それから、3日後。
約束の土曜日。
昼休みに、昼休憩へ行くE子と遭遇した。
E子『今日、大丈夫?』私『たぶん』
E子『たぶん?』
私『業者の都合で、遅くなるかも』
E子『私は、大丈夫やし』
私『判った。夕方に判るし、後で』
E子『うん。明日は?』
私『休み』
E子『良かった』
確認程度の話をし、その場を離れ、お互い昼休憩に入った。
夕方。
勤務時間が終わり、着替えを終えたE子が、院内を何食わぬ顔で、ウロウロと私を探していた。
私を見付けると
E子『何時に終わる?』私『後1時間くらいかな』
E子『じゃあ、〇〇の居酒屋で待ってる。判る?』
私『知ってる。行った事あるし。終わったら、すぐ行くわ』
E子『うん!待ってるね』
可愛い笑顔で、小さく手を振り歩いて行った。
が、思いのほか、業者が手間取り、手伝って何とか終わったのが約束の時間を1時間程過ぎていた。
当時、携帯電話が今ほど普及していない時代。
直接連絡するのは、不可能。
諦め半分で、急いで約束の居酒屋に向かった。
到着して、待ち合わせと店員に伝えると、席へ案内してくれた。
そこは、洋風居酒屋で、当時では珍しい個室風の造りになっており、掘り炬燵というミスマッチが人気を得た店だった。
小さな個室に、少し顔が赤くなっている感のE子が、ちょこんと座り、何かの雑誌を見ていた。
E子『遅い!』
私『すまんすまん』
E子『来んかと思って心配したやん…』
私『ちょっと手間取ってな…。ゴメンな』
E子『来てくれたからエエよ。何飲む?』
私『生。何か食べたんか?』
E子『枝豆だけ。お腹空いたぁ~』
私『さよか(笑)ほな、食べよか』
二人でメニューを見ながら、数品を頼み、ようやくデートがスタートした。
私が行くまでに、ビールを2杯程飲んでいたE子は、上機嫌だった。
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