おはようございます(^^)
紫電改はあくまでも展示に耐え得るものとして一定の強度を持たせるために、完全なオールジュラルミンではないようですね。脚収納部を覗いてみると見えないように巧妙に鉄骨が入っていました。荷重のかかる部分全てに鉄骨をTの字に配置しているようですね。そこに主脚を根元で溶接、尾輪も溶接されているという感じですね。実用的なアレンジはそこまでで、あとは資料に忠実に製作されていて、主翼内側はきちんとリブから桁を作っている写真を以前に見ています。
製作したのは茨城県の業者さんで、以前にも零戦のレプリカを大洗?の展示用に製作したんだそうです。展示や移動に耐える強度と、外観のリアルさの両方のバランスを良く心得た造りだと感じました。動画にも撮りましたが、格納庫から引き出す際の翼端の揺らぎなど、あのサイズの飛行機独特の質感がありましたしね。
1980年に日テレの木曜スペシャルで彗星のレストアを特番で放送したことがありましたよね。あの時は殆ど素人の集まりで学生ボランティアも多く、少しばかり元軍人もいたという構成でした。エンジニアが不在の素人ばかりで実物の残骸に建築資材のアルミ材を当てがう微妙なレストアだったと記憶しています。ある程度組み上がったところで自重の荷重を主脚にかけたら、翼中央で折れ曲がって擱座してしまった悲しい場面を今も覚えています。
フライアブル状態の復元でない限り、どこかで妥協も必要なのだと思います。本気でやるならそれこそよくロシアでレストアされるようにリバースエンジニアリングでの解析をしながらの徹底的なレストアになってしまいますし、そうなると製作予算も桁外れなものになってしまいますね。
紫電改の場合、例えば動翼のフラップはアルミ、エルロンはきちんと羽布張りで再現されてました。空戦フラップの再現まではおそらく要求に無かったのでしょう、確認出来ませんでしたが、発動機始動シーンの再現のためにフライホイールまで装備されていましたし、パイロット役の乗降用に引き出し式のステップまで再現されていました。
これで1500万円、破格の安さだと思いますね。
15分ほど見ただけでも、一定の経験値があればこれだけのことは判るものです。普通の人は一様に「ほえー」と眺めるだけですが、それでも存在感に圧倒されていた様子でした。
やはり見に行った甲斐はありましたよ(^^)
ではでは!(^^)
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