時刻は午後7時前。いつものように僕の目の前には夕食が出さます。しかし、違うのは母親ではなく、他人のおばさんの作ったものであるということ。
色合いも味付けもまるで違う料理、少し違和感を感じてしまいます。『来るかどうか分からなかったから、有り合わせなのよ。』と言った料理人のおばさん。
男ばかりの濃い我が家とは違い、少し薄めで味付けられています。『全然美味しいですよ~。』と言った言葉に、少し喜んでいました。
夕食も終わり、この後のことなど何も分からない二人。今までは、僕が勝手に遊びに来て、楽しく話して帰るだけでした。
しかし、今日は違います。二人で裸になり合い、彼女は僕にフェラチオまでしてしまいました。今までとは違う、今日なのです。
ただ、まだ関係は微妙なところ。恋人なのか、愛人なのか、それとも親しいだけの町内の住人なのか、それもきっと今日決まるのです。
テレビに目を向けること、30分。『門脇さん、お風呂入らせてくれん?』と言っていました。この言葉を吐くにも、かなりの時間を要しました。
しかし、『お身体、汚れてるよねぇ。』とあっさりと答えられてしまい、『お風呂入れるから。』と彼女は風呂場に向かいます。
それから15分は放置状態。お風呂を入れに行った彼女は、どこにいったのか姿を現しませんでした。
『お風呂入ったから。』、現れた彼女はそう言い、僕を風呂場まで案内してくれます。狭い廊下を進み、『バスタオル、これ。』と説明を受けました。
彼女はすぐに立ち去ろうとします。『あれ?一緒に入らんの~?』とからかい気味に言ったのですが、『ウフフ…。』と透かされてしまいました。
風呂から上がりましたが、替えの着替えは用意されてなく、また仕事着のズボンを履くことになります。ズボンだけ履いて、彼女の元に向かいます。
彼女を見ると、いつの間にかパジャマ姿になっていました。言い合わせてはいませんが、『僕達はこの後、抱き合うんだ。』とお互いに分かっているのです。
『お風呂は?』と聞いてみました。『ああ、さっき入ったから。』と僕が来る前に済ませていたようです。
やはり、『マンコ、ちょっと臭う。』と昨日の言葉が堪えたようです。僕が来て、『いきなり。』と言うことも考えたのでしょう。先に手を打ったのです。
しばらく遠慮がちになってしまった、僕と門脇さん。言い出せない雰囲気になり始めたため、僕が先に仕掛けます。
『今日、やらせてくれるやろ~?その気で来たんだけど…。』と言うと、突然の言葉に彼女は他に目を向け、『うん…。』と愛想のない返事をします。
『祐希子さんが好きだからねぇ~。セックスさせてよ!』と少し強めに言ってみます。それでも、『わかってる~。』と本心を見せてはくれません。
『好きだからね。』に反応したのではなく、『セックスさせてよ!』と強く言われてしまい、その言葉に反射的に答えてしまった、そんな感じです。
僕はズボンのみ、彼女もパジャマ姿。なのに、ここに来てやはりイライラさせられるのは、彼女の持って生まれた才能からでしょうか。
『どこでする~?ここ?』と聞くと、『向こうのお部屋…。』と言われました。ゆったりとした彼女を、『なら、行こうよ。』と言って急かします。
彼女の細い腕を握りました。掴んだ腕を引き、立ち上がらせます。そのまま暗い廊下に出て、あとはお任せです。
彼女は足を進め始めます。向かったのは2階へ通じる階段。僕もまだ、上がったことはありません。2階へ上がりきり、ある部屋のふすまが開けられます。
その部屋は明らかに人の住んでいる気配があり、家具やテレビも並んでいることから、門脇さんの部屋であることが分かります。
『門脇さんの部屋?』と聞くと、『私の部屋…。』と答えられます。年齢的なのか、質素な感じのするお部屋です。
床にあるものを見つけました。彼女と寝るつもりだったのか、飼い猫が先に入っていたのです。ふすまが閉められていたので、僕に見せるためでしょうか。
しかし、『ほら、ほら、』と猫を掴まえ、彼女は外の廊下へ連れ出します。そして、しっかりとふすまは閉じられるのです。
猫がいた床には、すでに布団が敷かれていました。部屋の隅には予備の枕が置かれていて、彼女自身こんな感じですが、ちゃんと準備をしてくれていたのです。
そして、『祐希子さん、今晩泊まらせてなぁ。』と言ってあげました。もちろん、たった今考えたことです。
しかし、煮えきらない感じをみせる彼女には、そのくらい言わないと伝わらないと思ったのです。
『一晩中、セックスしまくるよ。』と言われたようなものの彼女。僕の言葉をどう理解をしてくれたでしょうか。
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