ある日。
仕事を終え、家に着いたのは8時前でした。玄関には、女性もののサンダルが並べられ、薄々彼女が来ていることを察知します。
この時間に訪れることなど、過去なかったことでした。すぐに奥から彼女が現れ、『あっ。たいちくん、おかえり~。』と迎えてくれました。
その振る舞いは母親を想像せるものでしたが、彼女の『おじゃましてまぁ~す。』の言葉に現実に戻されるのです。
二人の前に居たくない、部屋に行きたい気分でした。しかし、テーブルに僕の夕食が並べられ始まると、もうそうも行きません。
彼女にご飯をつがれ、差し出されました。僕と父に会話が少ない分、西本さん一人がどこか頑張ろうとしているのが分かります。
『美味しい?』『食べられる?』と聞かれましたが、『うん。』『美味しい。』と僕の愛想のない返事に、会話も続きません。
『なんで、この三人が家族のようにいるのか。』
『どうせ、そんな顔して、もうヤッたんだろ?』
『気持ちよくて、満足したんだろ?』
『さっきまで仲良くしてたのに、僕が帰ってきた途端に他人顔か?』
『僕なんて、この場にジャマなんだろ?』
『このまま、結婚の報告でもするつもりか?』
『お前、なんでこの前させなかったんだよ。』
もう僕の頭の中は、父よりも西本さんに対してのわだかまりだらけでした。
夜9時を過ぎました。父は『西本さん、ありがとなぁ。』と彼女に、そして『お前、送ってあげろよ。』と僕に言い残し、部屋に戻りました。
『セックスして満足してるんだろ?もう、今日はこの女に用はないんだろう?』、そんな思いで父の姿を送りました。
二人にされました。西本さんは僕の食べた食器を洗ってくれています。彼女にちかづきたいのですが、父が近くの部屋にいるためにそれも出来ません。
彼女の洗い物が終わり、大きな声で『ああ~、終わったぁ~。』と言いながら、テーブルに座ろうとします。
その大声は僕ではなく、部屋にいる父に向けられたものでした。『私は、まだいます。たいちくんと仲良くお話ししてる。』というアピールでした。
彼女は僕の隣に腰掛けました。太股と太股が当たるほどに、距離を詰めます。『最近、忙しい?』と大きめの声で言って、僕の手を握ります。
声を小さくして、『会いに来たんやから…。』と言われ、頭を肩につけられました。そして、手は僕の股間の上に置かれます。
『忙しいの?』と言葉は再び父に向けられ、細い指を5本使って僕の股間を、ズボンの上から円を書くように触り始めました。
二人の唇は何日かぶりに重なっていました。父がいるため、やさしいものでした。それでも、次第に舌が絡み始め、激しさを増します。
ここで彼女がストップを掛けました。そして、『帰ります!』と大きく言うのです。そう言うと、彼女は僕の手を取って、玄関に引っ張ります。
彼女はサンダルを、僕は靴を同時に履き始め、『抱きに来て…。』と僕を誘うのでした。
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