「俺の親父、警察官なんだ。小学生の時、俺肉が嫌いでさ、給食の肉残したらお巡りの子はいい物食べてるからって先生にまで厭味言われたりした」
「…うん」
「なんだか、親父がお巡りのせいで虐められるって思ったり」
「…うん」
「俺が小学三年生の時に両親が突然離婚した。理由は判らないけど母親は俺を置いて出て行った。それも親父のせいだと子供心に思った」
「…うん」
「一年ぐらいしてから新しい母親が来た。ギスギスに痩せてる女でさ、事ある事に俺を虐めた。弟が産まれてから虐めが酷くなって、俺は婆ちゃんちに入り浸りになった」
「…うん」
「出て行った母親を小さい頃、夢によく見た。ふくよかで笑うと可愛い母親だった」
「…」
「あっ、俺マザコン?」
彼は軽く笑うと、ギスギスがダメなのは今母と被るから。
女を沢山抱いたのは寂しかったから。
そう教えてくれた。
ふと彼の顔を見ると、少し涙が溜まっていた。
「泣いたらいいよ」
「なぁ…胸で泣いていいか」
「…おいで」
私と彼は抱き合いながらベットに転がると、彼は子供のように私の胸で泣いた。
私は自分の身の上を彼に話した。
(長くなるので私の話しは割愛します)
「バリア張っちゃうんだよね?」
「お前もか?」
「わかるよ。そうやって生きてきたから」
「だからかな…お前の声聞くと安心する」
彼は胸に顔をスリスリすると笑顔に戻っていた。
ついでに腰をカクカク。
「何してんの~?」
「我慢出来ない」
「生理だもん」
「風呂場は?」
「狭いよ」
彼は悪戯っ子のような目で「ホテル行こ?」
私は苦笑いで頷いた。
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