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1:明日への道
投稿者:
理絵
腹を満たすと,することがなくなった。
夜の街を歩いた。 目線の向こうに公園があった。少し休もうと足を進めると,暗がりから派手な女がすり寄ってきた。 「ねぇ,ちょっと遊ばない?いいでしょ?」 無言で頷くと,こっちだというように歩きだした。 後に続くと,公園の隣がラブホテルだった。 「前金これだよ,サ-ビス有りだとこれ」 と指の本数がふえる。金を渡すと,共にシャワ-を浴びた。 女は40前後だろうか。年齢のわりには見事な身体だった。 「フフッ,いい体でしょ?これでも昔はモデルだったんだから。今でも手入れは欠かせないのよ。商売だからさ」 ベッドに移った。 張りのある乳房を掴んだ。 指のすき間から柔らかい肉がはみ出す。 「ねぇ,痛いのは無しだよ」 構わず揉み,乳首を吸った。 女が俺を口に含んだ。先端や首の部分を舐め,激しく首を前後にしたかと思うと,スクリュ-のようにしたり,音をたてて吸引したり,多彩な技を使った。 「お兄さん強いね,普通はこの辺で,みんなイッちゃうのに」 女が上に股がると,俺が女の中に飲み込まれていった。 女の中は温かく,うねるように動きながら,強弱をつけて絞めるのだった。 女はまるで,自分の技を誇るように,多彩に腰を使いながら微笑んでいた。 「どうお?気持ちいい?我慢しなくても,いいのよ」 足りなかった。 女を下にした。 鈍感なのだから,簡単にはいかない。 動いた。ただ動き続けた。 体から汗がにじみだす。 この頃には女の顔から,余裕の笑みは消えていた。 顎から汗が滴り落ちる。女は口で呼吸を余儀なくされている。 「ねぇ,まだなの?早くしてくれない?」 俺には自分の呼吸音しか聞こえていなかった。 俺は別の世界にいた。俺は駅伝の練習のために,走っていた。 まだ走りはじめたばかりだ。 息を整えろ。リズムをとれ。前を向いて,走ることだけを考えろ。 俺は走っていた。疲れも,体の暑さも,息の苦しささえも心地よかった。 俺は動き続けた(走り続けた) 意識が現実と時々,交錯した。 女がなにかを叫んでいる。 背中に爪を食い込ませる。 全身から汗が噴き出している。 まだだ。ゴ-ルはまだだ。気合いをいれろ!
2008/08/17 03:06:16(JeYxa7hW)
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