「お待たせしました!」
「たまむし君、お疲れ様!じゃあ、行こうか!」
キミコさんがそう言って俺と腕を組んで歩き始めた。
「え?彼氏に見られたらまずいんじゃないですか?」
「大丈夫よ、出張で県外に行ってるから。今日は恋人同士みたいに過ごそうね。」
屈託のない笑顔でそう言われて顔が真っ赤になった。
歩いて10分ほどのチェーンの居酒屋に入って乾杯。キミコさんに言われた言葉で緊張しまくっていた俺だが、何杯か飲むうちに普段通りの会話ができるようになった。いつものようにたわいのない話で盛り上がりお互い酒が進むと、キミコさんの頬が赤らんで目が少しトロンとした感じになってきた。
これは、チャンス到来??そう思った瞬間
「あら、もうこんな時間ね。そろそろ出ましょうか」
心の中では焦りながらも期待を込めて
「あ、本当だ。これからどうします?」
なんて言ってみた。キミコさんは
「終電までそんなに時間もないし・・・」
え?帰っちゃうの?キミコさん・・・
そうはさせたくない思いで無い知恵絞ってようやく絞り出した言葉が
「そっか・・・、でも、もっと一緒に居たいな」
だった。我ながら情ない。
「うーん、じゃ、終電まで30分ほど、近くの公園でお話ししようか」
「はい・・・」
そう返事しながら、このままじゃあキミコさん帰っちゃうな。期待するような出来事は・・・。そんな想いを抱きながら歩いて公園へ。もう破れかぶれになった俺は
「初めて見たときから、綺麗な女性だなって思ってました。キミコさんを抱きたいって・・」
そう言って思い切ってキミコさんを抱きしめ、無理やりキスをした。
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