深夜の病棟はスタッフは少ない。(そりゃそうだ。)
その日私は当直だったのですが、患者が急変することもなく
また外来に急患がやってくることもなく、平和な当直でした。
あまりにヒマなので、深夜の病棟に遊びに行ってみると、
私と結構仲のよい看護婦さんAと、生意気なことで有名な新人看護婦のBが
その日の深夜業務の担当でした。
Bが生意気なのは病院中で有名でして、他の看護婦さんや、
私の同僚の医師たちからもかなり嫌われています。(美人だけどね。)
ふとイタズラ心がわき、BがいないスキにAさんと相談して、
Bの持ってきたお茶のペットボトルの中に、利尿剤を入れてやりました。
結構強い薬で、量もそれなりに。
案の定、知らずに飲み干したBは、しばらくすると急に尿意を感じたらしく
トイレに...しかし、それを許すほど我々は甘い人間ではない。
なんだかんだと話しかけ、仕事を申しつけするうちに、
とうとうナースステーションでおもらししてしまいました。
Bはやはり相当ショックだったようで、しばらく呆然としていましたが、
汚した床に座り込んで泣き始めました。
もちろん床の掃除はBにやらせましたが、また尿意が出てきたらしく
掃除を放り出してトイレに行こうとするので、
「自分の不始末の片付けもできないの?」とAが叱りますと、
必死で尿意と戦いながら、床にモップをかけてました。
で、とうとう耐え切れなくなって、二度目のおもらしをしてました。
私はそこでナースステーションを離れ、当直室に戻ったのですが、
翌日のナースステーションは、かすかにおしっこ臭くなってました。
Aと私でBがおもらししたことを吹聴したせいか、Bは病院をやめました。
めでたしめでたし。