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Pink Hazard
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:Pink Hazard
『…ココが今日から僕が働く研究所か…』
 自分で言うのも何だけど飛び級で大学院のカリキュラムをかなり優秀な成績で卒業した僕は研究実績を買われこの施設への配属が決まった。
 21世紀後半、資源を持たぬこの国は優秀な人材を育成し、少ない面積で豊富な収穫を得て海外からの輸入に頼ら無くても良い環境を造るのが急務とされた。
 これまで狭い国土や日和見主義な政治家などの愚行により世界的な立場は弱く、かつて世界的な戦争に負けた事により軍事力も持たない牙を抜かれた家畜動物と同じだった。
『これからは僕達が何とかしなきゃならないんだ』
 その想いを胸に研究機関への配属を希望し、辞令を承けたのがこの施設だった。


【麻津度化学生物研究所】
 ゲート前のプレートにはそう刻まれている。
『うん、間違いない…』
 果して自分がどれだけ役立てるか不安もあったが、それ以上にあの学院長が指令書を手渡す時の歯切れの悪い口調と周りの先生や同期の学生が遠巻きにコソコソ話しているのが気になっていた。
ジロリ…
 門扉の受付に居る警備員が不審者を見る様な目で睨んでいる。
『お早うございます。今日から配属になりま…』
 辞令書と身分証明書を見せると電話確認の後、無言で親指を横に振った。通って良いと言う事らしい。
『あ…有難うございます』
 明らかに僕を訝しむ表情…刺す様な視線……あまり歓迎されていないのは確かだった。


『さて、所長室は何処だろう…』
 研究所と言ってもあまり大きくはない。少し立派な社員寮程度、本当にこんな所で大丈夫なのだろうかと不安すら感じてしまう。
「んしょ…んしょ…」
『あ、丁度良い、あの眼鏡の娘に聞いてみ…無い方が良い気がするな…』
 見れば僅かなティーセットを大きなトレイに乗せてズレる器のバランスをとりながらフラフラと歩いている。
(ヤバイ…天然系ドジっ娘な気がする)
「ヒ…ヒ…ああ…キャアッ!?」
ズルッ…
(何も無い所で転んだーッ!)
カシャカシャカシャ…
 咄嗟に飛び出した僕は大道芸人の様に宙に散蒔かれた茶器を集めきった。
『フゥ…危なか…ッ!?』
「はぅ~痛いのですよ~」
 床に這い着くばり腕をWに曲げてティーセットを支える僕の前に広がる青い海と白い波……な訳無いッ!パンツ、ストライプのパンツ!正確には眼鏡ドジっ娘の股間、見事これ以上無い程にM字開脚された乙女の最重要機密ッ!
「イ…イ…イヤァーッ!!」
 パトランプの様に耳まで真っ赤にした彼女が発した悲鳴のサイレンが所内全てに響く。
ドタドタドタ…
「どうしたの?マリリンッ!?」
「何事ですか?スパイ?バイオハザード?それともゴキブリーッ!?」
 錯乱したこの娘に話は通じないだろう…っていうかバイオハザードとゴキブリが同等?
 思わずティーセットを眼鏡っ娘に押し付けてその場から走り出してしまった。
「逃がすかーッ!」
ダンッ!
ヴィー!ヴィー!
 鳴り響く本当のサイレン、次々と外に続く窓や扉全てに分厚い金属製のシャッターが降りて来る。
 
「あら?麻津度さん家、またサイレンが鳴ってるわ。今度もゴキブリが出たのかしら?」
 通り掛かった主婦が警備員に会釈をする。どうやら日常茶飯事らしい。
「大変ですねぇ」
 主婦の同情に警備員はヤレヤレといった感じで掌をあげた。
 
「待てーッ!変質者ー!」
『誰が変質者かー!?』
 全く取り付く島が無い。この程度の建物では直ぐに追い詰められてしまう、僕は最上階のある扉に飛び込んだ。
『ハァ…ハァ…』
 壁一面に書籍やファイル、DVD-ROMが並んだ色気の全く無い部屋、何だここは?
「やぁ、君が騒ぎの原因かい?お陰で暗くて適わんよ」
 落ち着いた深みのある威厳に満ちた声。
『あ…ハイ、みたいですね…。僕は今日から配属され…』
パンパン…パタパタパタ…
(・・・無い?)
 ポケットに入れておいた筈の辞令書が無い!
「パントマイム芸人を喚んだ覚えは無いが?」
「所長ーッ!!」
バンッ!
 勢いよく開かれた扉の向こうに鬼の様な形相の女の子達、それぞれに得物を持って睨んでいる。
「所長、離れて下さい。ソイツ痴漢ですッ!」
「…そうなのかね?」
『違いますよ、俺は今日付けでこちらに配属になった…』
 しまった…辞令書が無ければ証明出来ない…。
「あ…あの、みな…みな…」
 一番後ろでさっきのドジっ娘がアウアウしている。そうだあの娘に…。
『ちょ…君からも言ってくれよ』
「あ…あのその方は、わ…私のスカートの中に頭を突っ込んで…その…は、恥ずかしい~ッ///」
「ヤッパリ痴漢じゃないのーッ!」
 選択肢間違えたーッ!!
「覚悟ーッ!!」
バキッ!!
 
 
「ウム、間違いない。君が連絡のあった新入…おや、寝るのが趣味かね?」
『もっと早く気付いて…』

・・・・

「では、改めて紹介しよう。新人研究員で痴漢芸人の真哉君だ」
『違いますよ、痴漢でも芸人でもありません』
「何だ、違うのかね…」
 心底残念そうな顔ですね…。
「フム…仕方が無いからこちらも自己紹介だけでもしておくか…」
 仕方が無いってナニ?どういう事?
「まずは、左から…毬花君、緊急事態対応と主にお茶くみ担当だ」
「あ…ぁの…ァゥァゥ…」
 緊急事態を引き起こすって意味じゃないよな…。
「そして次が安全監理担当の…」
「明日奈だ…帰れ!」
 僕を撲った乱暴なヤツだ。いきなり帰れかよ!?
「その隣が薬事および微生物担当の…」
「ククク…カレン…」
 怖ッ!?目っ茶怖ッ!絶対ヤバイ薬作ってるよコイツ…。
「そして…その他大勢のオペレーター達だ」
ドドド…ッ
「ちょ…酷いですよ所長!」
「私達もちゃんと紹介してくださいよ~」
 後ろに陣取っていた娘達が一斉にコケてブーイングをかましている。
「煩いね、大人の事情なのだよ。文句はタヌキにでも言いたまえ」
 大人の事情…?誰か技量の足りないヤツでも居るのか?
       ∧∧
《…ブッΣφ(゚ε゚;←タヌキ》
 
 ン…今、何か居たか…?まぁ…イイや。
「オホン…そして最後に私が所長のクリストファー・トリステインだ。今まで女所帯でな、男に免疫が無いんだ。赦してくれたまえ」
 ク…クリ…トリ…何だって?
「明日奈君頼む…」
バキッ!
『何故撲られたんでしょう?』
「何かとても失礼な事を考えられた気がしたんでね」

・・・・

「とまぁ、これで自己紹介は終わりだ、パンツ嗅い太郎君」
 そんな名前の奴が居るかい!自己紹介が台無しだよ。
 いい加減ツッコミ疲れてきた。
「それでは所内を案内させよう。明日奈君頼む」
ヒュン…
 また木刀が振り下ろされたがギリギリ躱す事が出来た。
「…チッ」
 な…何考えてんだコイツ…?
「スマン、ちょっとしたミスだ」
 今、チッ…って言ったよね?ミスって斬り損ねたって意味か?ほんと大丈夫かこの研究所。
「先に言っておくが女子更衣室や女子トイレと女風呂、あとプライベイトルームには案内しないからな」
『頼んでません。ただし男子トイレと男風呂は案内して欲しい、生活に必要だからね』

ピッ…

 エレベーターを通り過ぎ階段で1階まで降りる。というかエレベーター有ったんだ、気付かなかった。
『何で階段で1階まで?その間の階は案内してくれないのか』
「地上から上は所員の居住スペースだ。案内する必要は無い…ましてや男なんぞと狭い密室に入れるものか」
『必要無い…って僕はどうするんだ?』
「庭にテントでも張って寝ろ、同棲してると思われるのは不愉快だ」
 無茶苦茶だな…どんだけ男嫌いなんだよ。

「ここが研究棟だ」
 流石に地下数百メートルまで徒歩では行く気にはなれなかったのだろう。エレベーターは一人ずつ乗って降りる事になった。僕が到着すると待っていた明日奈がエレベーターの中をファブっているがスルーしよう。
 幾つもの堅牢な鉄扉とセキュリティをくぐり、漸くある扉の前に辿り着いた。

「ここで着衣を脱ぐんだ」
 ハイ?何ですかイキナリ?俺が困惑していると少しイラついた口調で喋った。
「何を考えている、馬鹿か貴様は!身体に付着した菌を滅する為に服を脱いでロッカーに入れる場所だと言っているのだ」
 ああ、成る程…。で指示通りにズボンを脱ぐと顔を真っ赤にした明日奈にまた木刀で撲られた。スミマセン、今のは配慮が足りませんでした。
「今日は案内だけだ、脱がんでいい!変質者な上に露出狂か貴様!?」
《…チェ》
 微かにスピーカーから声が洩れた。
「貴様等も何を覗いているか!」
 所内の各所に監視カメラが設置されていて、声の主はさっきのオペレーターの娘達の様だ。ゆ…油断出来ないな…。


「と…いう事だがまぁ当面は毬花の補佐をして貰う事になるがね」
『緊急事態を引き起こせば良いのですか?』
「馬鹿者!起こさない様に命懸けで阻止しろと言っているのだ」
 あ…やっぱり起こしてるんだ…しかも生命の危機に関わる様なのを…。

・・・・・

 と、いう様な日々が続いて1ヶ月もすると研究所の皆とも結構打ち解けてきた(明日奈以外は)。僕が使う滅菌ポッドには明日奈が貼った危険物もしくは汚染物シールが付いているから間違えずに済むが、一部の所員が[敢えて]間違おうとするらしく、明日奈は終始不機嫌だった。

『ハイ、お茶が入りましたよ』
 一人一人にプラカップを手渡していく。万一を考え、直ぐに消却処分する為だが何とも味気の無い。尤もガラスや陶器だと割る人が居るので仕方が無い。
「ウム、美味い。なかなか良い香りではないか、結構良い茶葉を使ったのではないかね」
 クリス所長が立ち上る香りを愉しみ、一口含む。手で扇いで確かめる仕草は戴けないが化学者の癖なんだろう。
『ハイ、先日の休みの際にオレンジペコの良品を見付けたので購入してみました。本当はスコーンやショートブレッドを出したいのですが、結構カロリーとかありますから邪道ながら金平糖です』
「砂糖要らない…ククク」
「ム…確かにこれだと紅茶の風味を損なう事も無く、見た目にも愉しめる。だがしかし…」
 明日奈は僕の功績はあまり認めたく無い様だ。

2011/10/24 00:00:33(obTWDcHd)
7
投稿者: たんたんタヌキの○○
くべさん、お読み頂き有難うございます
まだまだ稚拙ですがお楽しみ頂けたなら幸いです。
あと、
近親板5~9P、調教板9P位にも私の話がありますのでお目汚しかもですがご一読ください
m(__)m
11/10/26 00:34 (K5t2qpjI)
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