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だれにもいえない・・・
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:だれにもいえない・・・
投稿者: むれ のりこ ◆b/ERinHLaY
日曜日のことである。親友の翔子が、
「美味しいチェリーパイの店を見つけたから、
御茶ノ水に出てこない?」
と、誘ってくれた。
アップル、レモン、レーズンにアプリコット、
フルーツパイに目がないのりこは親友の誘いに小躍りした。
 ただ、ひとつ心残りがある。今日は彼氏のトキオがデート
に誘ってくれるはずの日だ。
「時間は決めてない。電話するから待ってろ」
と、だけ告げられた。そのため、のりこは朝から、トキオ
の電話を待っていた。
 そうこうするうちにもう午後2時である。自分勝手なトキオ
のことだ、デートのすっぽかしはいつもの事である。そんな
煩悶の中ののりこに親友から誘いがあったのだ、のりこは
束の間、迷った。
(どうしようかな?トキオ君は今日、電話呉れるかわからない
し・・・。チェリーパイかぁ・・・)
人と好物を天秤に掛ける、普通はのりこもそんなことはしない
のだけれど、彼氏のトキオと一緒に居るよりも、翔子と
あれこれおしゃべりをしていた方が愉しい気がする。それに、
何といっても、トキオの連絡には待ちくたびれた。
(いいや、トキオ君の方は。だって、何時連絡あるかわからない
もん。・・・でも、一応、デートの用意していくかぁ・・・)
のりこはソアリークのネイビーブルー地ワンピースを身に付け、
翔子と待ち合わせの御茶ノ水駅に向かった。
2016/09/27 16:35:51(nCDIDFqa)
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