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こんな異常性欲者と出会ってさえいなければ、このベストも他の事務員のベストと同様に事務制服としてＳ子に着られるだけの平穏な日々を過ごしていただろうに、まさか数日おきに勃起したペニスを一晩中擦り付けられ、その度に精液をたっぷりと放たれる運命が待ち受けていようとは、このベストが縫製された時点では想像すらしていなかっただろう。
しかし出荷され、Ｓ子の手に届いた時点で他のベストとは全く異なる運命を辿る事が決定した。
女性が本能的に最も欲するもの、それは精液だ。
Ｓ子も例外ではない。精液を欲したからこそ二児の母親となり、女としての役割りを果たすことが出来た。
しかし役割を果たした後もＳ子は女としての魅力を放棄していない。いや、放棄というのは自らの意思決定なので適当ではないのかもしれないが、Ｓ子がそれを望んでいようがいまいが、少なくともＳ子は女の魅力を保ち続けている。
そのＳ子の女としての魅力を最も引き立てているのがこのベストだ。
Ｓ子の胸の膨らみを紺色の表地で包み、前に突き出すベスト。しかも相手を選ばず誰にでもＳ子の牝を見せつけるはしたなさ。
このベストこそ牡の性器と精液を受けて当然存在だ。
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