幸恵さん、あたらしい進展、楽しく読ませていただきました。子犬たちに
離乳された「母犬」としてさびしい思いも残るでしょうが、生きとし生ける
ものの宿命として子犬たちの成長も一つの段階を越えたんです。幸恵さんも
ひたすら祝福する気持ちで見守って満足なことと思います。
なぜ離乳というステップがあるかというと、栄養「量」の問題があるから
です。人間の場合ですが、約六ヶ月で乳汁の形で摂取できるカロリー量では
必要な体重増加においつけなくなるのです。そこでこの時期をメドに乳児を
離乳食になれさせようとします。仕事で聞かれれば、四五ヶ月目から始めて
下さいね、と答えると思います。あ、ボクは小児科医でなく内科医ですが、
よほどの症例やむつかしくない限り地域の小児も断わったりしませんから。
そうした場合はモチ屋さん(専門医)に紹介していってもらいます。もちろん
ワンちゃんと人間とではまったく違っていて、子犬ちゃんたちは今さらもう
人間の母乳を与えられても全くありがたくないはずです。
さてのこる問題は乳腺です。一抹のさびしい気持ちは別として、刺激され
乳汁の分泌量も増えてきた今、なんの対策もしないと乳汁がうっ滞するので
乳腺炎を起こしやすい状態になります。当面、こまめにしぼって捨てる手間
をかけてやって下さい。
人間の赤ちゃんなら哺乳瓶に入れて与えれば、喜んで飲んでくれますが、
たぶん幸恵さんのワンちゃんたちはあまり欲しがらないと想像します。前も
触れましたが、生まれたときから子犬らは人間の赤ちゃんよりかなり大人に
なってるんです。むしろ正確には、人間の赤ちゃんが「生理的早産」のため
早く生まれてるんです。むつかしいことばかり並べてごめんなさい。
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