僕はある日胃を患って、小さな個人経営の外科に入院していました。
看護婦好きの僕は、看護婦さんと知り合えるチャンスと思い、ワクワクして入院してたんですが、この病院の看護婦さんはみんなおばさんでガッカリしてたんですが、一人だけ若くて元気のいい、可愛くて若い看護婦さんがいたんです。
その若い看護婦さんが病棟担当で、部屋にやって来る日を、僕はいつも楽しみにしていて、この若い看護婦さんと、どうかして仲良くなれないかと、いつも考えていました。
そんなある日、僕は夜中トイレに行きたくて目が覚めると、部屋を出てトイレへと向かいました。
そして眠い目を擦りながらトイレに入ると、中に人影があって僕はビックリしてしまいました。
恐る恐るその人影を見ると、それは冷たいタイルの床に座り込んで、壁に寄り掛かって泣いている、あの若い看護婦さんでした。
「だっ大丈夫ですか?
どこか具合が悪いんですか?」
僕は看護婦さんに声をかけて近付くと、看護婦は泣いているばかりで返事がありましたでした。
「看護婦さん、立てますか?」僕は看護婦さんの肩を手で持つと、看護婦さんは脚を震わせながらゆっくりと、立ち上がりました。
そして僕は、看護婦さんの足元をはたいてあげようと思い下を見ると、白いストッキングがベリベリに引き裂けていたんです。
そして僕は、看護婦さんの後ろの大便器の囲いの中の床に、何か落ちているのに気付いて拾い上げると、それは女性用の白いパンツでした。
すると看護婦さんは、僕の手からパンツをそっと取り上げると、
「この事は誰にも言わないでね・・・・」
と弱々しく言いました。
僕は何の事か判らないでいると、看護婦さんはヨロヨロと歩きながら、トイレから出ようとしました。
「あっ、危ない! 僕の肩につかまって下さい。」
僕は肩を差し出すと、看護婦さんは僕の肩を泣きながら掴んで、ナースステーションの方へ歩み出しました。
そしてナースステーションの前まで来ると、
「どうもありがとう・・・お願いだから、今見た事はすぐに全部忘れて下さい・・・・」と言ってナースステーションの中へ入り、椅子に座り机にふさぎ込むと、身体を震わせていて、まだ泣き続けているようだった。
僕は看護婦さんの事がすごく気になりましたが、声を掛けれる状態ではなかったので、ナースステーションを後にすると用を足す為、トイレに向かいました。
そして僕は小用を終えると、さっきの事が気になって大便器の囲いの中を覗くと、そこには床に白いストッキングの残骸のような物と、そこから看護婦さんが座り込んでいた床まで白い液体が点々と落ちていて、その液体は看護婦さんが座り込んでいた所に、大量に落ちていました。
「看護婦さん、やっぱりどこか身体の具合が悪かったんじゃないかなぁ? でもどうして男子トイレに居たんだろう・・・?」
僕は色々と気になりましたが、看護婦さんが忘れてくれと言った以上、そうするのがいいだろうと思い病室に戻りました。
そして朝になりましたが、それからあの若い看護婦さんを見掛けなくなり、ついに僕が退院するまでに姿を現すことはありませんでした。
その後、僕の身体は良くなりましたが、あの時の若い看護婦さんに何があったかは、今だによく判らずに気になってばかりいます・・・。