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インターネットの女1
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:インターネットの女1
投稿者: 影法師
「明日から出張だって・・?」
同期入社の太田がタバコを一本抜き出し、それを口に咥えながら私の方に歩
み寄り、話しかけて来た。
「嗚呼、急な話で参るよ、課長に頼まれちゃな・・断れないし・・」
「大阪か、最近ご無沙汰だな・・変わって俺が行きたいくらいだな・・。」
「それも・・3日間だってさ・・。」
「2晩か? 呑まないお前じゃ夜がチョット退屈そうだな。」
私が酒を飲まない事は社内でもかなり知られていた。
「テレビでも見て過ごすさ。」
「泊まりはどこ?」
「Hホテルを予約したと庶務の木島さんから聞いてきた。」
「アソコは・・確かネットが出来たな・・、テレビよりかマシかも。」
「インターネットか? あまり興味ないな、そう言うのは。」
「やると結構ハマルよ。 そうか・・お前あまりパソコン得意じゃなかった
な。ここだけの話だけど、俺なんか残業の時時々遊ばせてもらうよ。チャッ
トとか・・それとアダルトかな。」
彼のその言葉が、その時妙に頭の中に残った。


「明日から急な出張が入ったよ。」
家に帰ると早速妻の沙織にその事を話した。
「明日からですか? それは又急ね。」
沙織は自分から言うのも変だが、実に良く出来た妻だと思う。
友人の紹介で見合いをし、その人柄に引かれて結婚をした。
家庭的で、しかも一人娘の美咲の世話も良くしている。
9才になる美咲は生まれつき難病を抱えている。
そんな娘の面倒を妻一人に押し付けている様で、何時も済まないと思っては
いた。
一度、その病気で美咲が死に掛けた事があった。なんとか大手術で乗り切っ
たものの、その時も愚痴一つ言わずに家庭を支えてくれた。
私には過ぎた妻だと思っている。定年後のは精々妻孝行をしてやらなくて
は・・こんな事を最近考えるようになったのも、妻に対する私の感謝の表れ
と自身納得していた。
『美咲の具合はどうなんだ・・?」
妻に何気なく尋ねてみた。
「実は・・今日学校で発作が出て・・早退させて来たの。」
「まだダメか・・治ってはいないのかな? 最近発作が出ていなかったので
少しは安心していたんだが・・。」
「仕方ないは、早々手術と言う訳にいかないもの。」
「そうだよな。あの年で手術漬けは可哀想だよな。」
この話題になるとどうしても暗くなってしまうのは仕方のない事だった。
「旅行の支度しておきますけど、何か特別に用意しておくものあります?」
妻は私が食事をしている間に、旅行バックに明日の準備をはじめてくれてい
た。
2007/07/23 01:35:10(cB0J6TzK)
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