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あの夏の夜の邂逅
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:あの夏の夜の邂逅
投稿者: 基司 ◆Q.80yHxspo
1989年(平成元年)8月某日

遡ること34年前の晩夏、夏休みも残り僅かとなった金曜日でした。

この日は両親の結婚記念日と云うこともあり、私は午後二時過ぎくらいから母の家事を手伝っていたのです。

とは言っても、実際は手際の良い母の仕事を見ているだけで、時折調理の残骸をゴミ箱に棄てたり、
出来上がった料理をテーブルに並べるくらいしか役に立てず、それでも母は優しい横顔を覗かせ、終始にこやかな
笑顔を振り撒いていました。

次々に出来上がる料理を所狭しとテーブルの上に並べ終え、最後の後片付けを母と共にやり切ると
『お疲れ様、ちょっとシャワーを浴びて着替えるわね…』と冷凍庫から私の大好きだったアイスクリームを取出した母。、


私はアイスクリームを無心に食べながら、いつしか蝉時雨の鳴き声にまどろみ、振り子時計の音色にふと目覚を覚えると、
後ろ髪をアップにし、浴衣を纏う母の姿があったのです。

『ゴメンね、疲れたのね…』     『うぅん、大丈夫。それより綺麗な浴衣だね…』と思わず口にした私に
照れるように背を向け、替えのエプロンを重ね着ける母から仄かな薔薇の香りが漂うと、リビングから望む外は
茜色に染まる夕昏時へと様変わりしていました。

その後促されるままに早々の入浴を済ませ、私は母と二人で父の帰りを待っていたのですが、それから暫くして
玄関先から大きな声が聞こえ、一瞬母と顔を見合わせ、クスッと笑みを零した先に現れたのは、百貨店の紙袋を手にし、
意気揚々とした父の姿があったのです。

会計事務所に勤めるスポーツマンの父、そして自宅で生け花教室を営む優しい母。私は仲睦まじい両親の愛を一身に受け、
曇り一つない中3の男子へと育っていました。

『お母さん17年間連れ添ってくれてありがとう!そして基司も生まれて来てくれてありがとう…』

毎年変わらない挨拶に笑いが生まれ、入浴を終えた父がテーブルに着けば、いよいよ家族三人の宴の始まり。

珍しく父の晩酌に付き合いビールを口にする母。そして空になったビール瓶を片すのは私の役割で、
そんな母の昂揚した様子を窺い知ると、父は17回目となる結婚記念日のプレゼントを手渡していました。

口角を緩め、無言で微笑む父。プレゼントはベネチアングラスの花瓶で、母の仕事にも役立つ品。
それは母に対する愛敬をも示し、私はそんな父が堪らなく好きでした。

午後の8時過ぎには宴も終わりに近づき、母の手作り料理も余すことなく平らげ、ビールに続きシャンパンの
コルク栓を抜く父は終始にこやかで、和やかな宴は笑い声が絶えず、早めの夕食を済ませた僕は2階の自室に籠もり、
学年末試験に備えた予習復習に取り組みながら、時刻は既に深夜の25:00を過ぎていました。

私は骨安めにウンナンがパーソナリティを務める大好きなラジオ番組を傾聴していたのですが、生温い夜風が
網戸越しの窓から吹き抜け、一瞬嗚咽にも似た声紋が部屋中に浮遊したのです。

(うん?動物の鳴き声)怪訝に思った私はラジオのボリュームを絞り、窓の縁に身を乗り出しながらそっと聞き耳を
立てると、再び夜風に乗った声紋が浮遊し、小動物の嘶きをも連想させる声に耳を研ぎ澄ませば、どことなく人声
にも聞こえ無くも無く、窓辺から約3m下方の軒先を挟み、その真下に両親が眠る寝室があることから、もしや何か
あったのでは?と足音を忍ばせて階下へと降りると、私は両親が眠る寝室の手前まで歩み寄っていたのです。

寝室の襖は夏仕様の葦戸に換えられ、ペンダントライトの灯りと共に漏れ伝わる母の嗚咽に恐れ慄き、
竦んだ両脚もそのままに、私は葦戸の隙間越しに内部の様子を伺っていたのですが、蚊帳が張り巡らされた室内の
手前に半間ほどの高さの衝立が死角を作ると、そこに掛けられた浴衣は数時間前に母が着ていた物で、高鳴る心臓
を押し殺しながら、私は僅かばかり開いた葦戸をそっと押し開け、音も無く這うように忍び寄ったその衝立を盾に、
そっと身を潜めていたのです。

ペンダントライトの灯りが妖しく蠢く父と母の裸体に影を落とす中。肌蹴た浴衣で仰向けに横たわる父の姿が浮かび、
私に背中を向ける母は父の上に馬乗りになり、乳房を揺らしながら苦悶に充ちた喘ぎ声を漏らすと、その結合部から
見え隠れする父の陰茎が朧気に浮かび、母は覗き見る私の存在も知らずに、切なげに喘ぎ続けていました。

その扇情的な光景は裕に30分余り続き、やがてコンドームが被せられた父の陰茎が抜け落ち、母の手によって
呆気なくその被膜が外されると、慣れた手付きで蝶結びに結わえられ、ティッシュの中へと包み置かれていました。


私の心臓が激しく高鳴り続けるさなか、微動だに出来ずにいる私を尻目に、まだ僅かな漲りを残す父の陰茎を手にし、
その四方から伸びをした舌先を滑らせるように這わせると、母はその口腔へと深く咥え込んで見せたのです。

やがて上下に揺らぐ母の頭部がペンダントスタンドの朧気な影に炙り出され、咥えた口許から粘着質な音色を奏でると、
その口許から見え隠れする父の陰茎は妖しく艶めき、卑猥な照かりを放っていました。

そんな光景を息を殺して見守りながら、丸裸のその身に薄い肌掛けで覆い、寝息を立て始めた父にも覆い被せると、
数分後には健やかな寝息を立て始めた母。

私は旋風機の旋回音と父と母が立てる寝息に紛れ、すごすごとその場を後にしていました。

中学校生活最後の夏休みを送るさなか、多感な思春期にあった私も御多分に漏れず、交換日記を交わすクラスメートに
思いを寄せ、自慰での快感も覚知しながら、性に対する知識もある程度は知りながら、目の前で繰り広げられた両親の
セックスを目の当たりにし、何も感じすには居られませんでした。

当時44際だった父はその15年後には脳卒中で逝去し、同い年の母は現在78歳になり、きままな余生を送る身。

2023年(令和5年)7月某日

あれから34年の歳月が流れ、31歳の時には4歳下の妻との結婚も叶い、19歳で女子大生になった長女とヤンチャな
高校生活を送る16歳の長男にも恵まれ、10年前には西東京の片隅に一国一城も構え、今では購入当時の土地評価額も
2.14倍と高騰し、独り暮らしがしてみたいと言う独立心旺盛な娘の願いも叶え、この三連休中には快く送り出しました。

思えば結婚5年後には単身赴任を余儀なくされ、この10年間で3度に渡る単身赴任を重ねながら、行ったり来たりの生活の
繰り返しで、付かず離れずの夫婦であり、家族でもありました。

そんな生活環境でありながら、赴任先での二度に渡る浮気が妻に発覚し、その都度必死に許しを請い、寛容な妻からは
大きな愛で見守られて来た半生。

1.何処で誰と浮気しようと、私の事も同等に愛す事。
2.絶対に家庭を壊さない事を誓い、今の生活レベルを絶対に死守する事。

数年前には妻が用意した誓約書に署名捺印し、甲乙それぞれの紙片を互いの控としていました。

この三連休の最終日を迎え、家族一同揃った中庭でのーデンバーベキューを慣行。

アマゾンでポチった大型のビニールプールに加え、子供たちが幼い頃に使ったプールまでひっぱり出し、
一人暮らしを始めたばかりの長女と、独りきままな隠居生活を送る母も呼び寄せ、一昨年手作りした煉瓦積の
ガーデンコンロに炭火を起こし、ここぞとばかりに家族サービスの腕前を披露していました。

19歳の眩しいビキニ姿に45歳の艶めかしいビキニ姿が加わり、水浴びを愉しむ能天気な母と娘。

その傍らで、お祖母ちゃん子のチビ(長男)は得意の空手の型を披露して見せ、眼を細めて見守る母。

『もうそろそろ同居しないか?』と言う私に、母は今のままが楽だとも言い『こんな日ぐらい泊まってよ!』
と続ける私に従う事も無く、自ら車を呼び、父と過ごした家へとで帰って行った母。

色気づいて来た長女も泊まって行くものと思いきや、あっけらかんと迎えの車を操って来た彼氏の存在を目にし、
きちんと挨拶をしてみせる所作に安心しつつ『こいつと  してるのか…』と思うと複雑な心境でした。

そして空がまだ青白む翌朝、真っ裸になった妻に揺り起こされ、互いの愛情を確かめ合うかのように睦み合い、
思い切り喘いで逝き果てた妻を傍らに、34年前の夏の夜の邂逅を、訳も無く想い返していました。

掛け替えのない自分の人生。  かけ替える事は出来ない家族の存在。 そして巡り逢い、愛した女性たちの存在。

そんな己の人生も、まぁ、悪くはないのかな...。

written by motoshi DATE:2023.7/23




2023.07/




 
2023/07/23 13:30:06(wwtAb8yt)
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