家が内科だった。将来は医者になることが決められていた俺は中学時代、勉強の毎日。唯一の娯楽は診察の見学。これだけは許されていた。父は厳しい人で真面目でだから女性が脱いでも何も感じないようだった。そんな父の態度に女性は安心し堂々と胸を出していた。ただ僕はそうはいかない。女性達は僕の存在に気がつくと動揺し胸を出すのに躊躇する。それはそうだろう。性欲盛んなエロで目が血走っている中学生に胸を見せるなんて屈辱以外の何物でもない。しかし父は「胸を出してください、診察おわりませんよ」と何もないように言い、父がそう言うとどんな美人でも胸を出した。顔を真っ赤にして僕を睨む人もいた。そんな僕に父は「いずれ胸を見ても仕事だと割り切れるようになる、そうすれば患者も恥ずかしがらずに胸を出す、慣れろ」といつも言っていた。そんなある日ついに同じクラスのマドンナ美奈が診察に来た。診察室に美奈が入ってきた瞬間「あ…!」とお互い驚き、それからは何も話すことなく美奈の診察が始まった。症状を聞き、のど、そして「胸を出してください」という父の声。美奈は恥ずかしがりながら俺の方をチラっと見て「◯◯君がいるから恥ずかしいです…」と小声で言った。