いや、部屋がノックされてた。
「はい」とドアの傍まで行くと「斎藤です」
隣のおばさんだ、おばちゃんから話すと言われて
「なにか ご用ですか」「ちょっと 開けてくれません」
「ちょっと それは出来ないんです」「何故?」
「何故って」「お兄さん じゃなくてヒロちゃん」
えっ なんで俺の名前を知ってるんだ。
「ヒロちゃんでしょ お母さんがそう言っているもの」
「・・・・・・・」
「昨日の晩 お母さんは あんたの事 ヒロちゃん
ヒロちゃん いいーーいいーー って言ってたもの」
「そんなこと・・・・・・・・」
「安アパートの壁の薄いこと。よく聞こえるわよ。
あんたたちの 夜の事」
「そんな事 ありません」「そんな事って どんな事?」
「・・・・・」「まあ またゆっくり お話ししましょ」
と言って、帰って行った。
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