いまから20年以上前のこと。地方出身の僕は東京の大学に通っていた。勉強する意欲など微塵もなく、ただ都会に憧れて上京してきた、ただの田舎者だった。
地元でモテなかった僕は東京でもやっぱりモテなくて、女子で溢れた職場なら・・とアホな期待をして、キャバクラでボーイのバイトをしていた。周りは女だらけだったが、もちろんモテることはなかった。
僕が働いていた店は、高級すぎないが大衆すぎでもない、という微妙なバランスの店で、ホステス専業のほか、大学生やOLも多数在席していた。
客席へオーダーを取りに行ったりドリンクを運ぶときは片膝付きが義務付けられていたが、意地悪なホステスは客にバレないようにわざと脚を広げ、ボーイの反応を楽しんでいた。
ホステスの待合室で灰皿を交換するときもそうで、脚を広げては「さっきから何見てんの?」とか「このなか、気になるの?」などとからかうのだった。それを見ながら、最初は初々しくボーイに気遣っていた新米ホステスも、ボーイは見下す存在なんだな、と学習していくのだった。
ボーイの仕事はウエイター業務だけでなく、店外でのスカウト、店内の清掃や営業準備など多岐にわたったが、この業界独特だと思うが、女子更衣室や女子トイレの清掃も下っ端ボーイの仕事だった。さらに、女子寮の清掃までもボーイの仕事だった。清掃といっても入居者がいる部屋ではなく、入居者が去ったあとの、次の入居者のための後始末だったが。
女子寮はワンルームマンションを借り上げでホステスに安く(ホステスのレベル、いわゆる外見S級はタダで)提供していた。しかし、住まいがなくて、とりあえずの日銭と住まい(寮)を求めてホステスをやる女は、少し小金を稼いでは、すぐに消えて行った。そういう女の生活は当然だらしなく、部屋はゴミだらけ、流しはコンビニ弁当やカップ麺の空が散乱している、ひどい有り様だった。
部屋に脱ぎっぱなしの下着があることは珍しくなかったが、古すぎて臭いがとんでいたり、カビていたり。風呂は抜毛だらけ、アカだらけ。トイレは汚物箱から溢れたナプキンが、しまいには丸めたり包んだりすることなく、そのまま捨てられていた。便器にこびり付いたクソはガチガチに固まっていて、スポンジやブラシでは落ちず、マイナスドライバーで削りながら落としていた。当時から臭いフェチだった僕だが、女子寮清掃は一番嫌な仕事だった。
それに比べると、店内の女子トイレと女子更衣室の清掃はパラダイスだった。
女子トイレは営業終了後はもちろんだが、営業中にも清掃時間が設けられていた。専業ホステスたちは慣れたもので、ボーイが清掃していても平気でトイレを使っていたが、大学生やOLのバイトホステスは、かなり戸惑っていた。そんな彼女たちも、ボーイは人以下と見下すにしたがい、ボーイがいても普通にトイレを使うようになるのだった。
当時はまだ和式トイレがかなり残っていて、洋式のウォシュレットが珍しい時代だった。この店も和式トイレで、個室間の隙間はなかったが、ドアの下から覗き放題だった。不思議なもので、専業ホステスたちにはあまり興奮しなかったが、大学生やOLホステスを覗くのは大興奮だった。ホステスたちは股下の浅いスカートだったり、長いスカートでも汚れないようにかなり上まで捲るので、衣類が影にならずによく見えた。清掃時間中限定で、人物特定のナプも入手できた。
長くなりすぎたのでここまで。リクエストあれば続けます。