おはようございます。ケーシーです。今回も長いです。すいません。
「あぁん・・・あはぁ・・・あ!・・・うぅん・・・ん・・・」
外に出るだけで日焼けしそうな日が続く、そんなうだるような暑さに日本全体が支配されていた頃、私は、性懲りもなく、彼と交わり続けていた。激しい律動の最中に私の中で隙間なく膨張した彼のペニスは、私の中で完全に勃起しようと躍起になっていた。外から見れば何の変化もないけれど、私の内部では、彼が、もうすでに限界深度まで達しているはずのペニスの先端部分をどんどん伸ばし、他の内臓を押しのけ、私の一番奥を腹部の方に無理やり押し上げていた。それと同時に、彼の瘤が、私の入り口付近を引き裂かんばかりに拡げてゆく。女性器は伸縮性に富む臓器ではあるけれど、こうも無理矢理、縦に横に引き伸ばされては堪らない。ミシミシ、ギチギチと、私の膣が悲鳴をあげ、私自身も押し殺すように悲痛な声をもらした。彼が一番最初に放出した先走り液が潤滑油の役割を果たしてはいるようだが、モノ自体がこうも大きくなってしまうと、その効果は気休め程度のようだ。その大きさたるや、完全に勃起すれば、夫はもとよりほとんどの人間を凌駕(代わりに書いてて悲しくなる・・・)し、瘤まで入れば、ソフトボールかリンゴでも入っているかのようだ(実際に入れたことはないけれど)。だから、初めて大型犬と交わった時は、瘤どころか根元まですら入らなかった。痛みを訴える私に、からかいながら無理矢理ペニスを押し込もうとするエレナに激怒したこともあったほどだ。やっと瘤まで入れられるようになっても、始めのころは、大きすぎるペニスからもたらされる激痛と圧迫感から、「痛い・・・痛い・・・」と泣きじゃくっていたし、少しでも動かされれば、膣肉が擦れる痛みから、大声で「ぎゃあぁぁ!」と喚いていた。その大きさに慣れた今ですら、この他の内臓を圧迫し膣を拡張していく工程には、痛みと苦しみを私にもたらす。ただ、今は、昔と違って、交尾で強烈な快感を得ることができるため、そんなものは、ほとんど気にならなくなった。むしろ、多少の苦痛があった方が、快感をより引き立てるスパイスとなる。雌に堕ちて、素直に犬と快楽を共有する立場となった今ならなおさらだ。唯一気になることと言えば、その大きさゆえ、やり過ぎて膣などの筋肉が伸びて緩くならないかということくらいだが、何年も同じことを繰り返していても大丈夫なところをみると、これから年をとってしまうとどうなるか分からないけれど、今のところはまだまだ肉体の再生能力はあるようだ。ならば、安心して、この苦痛をスパイスに、快楽という料理を仕上げていくことが出来る。
その後、私の産道が、彼のペニスの形どおりに模られ、普段の直線的で円筒のような構造を失うと、いよいよ静寂に包まれた甘美な地獄が始まる。その中で起こる、体の中の、しかも、下腹部の中だけが暖められてゆく感覚。そして、教科書でしか見たことがない子宮の形を、限界まで満たされた精液によって自分で理解できる感覚。多量の精液を放出する異種のものと交わった女だけが味わえる特権だ。瘤の存在といい、この感覚といい、完全に時間が止まった中で、意識が朦朧としている私に彼と交わっていることを再認識させる。
ここで私は、私をツガイにして傍に置いておきたくて必死になる彼の意志を感じ取った。私の入院の後、私と長い時間離れ離れになったことで、彼の中で私を見る目が変わったのは知っていた。まるで、私を妻としてみているかの行動、夫に対する異常なまでの敵対心・・・。勿論、私も黙って見過ごしていたわけではない。その行動について、獣医師であり愛好者でもあるGさんに相談をしたことがあった。飼い主に依存し過ぎたことで起きる『犬の分離不安症』ではないかと、その時はGさんに指摘された。飼い主の傍を離れなくなったり、異様に構ってもらおうとしたり・・・。それがもとで起こる症状は多岐にわたるそうだ。彼の場合は、交尾すること。交尾をすれば私が喜んでくれる。そして、自分も気持ちいい。だから、私の傍を離れず、私にだけ発情し、私に近づくものを排除する。今思えばその通りだったのかもしれない。お互いがお互いを性欲処理としか見ていなかった頃とは、彼は、明らかに違う態度を私にとるようになっていた。私を求め、離れるのを嫌う姿はまさにそれだったように思う。その時は詳しい検査と治療を勧められたけど、その直後に私が彼に依存してしまった。そして、私と離れたくない彼と、誰かに弱さを受け止めて欲しい私が、完全にお互いの利益と一致してしまったのだ。もう後は、二人で燃え上がるだけだった。ろくな治療もさせず、二人で交わり続けた(震災でGさんの診療所が修繕中だったのも治療させなかった理由のひとつだったが)。良いじゃないか。彼も私を抱きたいのだから。私だって抱いてほしいのだ。私の弱さを受け止めてくれるのは彼だけだ。夫も友人も肉親も誰も信用できない。互いがそれで良いと思っているのだから、それで良いのだ。だから、心の片隅ではエゴだと分かってはいても、私は彼を求め続けた。そして、彼も、私を常に傍に置いておきたい一心で、私を犯し続けた。病気とはいえ、本気で私とツガイになろうとする彼の交尾は、精神異常を起こした私にとっては、あまりに情熱的で激し過ぎた。私は人間の女から獣の雌に堕ち、彼の狙い通りに私は彼から離れられなくなっていった。そして、私が彼への依存度を高めれば高めるほど、彼は増長した。その結果、今に至る。彼の律動で快感にむせび泣く雌とそれを嘲笑する雄という今に。ただ、お互いに望んだ結果だ。後悔はない。何なら、本当にツガイになっても良い。Qさんと同じように。どうせ夫はまだ帰ってこないし、咎める相手などいないのだ。いや、咎められたところで、私には、どうでも良いことだ。彼に夢中な私の心に響く言葉など、今、ありはしない。
数十分に及ぶ静寂の時が過ぎ、彼のペニスが、私の中からズルリと抜け落ちた。ぽっかりと空いた膣口から、子宮に入ることが叶わなかった彼の分身たちが、哀れにも、自分らに与えられた役目を全うできずに、タオルの上にぼたぼたと流れ落ちていった。入りきらなかったモノたちでさえ、タオルを貫通し、念のため敷いてある犬用オムツすら染みを作る量だ。昨日の分もまだ排出しきっていない子宮に、いったいどれだけの量の精液を彼は詰めたのだろうか?昨日も途方もない量を私に吐き出したというのに、いったいどこにこんなにため込んでいるのだろうか?今頃、きちんと私の子宮に入り込んだモノたちは、体の中から、私と、私の分身を我先にと凌辱しているのだろう。その証拠に、私の下腹部は痛いほど張りつめ、ずしりと重かった。だが、その重みが嬉しかった。息も絶え絶えにソファーに突っ伏す私に、彼との幸せな時間を思い出させてくれるからだ。何も考えずに、ただ快楽だけを互いが追求するあの時間を。
最近、あの時間が本当に愛おしい。永遠に、ずっと続けば良いのにと最近思う。外界の様々なこと、うざったいもの、わずらわしいもの、皆忘れさせてほしい。だから、一時、これは、彼への愛なのかと思った。依存を超えて、彼を愛してしまったのかと本気で考えた。もっともっと交わりたい。しかし、突然の訪問者によって、それは、まだ愛まで昇華されておらず、依存であると気付かされた。
その訪問者は、久々に会った私のやつれ具合に驚いたようだが、すぐに駆け付けられなかったことを詫びながら、笑顔で私の横に座った。そして、私の悩みを、真摯な姿勢で聞き始めた。昔からこうだった。悩みがあれば、いつもこうやって、互いに悩みを聞きあった。お互い大人になったけれど、悩みの相談相手は変わらない。私のことを一通り聞き終わると、彼女は、少しの間、考え込んだ。じっと目を閉じ、腕を組む様は、気難しい職人のようだ。そして、ふぅ~と息を吐くと、彼女は、
「レイくんから少し離れてみようよ。あと、レイくんの病気も治してあげよう。ね?」
と、諭すように私に提案した。だが、レイだけが心のよりどころとなっている私は、それを拒絶した。
「本当にレイくんから離れなれなくなっちゃうよ?いいの?それで。」
良くはない。良くないのは分かってる。でも・・・。
「でも、じゃないよ!人間の生活が出来なくなっちゃうよ!?」
それも分かってる。最近、家事が面倒になってきた。あんなに好きだったのに。
「分かってるなら、今日から離れなさい。レイくんが寄ってきても拒否すること!良い!?」
上辺だけの返事をしてみた。でも、彼女にはお見通しだったようで、
「また来るから、その時に見て状況が同じだったら、ちょっと厳しくするからね。」
と帰り際に言われてしまった。
その夜から、私の戦いは始まった。震える体を無理矢理動かし、地震以前の夜の生活に戻ろうと必死にもがいた。日が暮れたら電気をつける。隅っこに行かない。決まった時間に夕食・入浴を済ませる。そして、何より・・・。彼がモノ欲しそうに見つめてきても反応しない。こんな人間として当たり前の生活が、私にはとても苦しかった。電気をつけて自分の姿がはっきりと認識出来るようになると、吐き気をもよおす。夕食を作る手が震え、危うく指を切りそうになる。入浴中、いきなり涙が出る。そして、何より・・・。彼と目が合うと、私の体が、ぼうっと熱くなる。いきなり風邪でも引いたかのように、体温がどんどん上昇する。今すぐ彼に抱きつきたい衝動を抑え、彼から何とか視線をそらす。必死だった。真っ当な人間に戻るために、私は必死だった。
でも、その必死な私は、すぐに堕落した私に戻った。結局、私は、彼から離れることは出来なかったのだ。彼女に忠告された一週間後。私が構わなくなったことで、いい加減にしびれを切らせた彼の求愛に、私は応じてしまった。私自身ももう限界だった。私に飛びつき、つぶらな瞳に涙をためて訴えてくる彼に、私の心は簡単に折られた。何も言葉を発さずに、急ぎ足で地下室へ向かい、気づけば、私の下半身は産まれたままの姿になっていた。彼は、そんな私に一目散に飛びつき、いきり立ったモノをいきなりぶち込んだ。彼に見つめられた時から濡れていた秘部は、彼をすぐに招き入れた。一週間ぶりの彼のモノに、私は、悲鳴ともとれる嬌声で応えた。いつもより激しい。いや、いつも激しいけど、そのいつもよりもっと激しい。あまりの激しさに、満足に呼吸が出来ない。口が開きっぱなしだ。吸った以上に、空気が肺から抜けていく。腰が、腰の動きが、速すぎる。まるで、ドリルだ。一週間ご無沙汰の粘膜にこれは、無謀だ。
「あぃ!あぉ!い!い!や!い!く!く!ぅぅぅう!」
案の定、すぐに飛んだ。でも、彼は止まらない。余計にスピードをあげる。
「や!や!め!うああああああ!!!!」
もう、私は人間の言葉を発することが出来なくなっていた。でも、彼は止めない。彼は、私と繋がっていたいのだから。交尾をすることで、私を自分に繋ぎとめようとしているのだ。止める理由などない。私が快感に泣き叫べば泣き叫ぶほど、彼は、自分の目標に近づくことができる。一週間も目標から遠ざかってしまったのだ。ここで取り返そうと彼は必死だった。だが、この激しい律動の中に、私は、もう一つの彼の感情を感じ取っていた。それは、寂しさだった。私が入院から帰ってきて初めて交尾した時にも感じたこの感覚。自分を見捨てないでほしいという彼の願いがつまったような律動に、私は胸がつまるような思いだった記憶がある。まさに、今も、そうだった。
「これまで毎日してたのに、なんでしなくなったの?僕、何かしたの?」
彼のそんな声が聞こえてきたような気がした。酸欠状態で聞いた幻聴かもしれないが、私の脳裏にその言葉はずっと聞こえていた。それは、二度、三度と登りつめて指一本動かせない私の体の内部で、彼の息子が、その体積を倍以上に膨らませ、ポンプの様に分身を注ぎこんでいた間も聞こえていた。
今回はこんなところです。今年中にもう一回投稿できるかな・・・。では~。