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外人みたいにハードに。
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:外人みたいにハードに。
投稿者: 由紀夫
俺はここ三ヶ月近所の区営のジムに通っている、最初はちょっとしたストレス発散だった、一日中パソコンの前で座っているのは余りにも不健康だしネットで調べたら座りっぱなしは早死にするらしい、26才で心配する事じゃないが、学生の頃から比べたら脂肪もついて体力だって落ちている。
 それに目の保養にもなる、スポーツレギンスに下半身を包んだ女たち、鍛え上げた大きな重力に打ち勝ったお尻を見てくださいと言わんばかりに俺の目の前で柔軟やランニングマシンで日本人離れした尻を見せつけてくる。
 スクワットに後ろに脚を上げる動作がその尻を作っていることは知っている、それに食事のコントロールもいるだろうし、プロテインだって飲んでいるだろう、鏡越しに自分のかなり変化した体を確認しながらダンベルを扱うふりしながら、女の尻を盗み見る、ムラムラと性欲が燃え上がって来たのを重いダンベルをカールすることで中和する、以前はダラダラと毎晩してた自慰も控えて、性欲すらもこのハードな筋トレに昇華させることを選んだのだ。
 映画のスリーハンドレッド2を観た影響から、外人もののポルノにハマった、美しくて強い女たち彼女たちの見せるセックスは男性と対等、いやそれ以上にとても激しく犯されているのに、それじゃなきゃ感じれないと言わんばかりに狂う姿に、今まで付き合ってきた女にはこんなセックスするのはいなかったし、自分だって求めなかったな。
 先に結論言えば、俺がねチラチラ盗み見て、それを力に変えていたのは女にはバレバレだったんだ、その後も目が何度かあった、そして休憩用のベンチでプロテインを飲んでいると女が話しかけてきた、今夜は週に一度のチートデーなのに彼氏が急用で来れなくなったから、せっかく下準備した料理が無駄になるから、そんな理由で彼女のマンションに来ることになった。
 人間は毎日永遠に節制し続けることはできない、ハードに自分を追い込んでるほど、週に一度何でも食べて良い日を作ってご褒美を自分にあげる。 
 「私は梨香、ジムでたまに見かけるよね、由紀夫くんね、年齢は内緒、けっこう上だもん(笑) 彼はね会社の近くだったりほらあの有名なゴールドね。」 ゴールドジムか、俺からするともうあそこまでいくと宗教だ、若い頃のシュワルツェネッガーや刃牙のオリバになりたいってどう思う? 
 梨香さんはさっきの発言から考えると30才を越えてるのかもしれない。 運動しやすく髪を乾かす時間がアホらしいってベリーショートの刈り上げで、美人とか可愛いではない強い顔立ちは男性っぽいって言ってしまうと失礼だな、適当な表現が浮かばない、キリッとした整った顔なのは間違いない。
 1LDKの部屋はいわゆる女子っぽさは感じられない、もしも部屋に入ったらピンクでまとめられてたらそれはそっちのほうが怖いとは思うけれど、机の上に小さなサボテンがズラッと並んでるのを女子っぽいと受け取るかどうかは各自の判断で、さっぱりした性格で口調も男っぽい、それにだいぶお姉さんだと思うと気が楽だった。
 「すいません先に謝っておきます、梨香さんのその、見ながらですねそれを力に変えてトレーニングしちゃいまして。 言い訳すると今ってけっこう多いですよねスポーツ用のピッタリした。」
 遠回しに一応謝罪はしておかないと、彼氏のために用意したであろう料理を食べながら、申し訳ない感情でいっぱいになったし、酒も控えていたから最初の缶ビールでもうけっこう酔ってきた、試してもらいたい毎日飲んだり吸ったりしてるのを2週間止めてから復活させた時の感じ、入院経験がある人にはわかってもらえると思うけれど、劇薬にすら思えるから一度試してみることを薦めるよ。
 「いいのよ、他の子はわからないけど私は見られてるのわかっていて、それを力に変えて少しでも重いウェイトが上がったらそれで嬉しいもの、だってさあせっかく頑張って鍛えてるんだもん、もしかしてまた見たい?」
 更衣室から出てきた時にはスキニーのカラージンズ姿だった、よく伸びる素材なのだろう明るいブルーがとてもお似合いだった、それをちょっと待っていてとこちらの返事を待たないでいなくなると、灰色のスパッツ姿になって戻ってきた、見てもかまわないって言われると逆に見れないものだ。
 「座り仕事なんで、最初はストレス発散で。」 俺はジムに通ってる理由を話すことにした、とりあえず話すことが思いつかない、それにやりたいって気持ちがだいぶ心の中で大きくなってきてはいたが、もしかしたら彼氏が突然来るかもしれないなと思えば耐えられる、はずだった。
 「えー由紀夫くんさ、その外人の凄いのってどんなやつ、見たい見たい。」 不思議なもんで彼氏さんいるし別に知り合えただけでも、いい友達になれて、お尻を公認で見れるだけでも御の字って考えたら自分の性癖を知ってもらうのにそれほど抵抗がなかった、5才は確実に年下だって甘えも大きかったように思う。
 彼女のノートパソコンで再生すると、最初の数十秒のダイジェストで停止ボタンが押されてしまった、気持ちはとてもわかる、自分だけで見るものなんだと気がついた瞬間だった、彼女と前戯や研究で見るのならまだしも、この状況なのだから、俺はとぼけた感じで無かったことにしようって決めた、それにとてもいい感じに酔いも廻ってきたし潮時だと感じて帰ろうとした。
 「ちょっと待って、君の秘密だけ知ってしまったのは対等じゃないもの、私のはこれ。」
パソコンの画面にスライドショーが写る、梨香さんはとても可愛い女の人と二人で写っている、ヒップホップのダンスステージ、旅行先、遊園地、その子の誕生日のケーキ、、、。
 「彼女のことが大好きで、性的な関係は無かったわ、私はしたかったけど彼女はそういう気が無いのは薄々感じてたし、ねえ櫻坂46って知ってる、元々欅坂だった、この曲のミュージックビデオ観て欲しいの。」
 偶然の答え 7分近いその曲は前後にドラマパートがついている、センターのショートヘアの女の子はクラスメイトの髪の長い子を好きになってしまって、友達のその先を求めて拒絶されて、そして街を出る事を決意する。
 「彼女ね素敵な彼氏が出来てね、今度結婚するのよ自分の事みたいに、ちがう自分のことよりも絶対に嬉しいの、嬉しいんだけど、男に産まれてたらって。」
 泣くのを我慢しながら冷蔵庫からケーキの箱を持ってきた。 中からはその子が好きなイチゴのショートケーキがホールで しかも誕生日のプレート、29才のその子のバースデー。
 「ごめん変なことにつきあわせちゃって、彼氏が来るのは嘘、っていうか彼氏なんていないよ、でも男性経験はあるんだからね、何度もこのままじゃいけないって、親は結婚して孫の顔が見たいって無邪気に言うわ。」
 二人でスプーンを持って円の逆側から白いクリームの壁を壊し始めた、これが本当のチートデーだ、カロリーは計算しなくたってとんでも無いことになるだろう。 赤ワインは全くあわなかった、ウイスキーはかなりいいマリアージュだ、きっと後で胸焼けして大変だろうな、いや吐いてしまうかもしれない、でももうそんな事はどうでもいいんだ、お皿の上に何も無くなった時には俺はもうウイスキーでやられていたし、気持ち悪くてすぐにトイレに駆け込んだ、背中を擦ってくれる彼女もついでにもらいゲロをした。 そして気がついた時にはベッドで朝を迎えていた、そのまま寝てしまったみたいだ、フローリングの上で家主は毛布にくるまって寝ている、申し訳ないを通り越して反省したいところだけど頭が痛い、二日酔いなんていつぶりだろう、キッチンにいって冷蔵庫の中からミネラルウォーターを取り出していっきに流し込む、彼女も起き出してきた、まだ気持ち悪いとぶつぶつ言っている。
 僕たちが動画のような激しいセックスをしたのは数日後の夜だった、体調を完璧に整えてそして梨香さんの安全日、僕も性病の検査を受けてきたもちろん問題なし、だって病気になりそうな事をもう一年もしていないのだから。
 彼女の感想を最期に
 「野生の動物に戻った感じよね、人間ってさ野生から離れすぎたのね、私だってイレギュラーな存在でしょう、男性に恋はしない、でも子供を産むことは出来るし育てることだって、結婚って制度が無かったら由紀夫くんの子供を産んでもかまわない、少しは手伝ってとは思うけど、新しくパートナー見つけてその子と一緒に育てればいいし、どれくらい父性の欠如って問題になるのかしら、昔のお父さんってさ威張ってるだけであんま子育てに関わらなかったよね。」
 明日も夜にジムで会うことを約束して家路についた、父親になるってどんな気持ちなのだろうかって、ふと夜空の星を見上げながら考えた。


 
2023/06/27 08:10:57(TSEwUaco)
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