夏子と結衣と俺は幼馴染だった。
小学生の時に出会い「三人ともずっと一緒だよ!」といってから中学、高校とずっと三人一緒だった。
高校二年生、学期末テストが午前で終わり帰ろうとしていると夏子に呼ばれた。
皆テストが終わり遊ぶために帰っており、教室には夏子と俺だけがいた。
他愛もない話をしてから ふと、何故呼んだのかと聞いてみた。
「付き合ってください。」
唐突に夏子から告白された俺は驚いてなにも言えなかった。
だがすぐに意識を取り戻し、「俺もずっと夏子のこと好きだったんだ。告白嬉しいよ、幼馴染じゃなくてこれからはカレカノになろう。」
泣きそうな顔でよかった~と言う夏子をみて笑っていると、掃除ロッカーがバンッと鳴り中から結衣がでてきた。「お前なんでそんなとこいるんだよ!?」
「いや~もし夏子の告白断ったら殴ってやろうかと思ってね~」 「……」
こうして俺と夏子の幸せなヒビが始まった。
この時俺はまだ気づいてなかった。
この時の告白から三人の間のヒビができてしまったということを。