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姿なき淫魔
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:姿なき淫魔
投稿者: 結衣
初めての体験は15歳だったと思う。

巷では受験に向けてピリピリした雰囲気が蔓延。
正直、息苦しさを感じていた。
私は推薦入学が決まっていたこともあって、夏休みは家族旅行へ出た。

日中は海ではしゃぎ、地元では有名な観光名所で知られた鍾乳洞で神秘的な光景に感動したものだった。

その夜、不思議な体験をすることになるなんて…。

温泉、豪華な料理。満足な時を過ごして、両親と布団を並べ就寝した。
どれくらいの時間が過ぎていただろう。体の自由が効かないことに気がついた。辛うじて顔を少しだけ横に向け、親に助けを求めようとしても声が出ない。恐怖に震えた。

ふと、誰かに足を触られる感触がした。

人の手。

その手は体中を撫で回すように這うように移動し、決して触られたくない場所を愛撫するように蠢いた。大人の経験はまだだった私にとって、例えようのない恐怖でしかなく、固く目蓋をを閉じて耐えるしかない。

驚愕した。
パジャマも下着もそのままに、素肌を触れられていた。直接、乳房を掴まれ、乳首に生暖かい滑りのある感触がする。経験はなくても舌、唇の感触は認識できる。快感というよりも気持ち悪いだけだ。胸に首筋に熱い息遣いを感じ、恐怖に涙が込み上げた。

一番触れられたくない場所にきた。
体は硬直して脚は閉じられているのに、パジャマもパンツも身につけているのに、直接触れられた。
自慰行為はしたことがない。性的な領域は興味はあったが、まだ手つかずな子供だったかもしれない。

今まで感じたことのない感覚に狼狽えた。いや、鉄棒に掴まり登るとき、何となくその片鱗を覚えたことがあったかもしれない。
この感覚をどう表現するのが正しいのか。
探したが見つからず、言葉にすれば、気持ちいいにしかならない。
湿った熱い息遣いを感じると共に、柔らかい感触が繊細な刺激を与えられた。
耐えられず、絶頂をしていた。
何かが膣をこじ開けて入ってきた。
まだ処女だったのに激痛はおろか、不思議なことに何の苦痛もなかった。
体が規則的に揺れた。
電流が体を駆け巡り、なんとも言えない感覚に、何も考えられない。
何人も抵抗などする気も起きないであろう、その甘く堪らない感覚に翻弄された。

気が狂いそうだった。


やがて、意識を失った。

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2023/09/13 03:07:30(XaJJ2yzi)
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