今を遡る事15年程前、俺の婚約が決まったその後で女はあらわれた。
職場に中途採用として入ってきた新人の佳奈恵(仮)だ。新人とはいえ、自分
と同い年で仕事も出来かつプライベートな話題も合う。そして何より心地良
い気遣いが出来るその女に心を奪われるまで、さして時間は要さなかった。
俺は婚約を解消するでもなく、だが想いは日に日に募ってゆく中、なんとも
言えない焦燥感と妙なイラ付きを抱えながら日々の仕事に追われていた…だ
が、その時にはまだ気付いていなかった。
そして、その日はやってきた。
湿った暑い空気が、身体にまとわりつく様な感覚を覚えたあの日、今まで感
じなかった匂いが俺の鼻腔を刺激した…。
この匂いは何だ?…そう腋臭だ!!中学生の頃、同じクラスに強力な異臭を放
つ奴がいた。そいつも腋臭だったのだが、あの時感じた不快感が今はまるで
感じ無い。むしろ下半身に軽い反応が出る位、自分にとっては良い匂いなの
だ。許されるなら今すぐにでも腕を掴み脇を無理やり開かせて匂ってみた
い…そんな衝動にかられたが、その時の関係が壊れるのが怖かった俺に出来
たのは、独り職場に残業と称して居残り、誰も居なくなった職場のロッカー
から、佳奈恵の制服のブラウスを取り出し、匂いかぎながらオナニーするだ
けだった。