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玩具
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:玩具
投稿者: くろ
テレビの画面の中でイルカが優雅に泳いでいる。
次に魚の群れ、ダイバーの遊泳、次々と映像は切れ変わっていくが…観るでもなく、ただ画面を眺めていた。
唇にくわえた煙草から一筋の煙りが立ち上り、灰がこぼれ堕ちた。

季節はとうに秋。もうこんな生活になって数ヶ月が経過していた。
医者からは欝病だと診断されている。
3つ年下の妻も離れていった。
思えばあれが前兆だったのだろう。
なんの変てつもないいつもの朝、通勤中の電車の中で過呼吸になり職場に行けなくなったのだ。

妻の付き添いで病院へ行き、処方された薬を服用した。
カウセリングにも通った。
病状は一進一退を繰り返し、先が見えない日々が続くと職場から戦力外通告を宣告された。
某役者のエリートから無職の病人、まったく笑えない。

まだ30手前だというのに夜のほうは駄目だった。
可能なのだが感じ難いというのとは違うが射精に至らないのだ。
医者は薬の影響は無いというのだが、人の声はまるで水中で聞いているような感覚がしている。
あらゆる感情が麻痺しているような奇妙さが影のように付きまとい喜色悪い。考えるという作業がひどく難しい。
どうにもならなかった。
妻が出ていってからは脱け殻のようである。
今日も貯金を切り崩し弁当を機械のように食べ、真っ暗な部屋の中でただテレビの画面を眺めているのだった。


早朝、仕方なく食料品を買うためにコンビニへいこうと外にでた。
歩いて五分も掛からない距離だ。
後ろから車が近づいてきたのはわかっていたが、その車が自分のすぐ横で停止した。黒塗りのセダンだった。
助手席からきちんとス-ツを着た男…40代のどこかだろう…が降りてきた。目付きが鋭い。
無言で後部席のドアを開けると有無を言わせず押し込まれ、目隠しをされるとすぐに発車させた…。

今更どうなろうとどうでもいい。ただ薬の影響なのか頭が重かった。

どこかの建物の部屋に通され、酷く柔らかく座り心地の悪いソフィアに座っていた。
どのくらい移動したのだろう、時間の経過が把握できない。

目隠しを解かれると目の前には初老の男がいた。
作ったような笑顔を浮かべていたが目が笑ってていない。

「手荒な真似を許してもらいたい、こういう者です」

差し出された名刺を信じるならば政府の人間らしい。
現実感がない。

「貴方のことは調べさせてもらいました、実は協力して頂きたいことがあるんだが…」

話しの内容もまるで現実感がない。
話しの途中で一人の女性が現れ、男の隣に座った。
パリッとした濃紺のピンストライプのパンツス-ツを身に付けていた。
何かトレーニングをしているのだろう、太ももから形の良いヒップへとしなやかな筋肉を纏っている。
目鼻立ちははっきりしていてるが、こちらに向ける視線は冷たい。
年下なのか年上なのか年齢がわからない。

男の話から理解したのは要は「情夫になれ」ということだ。

女が見た目からキャリアウ-マンなのは分かったが、重要な人物らしい。
ただ脳疾患者である。
人格の問題はないが性欲の制御が困難。
あらゆる手を尽くすが最終的に生物的な対処法でしか能力を保つ方法がない。
このことは限られた人間だけが承知している。
今まで幾人の男がいたが皆途中でリタイア、或いは末梢されたと…

末梢?

最後に他言無用を約束させられた。

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2014/02/27 08:34:36(XD9BGhU.)
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