※この作品は作者の実体験を基にはしていますが、多少の脚色や
見栄が含まれています。
☆プロローグ☆
俺は、北海道に住む、バツイチフリータのアラフィフおやじ。
お盆時期と台風の予報で配送のバイトは半月の長期休暇。
北海道とはいえ、今年の暑さは尋常じゃなく、車中泊生活にも
限界がきていた。
いつもの寝床である駐車場でぼんやり煙草をふかしていると、
隣のスペースに大学生らしきグループが車を停め、ワイワイ楽し
そうに車内の荷物の整理をしている。テントやバーベキュー用の
コンロ、テーブルにイス…炭に浮き輪…。
彼らはきっと海辺にキャンプにでも行くのだろう。
その様子を眺めながら、俺はため息交じりで独り言を呟く。
「俺も…行くか…。」