女性を乗せて車を走らせていると
『スイマセン』
を連呼している
「困った時は、お互い様です。それに勝手にした事なんで、気にしないで下さい」
仕事柄、作り笑顔は得意なんで、安心させる様に言った
『あの‥‥』
スイマセンの連呼を止めた女性が、モジモジしながら、それだけ言って下を向いている
「どうしたんですか?」
前を向いたまま、聞くと
『トイレに‥‥』
下を向いたまま言った
「参ったなぁ。この辺りって、コンビニも公衆トイレもないですよ」
そうは、言ったものの、隣に座った女性は、ガマン出来なさそうにしている
「女性に申し訳ないんですが、車停めるんで、近くでしちゃってくれませんか?」
俺は、車を停めると積んでいた傘を差し出した
『すみません』
傘を奪う様に受け取ると、飛び出す様に車外に出て、小走りに近くの茂みに向かった
(体が冷えてたからなぁ)
俺は、そのまま暫く待ったが、なかなか帰って来ない
おかしく思った俺は、女性が向かった茂みに行った
女性は、まだしゃがんだままの格好だった
恐る恐る後ろから声を掛けた
「大丈夫ですか?」
女性は、俺の方を向かず
『見ないで下さい』
と大きな声を出されてしまったので
「スミマセン。なかなか戻ってこないので、心配で‥‥車で待ってますから」
そう言って、車に戻ろうとした俺に
『ティッシュないですか?』
背中を向けたまま、女性が言った
「ちょっと待ってて下さいね」
俺は、車に戻りポケットティッシュを数袋持って、女性の所に戻った
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