アソコの中で振動しているローターに身体が反応を示す。
それに伴い、便意が襲う。
しかし、これは便意ではない。
オモチャが腸内を圧迫し脳がそれを便意と錯覚しているのだ。
ベンチの上でモジモジと腰を振る。
快感に震える手で、空になったタッパーに蓋をする。
後はウンチオニギリが1つ残っている。
ニチャニチャ
ニチャニチャ…
もう一口を残すころウンチオニギリが手から転げ落ちる。
食べて欲しそうなウンチオニギリが、こちらを見つめる。
こちらも視線を返す。
お互いに見つめ合う、ウンチオニギリとメイ。
下腹部が絶頂を求める。
しかし、ここでは終わらない。
イきたい身体と、我慢しなきゃと言う頭が葛藤を始める。
腰の動きを止める。
ローターのスィッチもOFFにする。
粘る汗が身体中から吹き出している。
ウンチオニギリとメイの視線は絡み付いたまま、離せないでいる。
ゆっくりと左右を伺う。
ベンチから降り、地べたに這う。
転げ落ちた一口大のウンチオニギリに顔を近付ける。
砂や細かい砂利が薄く付着している。
口を開けウンチオニギリを喰らう。
ジャリジャリと砂が音を立てる。
そこにはもう、人間としての尊厳など微塵もない。
公園の地べたに転がり、砂利にまみれた排泄物を這い蹲り、手も使わず喰らいついているのだ。
全てを口にし、嚥下し終えても起き上がる事が出来なかった。
涙が溢れ、嗚咽が喉を押し上げる。
しかし、涙の訳は違う。
この、およそ通常の人間なら忌み嫌い、思い浮かべることさえ、いや、想像だに困難であろう行為に涙し、泣いているのではない。
その行為を頭の中の一部分が受諾し、それに因って? 酔って?身体が激しく反応し濡らしている自分がおぞましかった。
濡れる身体が憎かった。
どうして自分は生まれてきたのか。
なぜ自分にはこんな性癖があるのか。
死にたかった。
地べたに這ったまま溶けてなくなりたかった。
ふと、砂利を踏みしめる足音が近付いてくる。
「大丈夫ですか?」
声に顔を上げると制服を着たお巡りさんが立っている。
咄嗟に口を抑えた。
はい、ちょっと具合が…
でも大丈夫です、すいません。
ベンチの上のタッパーとハンカチを掴み駆け出す。
車に戻りミラーで顔を覗く。
口の周りに付着したウンチと砂利が横に延びている。
頬には幾筋もの涙の跡が残っている。
まだ続くのかよ!
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