんだよ。フランク・シナトラみたいなのよ。」
恵「へぇー、やっぱり音楽やってるんだー。ジャズライブも出てるの?」
太「もちろんさ。ねえ、夕日が泣いているの楽譜買いに行って断られたろ?」
恵「ああー、そんなことよく覚えてるね。」
太「今なら歌えるけど、コンサートではやらないの?」
恵「やらないわよー(笑)カップルズのヒット曲だけよ。でもー、わたしはもっと他の曲も歌いたいんだけどねえ。」
太「今度一緒にやらない?」
恵「アハハハハ」
太「駄目かい?」
恵「スケジュールがあるから、それが許せばいけるわよ。」
太「よっし、それでやってみようよ。」
恵「でもカップルズの曲は必ずやらなきゃね。」
太「ララーラソ#ラシラー、ソ#ファ#ミラファ#-ファ#、ミレド#シド#-、いけるよ勿論。」
恵「私の事、記事で読んだ?」
太「いや、あんまり詳しい事は・・・」
恵「離婚したのよ。こないだ。」
太「あー、、、そうか、カップルズって夫婦だからカップルズだったんだね。」
恵「そうなの。もう一度カップルズ組み直そうかとも思って。」
太「じゃあ、再婚するってこと?」
恵「まあ、それもあるわね。」
太「それで僕を??」
恵「だって、ピアノ弾けるじゃん。上手いじゃん。」
太「まだ聞いたことないやん(笑)」
恵「でも、歌も歌えるんなら、デュエットもできるし。」
太「デュエットか、、、ララーラソ#ラシラー・・・いけるでこれ!」
恵「じゃあ、結婚する?」
太「結婚かー?僕は結婚したことないんだ。カップルズの恵美再婚!とか記事になるな。」
恵「ね、じゃあ決めよう!」
何でか知らないが、とんとん拍子に二人は結婚に至った。
大きな、おうちに引っ越した。ピアノもグランドピアノがある。
ふたりで歌を合わせたりできる。
プロなんだし練習しなきゃ。
恵「さあて、何か新しい曲を作らなきゃ。」
太「誰かに作ってもらったらどうよ?」
恵「しかし、オリジナルがないとジャズ路線になっちゃう。」
太「ね、夕日が泣いている、好きだっただろ?」
恵「うん」
太「それから、音楽教室から帰る時、川の土手から夕日を見て、キスして・・・ね(笑)」
恵「それで太郎君が私の脚さわりたがって・・・ハハハ」
太「夕日の歌を作ろうよ。」
恵「どんな?」
太「(歌う)二人で帰る、夕日の影に、君の影が追いついてくる
脚が僕の影に絡む、よーし追いかけていくぞー♪」
恵「いいじゃん!」
太「ヒットするかな?」
恵「アレンジ次第よ。」
太「まあ、カップルズのヒット曲らしく優しいメロディーにしようね。」
恵「うん」
これがリリースされてタイトルが「夕日の影踏み」に決まった。
これが運よくヒットした。影踏みというのが、幼心にフィットしたんだ。

ねえ、この小説は、別に事件も無ければ性的表現もないだろ?
それでいいんだよ、ダーリン。。。
(脚に触りたいとこだけかな?)
 
2020/04/11 14:55:24(wwtGT5tp)
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