結婚して十年余り、子供を授かりませんでした。
最初の数年間は避妊をしていたのです。海外を行き来する仕事で
子供は退職してからと決めていたんです。
退職して、さあ子作りと励みましたが、妊娠しませんでした。
それで家から少し遠くにある小さな産婦人科で診てもらいました。
何度か通い、先生の診断は私の卵巣に欠陥があるというものでした。
先生の話で、治療費が膨大なことを知って、ショックを受けました。
なぜなら保険が利かないからだといわれました。
当時、主人の事業がうまくいっていなくて、とても払える金額では
ありませんでした。それで、足取りも重く打ちに帰ったのです。
家に帰ってまもなくして病院の先生からお電話がありました。
どうしても子供がほしいのなら、もう少し事情を聞きたいので
病院の勤務が終わってから会いませんかといわれたのです。
私は二つ返事でお受けしました。その日の夕方近くの駅で待ち合わせ
をして、先生の車で隣町の高級な和食の店に連れて行かれました。
そこは、落ち着いて話ができる席が隔離されたつくりの店でした。
先生が食事を注文して、食事をしながら先生が話し始めました。
それは、先生の行きつけのクラブの女性の話で、不妊治療の患者で
やはり治療費の件で治療を断念することになったそうです。
その後先生が店を訪ねて店が終わった後、食事をしたそうです。
そのときに、その女性はどうしても子供がほしいこと、子供のいない
人生は考えられないと話していたそうです。そして、先生が車で送る
ときに、車の中で先生に抱きついてきて、どうにかできないかと先生を
問い詰めたそうです。そして、先生の腕を取って彼女のスカートに
導いたのだそうです。先生も当時はまだ若く、誘惑に負けてホテルに行って
しまったそうなのです。そして、先生が治療費を肩代わりすることにして
その代わり彼女が定期的に会ってくれたそうです。
その話を聞いて、すぐに先生の考えてることを理解しました。
帰りの車の中で、どうしますかと聞かれ、はいお願いしますと返事しました。
そして、車はホテルに向かったのです。
親子ほどの年の離れた先生にすべてをささげたのです。先生は私の裸を見て
奥様とは違う若さに感動していました。それから月に2度ほど会っていました。
それから1年ほどして、主人の事業が失敗し主人と離婚しました。
その後、先生の愛人として、マンションを買ってもらいました。そして
数年後、先生の子供を身ごもり無事出産したんです。こんな人生もあるのだと
われながら不思議な気がする今日この頃です。