なんとなく落ち着かず、こっちから真知子に電話する。
2~3度かけ直しても出ない。
うん?
その晩、電話があった。
「なあに あなた」
「いやちょっと 真知子の声が聞きたかっただけ
それだけ」
「あーん 私のあの時の声が 聞きたいの
わかるわかる このところ逢ってないしね」
突拍子もない真知子の反応、そこへいくか?
「まあそうだね」という事で、1日おいて逢うことにした。
この日の真知子はスカート姿、なんとなく今の流れには合わない格好。
タンスの中から古いものを出してきたという感じ。
お昼を食べ、いつものホテル。
部屋に入り、二人してソファーへ座り込む。
私の腕に腕を絡め「なんとなく 疲れちゃったぁ」と言う。
「こないだ 何かあったの?
すぐに電話に 出れなくて」と言うと
「うん ちょっとね」と、いつもの真知子にはない返事。
なんか おかしい。
「真知子 なんか おかしくない」
「おかしくない
お風呂に入りましょうか」と言うが、まだ風呂には湯を張ってない。
私が浴室へ湯を張りに、その間に真知子はホテルの部屋着に着替えていた。
「さあ あなたも 着替えましょう」と私の着ている物に手を掛ける。
パンツ1枚になって、部屋着を着せられる。
また、ソファーへ。
「今日の真知子は おかしい」
「見破られたか
ちょっと 心配事が・・・・・」と、途中で止める。
志津江との事がバレたかな。
「風呂の中で 話そうか」と言って浴室へ向かう。
真知子は二歩も三歩も遅れてついてくる。
風呂へ入る時も、またタオルで前を隠している。
「隠すことなんか ないじゃないか」
「・・・・ええ・・・・・」
「おいで」と傍へ来るように言う。
体に湯を掛け、それもなるべく裸を私に見せないようにして、湯を掛け風呂に入ってきた。
志津江のことではないな、真知子自身のことだ。
「相変わらず いいお乳だなぁ
吸ってもいいか」
「はい」とは言うが、いつもだと乳房を見せつけるようにするのだが、そう言う仕草もない。
年の割にはまだ張りが残っている乳房を鷲掴みにする。
「いたぁーい あなた
あなた 痛い」
真知子が私の顔を見る。
うん? 泣いている?
「真知子 何かあったのか」
その途端真知子は私に抱き付いてきた。
それもおいおいと泣きながら。
「すみません すみません あなた」と言いながら。
何か複雑なことがあったらしいので、いったん風呂を出て部屋着を着てソファーに座り直す。
「あなた 怒らないでください
怒られても 仕方ないんですが」と言って話しだした。
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