映画を観て、家に帰りました。里子さんの『楽しかったぁ~。』の一言で安心します。
『また行きましょう。』と言うと『ありがとうねぇ。機会があれば、ぜひね。』と返事をもらいました。
それから、1~2週間に1回のペースでデートを重ねました。本当は毎日でも誘いたいのですが。
メールで『デートですから、腕を組みましょう。』と書いておいたら、その日は何も言わないで、里子さんの方から勝手に腕を組んで来てくれて、ちゃんと約束を守ってくれていました。
ある日のデート。家に帰ったのが、夕方の5時過ぎ。いつもは、このまま帰るのですが、今日こそ何とかしようと決めてました。
着替えに向かう里子さんの腕を取ります。『ん?』と里子さん、そっと抱きしめます。
突然のことでしたが、『あらあら~、駄目よ。』と冷静な里子さん。
『好きです。』とさらに力を込めて抱きしめると、『うんうん、わかったわかった…』と僕の背中をポンポンと、赤ん坊をあやすように叩きます。何とかこの場をさばききろうとしてました。
抱きしめてて、里子さんの細さがよくわかります。体重は40キロもなく、ガリガリです。
胸と胸も当たる感触がなく、おっぱいも垂れ下がっているのでしょう。けど気になりません。この女を何とかするのに必死でした。
しばらく、膠着状態です。里子さんは、僕の肩に顔を当てたまま、ずぅ~と背中のポンポンを続けていました。
『ずっと好きだったんです。』と押してみますが、『うんうん。ありがとう、ありがとう…』と交わされます。
何とかキスまで行きたいのですが、押しの弱い僕と、慣れた感じの里子さんとでは役者が違いました。『すいません。』と彼女を離すと、『うんうん、大丈夫大丈夫。』と許してくれました。今日のこれ以上は諦めます。
実は、この行動が後に好結果につながります。
2日後、里子さんからメールが入ります。向こうからメールがあるなんて、これまでなかったことでした。
開くと長文でした。内容は、あれ以来、悩んでいると。この間、やさしく離してくれた僕に好感がもてましたと。どう答えていいのかわからないと。そんな内容でした。かなり、悩んでメールにしてくれた感じです。
『あれ?まだ脈あるじゃん。』と嬉しくなり、勝負のデートに誘います。
その日は、僕の車で行こうと誘います。ホテルに行く気満々です。里子さんも賢い方です。察しているのか、何も言いません。
昼食を済ませ、車を走らせます。いつもと、車の中の雰囲気が違います。『ホテルに行こうと思います。ついて来てくれますか?』僕のギリギリの精一杯の言葉でした。『はい。』と一言だけいって、後は無言の里子さんでした。
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