通ってる歯医者に新しい歯科助手さんが入った。
たぶん二十代後半、美人ではないがどこか男をそそる顔立ちで、
体つきもむっちりしていて、ぱつんぱつんに貼り付いたナース服が
でかいお尻のラインを浮き上がらせていた。
俺は一目でこの歯科助手さんのファンになった。
さらにこの歯科助手さん、診察室ですれ違う時とかは気付かないが、
治療中に頭の脇に立った時にふっと超あま苦いわき臭が香るのだ。
口の中に器具を入れる時に腕を上げて俺の顔の近くに彼女のわきが来ると、
ふわぁっとスパイシーな強い臭気が漂ってくる。
俺はバレないように鼻から静かに息を吸い込み、
密かにそのわき臭を堪能していた。
通い始めて一月もしないうちに、その歯科助手はいなくなった。
帰り際に受付の看護士さんとその人の話になった。
なんでも少しワケがあって辞めてもらったらしい。
その理由は教えてもらえなかったが、きっとあの臭いのせいだと思った。
いや、ほんと、ただただ残念です。