先生はロリコン?
この言葉の真意をその時は全く理解していませんでした。いや、むしろ真逆の意味と捉えて心を重くしていたのです。でも、すぐにそれが全く間違えていたことを知るのです。
まるで冗談だよ、そんな笑顔で彼女はこう続けました。
「先生がロリコンだったらよかったのな」と。
どういう意味かと尋ねると
「ロリコンだったらさ、子供の私のことも好きになってくれるでしょ?」そう言って両手をパン!と合わせたのでした。
照れくさそうに頬を赤らめて微笑みながら確かにそう言ったのです。
ロリコンでなくても先生は君のことは大好きだよと答えると、私の目を真正面からじっと大きな瞳で見つめました。その吸い込まれそうな深いふかい瞳に戸惑い、目を逸らしてしまうと、今度は自分から私の胸の中に顔を埋めてきたのです。
その小さく華奢な背中を撫でていると、私のシャツの中でモゴモゴと聞き取り難い隠った声で、或ることを言いました。その言葉が聞き違いかと思って確かめると、顔を私の胸から少しだけ浮かせてもう一度言ったのです。
「エチされるならさ、先生がいい」
その言葉に私は固まりました。
私の狼狽えた様子を感じ取った彼女が追い討ちをかけるように涙声になってこう続けたのです。
「お兄ちゃんとはイヤっ!、先生ならいい」
学校の性教育も受け、性に関する情報も溢れかえる社会のなかで生きている子供たちにとって、それがどういう意味を持つのかを知らないはずがありません。
そう、彼女は私にセックスされることを求めていました。
「おいおい、、あのな?」恥ずかしいほど上ずった声で何とか慰めようとした私の言葉に被せるように彼女が言いました。
「いーの、わかってるから、子供とするのはヤバいよね、わかってるから」大丈夫だと言うのです。例え合意の上だとしても決して許されない行為だと言うことを彼女は知っていました。それでも…。
「お兄ちゃんとやるくらいなら、先生としたい」
顔を上げた彼女を見下ろすと、黒い瞳を見開いて、涙でキラキラと輝かせながら私の目を見つめるのです。
自分でもなぜそうしてしまったのか、大人として、しかも教師として、教え子にしてはならない行為をしていました。
小さく、柔らかな、本当にそれは柔らかな唇に、私は唇を重ねていました。
部屋が傾きながらぐるぐると回りだしたかと思うようなキスの時間が流れました。
彼女の深く長い鼻息を鼻先に熱く感じながら背中を抱きながら、それは長く、甘く続いたのです。
ようやく顔を離したとき、私は足先から髪の毛まで電流が流れたかと思うほどザワザワと全身に鳥肌を立てていました。
たった今、脳濃なキスをした相手が、まだ10歳の、しかも自分の教え子の少女だと我に返った瞬間でした。
行った事実はもう取り返しがつかなことに震えました。本当に体が震えました。
それは私が重大な犯罪を犯してしまった瞬間だったからです。
必死な思いで謝る私に彼女は言ったのです。
「先生、なんであやまるの?私はうれしかったよ」と。
だから正当な行為だったなんて都合のいいことを言うつもりはありません。ただ、その始まりの経緯を知って頂きたいだけなのです。
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