♪キーンコーンカーンコーン
二時間目の終業ベルが鳴ると同時に一年八組の教室から一人の女生徒が飛び出した。
「ハァハァ、急がなくちゃ…」
彼女の名前は沢尻カオリ、この平凡な公立高校の一年生である。
身長152cm。スリーサイズは公表されていないが、見た目80-59-85…と言ったところであろうか
なかなか、お尻の大きなJKである。
「は、早く…行かなきゃ!ハァハァ…トイレに…も、漏れちゃいそう…。」
そう、実は彼女は今日、朝起きてから一度もトイレに行ってなかったのである。
目覚まし時計を止めて二度寝してしまい、いつも家を出る時刻を10分も過ぎてから
床から出た上に運悪く家のトイレには父親がどっかりと腰を落ちつけていたので結局
そのまま登校し、遅刻ギリギリで校門に辿りついた為やむなくそのまま一時間目の
授業に突入。やっと休み時間と思いきやクラス委員の彼女は来月行われる学校行事の事
で担任に呼ばれ、二時間目が始まるまでずっと職員室で打ち合わせをするハメになって
いたのだった。
「ハァハァ…もうすぐ…トイレに…!」
カオリのクラス、一年八組は校舎の二階、東端にあるので、西側にあるトイレまでは
結構、距離があった。彼女は切迫する尿意に耐えながら必死に此処までやって来たのだ。
しかし次の瞬間、カオリは信じられない光景を目にした。
「うそっ!な、何よこれ…!?」
何と、やっと辿り着いたトイレのドアには『使用禁止』の紙が貼られていた。どうやら
誰かが水を詰まらせてしまったらしい。
「やだ…何でよ…ど、どうすれば良いのよ!?」
カオリはトイレの前に立ちすくみ、愕然とした。その顔はみるみる青ざめていく…。
「そ、そうだ…三階のトイレに行こう、それしかないわよ…。」
三階にもトイレはある。だが其処は大抵、二、三年生が使うので、彼女達一年生には非常に
行き難い場所だ。しかし、今はそんな事を言っている場合ではない。一刻を争うのだ…!
-続く-