私『アカン!約束や!それが出来ひんのやったら、今日で終わりや』
M子『だって…、ヤダ…』
私『どっちやな?』
M子『うぅっ…、約束する…、でも…』
私『もう泣くな』
M子『万さん』
もう収拾が付かなくなってきていた。
私『汚い顔(笑)』
手を添え、M子の顔上げた
M子『いいもん…、汚くて…』
私『オレが嫌!もう泣くな』
M子『だって…』
私『だってやあらへん!顔洗って来い』
トイレへ促した。
ヨロヨロと立ち上がり、顔を隠し、トイレへと立ったM子。
【1年かぁ…】
過ごした時間は、短い。
だが、内容は、かなり濃く、夫婦に近い関係だったような気がした。
残りの約1ヵ月を二人だけで過ごせるように考えていた。
そう、E子の存在がある。
かなり溝が深まってはいたが、まだ別れたワケではない。
M子との時間の為に、理由付けを考えていた。
M子『ゴメンね』
戻ってきたM子を見ると、化粧を落とし、リップだけを塗ったスッピンに髪をポニーテールに束ねていた。
私『おや!可愛い人が(笑)』
M子『でしょ?』
元々、童顔だったので、スッピンだと、若く見られていた。
私『さっきの汚い顔をした人はどちらへ?』
M子『知りません!』
私『(笑)』
M子『意地悪!』
少し落ち着いたような、M子。
それから、飲み直し、普段と変わらぬ時間が過ぎ、帰宅した。
そして、翌日、E子には、仕事の都合で、通勤を考え、実家へ一時帰宅すると説明をした。
M子には、何も告げていなかったので、帰宅した時、私が居るのに驚いていた。
M子『何で?大丈夫なの?』
私『いらん心配せんでエエ』
M子『E子ちゃんは?』私『エエから!今日から、毎日ここへ帰ってくるから』
M子『へっ?何で?どうして?』
混乱しているM子に、経緯を説明した。
M子『ありがと』
遠慮がちに、しかし、嬉しさを隠すように、抱き付いてきた。
私『暫く、T美も呼ぶな。二人だけで過ごすからな』
M子『うん』
力いっぱい抱き締めてくる。
私『あっ、次の休みに買い物行くしな』
M子『どこへ?』
私『内緒(笑)』
残り1ヵ月を夫婦として過ごしてやると決めた。
きっと、別れが辛くなる。
だが、それ以上に、浮気相手として我慢をしてくれた上、何一つ文句を言わず身の回りの世話をしてくれたM子に、恩返しと、敬意を払いたかった。
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