正代達が会議のため、昼過ぎまで不在。私も、午前中の打ち合わせが押してしまい、遅めの昼食に。
「南摩、何処に行くの?」
「はぁ。ファミレスの○○で簡単にランチして来ます。」
「なら、私も行く。一人じゃ行きづらいから」
と、徒歩数分のファミレスに行った。
気まずい雰囲気もなく、あっけらかんとしていた。お互いに…
店内でも、色気話もなく仕事の話で終わった。
ただ、今、正代が進めているプロジェクトについて意見を求められた。これで盛り上がり、急遽資料をまとめる事になってしまった。
まぁ、私の方は打ち合わせが順調に終わったので、問題はなかった。
定時前に資料作成は終わった。
すると正代は、他の部署のメンバーも呼んで検証し始めた。
「じゃ、すんません。私、帰りますね。」
俺の仕事は終わっているし、この資料は正代の手柄だし、私が残る必要はなかった。
「あ、待って!南摩、この箇所はどこから導いたの?」
と、正代は半ば強引に引き止めた。
「あぁ、これは、ここからです。こっちは、この数字からこの数値のこことここを差引き、この数値を…合わせました。それが、ここに繋がり、結果、この値に出るので、この案は素案はから考えると、この資料にも展開が可能ですので、素案からこの部分とこの提案を加味する事で、ここまで進化・発展させる事が可能です。」
と、面倒だったので、想定しうる事を話すと、全員が納得し一致して、来週一番でプレゼンする事になり、やっと私には無駄な時間が終わった。
「南摩、ちょっと付き合って。私にレクチャーしてくれ。夕食は、南摩の好きなのを奢るから。」
「いや、大丈夫です。簡単に分かる様にレジメ、作ってきますから。」
「ちょ、ちょっと待て!」
「なんです?大丈夫です。この原案は、正代さんの発案で、私は資料を纏めただけ。他の連中には言いませんから。」
「いや、だから。違う。私が個人的に…レクチャーしてほしいんだ。」
…鈍感な私は
「はぁ、でも、さっき言った通りですし、ペーパーで纏めてあった方が、プレゼンしやすくないですか?」
「いや、だから。それは、分かっている。南摩が口が固いのも…」
「はい。分かっているなら、いいじゃないですか?」
「どうしてもイヤか?」
「いや、嫌とかそうじゃなくて…もう、こんな時間なんで…」
「そうか……」
と、残念そうに項垂れる正代に後ろめたさ?もあったのでしょう。
「わ、分かりました。レクチャーすれば、いいんですよね。」
と、正代のアパート近くの個室のある居酒屋に行った。
正代は車をアパートに置きに行った。
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