~はまりにはまった遊び場3~
この日もいつもの時間帯にいつもの駐車場に車を停めて素っ裸の後ろ手錠で車から飛び出します。3月の半ば近くになってきて少しは明るくなってきたみたいです。
いつものようにトンネルを抜けていつものコースを進んでいきます。何度も何度も手慣れた遊び場です。あのおじさんに会えないかなと期待で胸が膨らみます。あの距離で裸の鬼ごっこをしたことが忘れられません。
そのマンションを過ぎると右側に少し上りになってる道へと進んでいきます。閑散とした住宅街を車を回避して進んでいきます。初めての場所はさすがに不安で小走りで歩を進めます。
あっ、と思って歩を緩めます。前方にコートを着た女性がいたのです。すぐに後退しますが私から離れていきます。そうです。後ろ姿をこちらに向かってるものと勘違いしたのです。
恐る恐る後をついていくと左に曲がる道があったのでそちらに進んでいくとすり鉢状になった下の方に何処かで見た光景が。
ここは依然遊んだ何て言うか広い造成地?でした。下まで降りていくとステンレスのガードパイプがあります。そこを時計と逆回りに進みます。上を見上げると民家の明かりがちらほらとまるで私の裸を見られてるようです。もう家が建ってると思っていたのでラッキーでした。今進んでるところが100m程で幅は50mはあると思います。中央部は砂地できれいに整備されています。
左に曲がって行って、また左に曲がります。そしてそこを左に曲がると周回することになります。右の道路を車が通過します。その道路に近づこうと真っすぐ進んでいきます。中央部は隙間だらけのフェンスに囲まれた調整池?でしょうか。草ぼうぼうになっています。そこを抜けると車の往来がそこそこある道路に出ます。
顔に笑みを浮かべて道路まで走っていきます。そこの道路で車がぎりぎりまで迫るまで留まります。車のライトに反応して何度か繰り返します。左側の下りの方に気を取られていると後ろから自転車が来て10m先で止まったのです。高校生ぐらいの男の子でした。
私は血相を変えて今来た道と反対側を駆け抜けます。「あーぁ、いや、いや、見られた、見られた、来る、来る」。
身体を反らして悲壮感を漂わせて哀れなヒロインを装います。
調整池を過ぎて造成地内を小走りで走って後ろを振り返ると自転車のライトが点滅していました。
「あーぁ、いやーぁ」。
自転車は直ぐに私の右側に着けました。眼鏡のかわいい男の子でした。
「ねーぇ、どうして裸なんですか。靴も何も履いてないし。えっ!手錠」。
私が歩き始めると男の子も自転車を押して並走する形になりました。
「私、外で裸になるのが好きなの。こういうの露出狂の変態っていうんだよね。馬鹿だよね。やめれないんだ」。
男の子は目を丸くしていました。今度高2だということで細身で私より少し小さいぐらいでした。
「ね。変だよね。軽蔑するよね」。
男の子は首を大きく振って「そんなことないと思います。素敵です。スタイルいいし。お尻が素敵です。自分は好きです。それに奇麗だし」。
そんな会話を交わした後に二日後のお昼に再開することを約束して別れました。私が来た道を上っていくとずっと見送ってくれました。今度は真昼間に裸を見せるかと思うとドキドキを抑えられませんでした。